猫の寿命を縮める『飼い主のダメ生活習慣』5つ 愛猫と自分の健康のためにもやめる努力を

2024-03-27 20:20

多くの飼い主は、愛猫のために良い食事を与えたり、生活環境を整えてあげたりしていることでしょう。しかし、自分の生活を見直すのは難しいものです。飼い主の悪い生活習慣が、愛猫の健康にも悪影響を与える可能性があることを忘れてはいけません。どのような生活習慣が猫の寿命に影響するのか、これから紹介します。もし、自分の状況に該当するものがあれば、できるだけ改善できるように心掛けましょう。

1.喫煙

けむりと子猫

タバコは喫煙者だけでなく、その周囲にも悪影響があることが知られています。

従来の紙巻タバコでは、受動喫煙によって喫煙していない同居者も肺腫瘍になるリスクが高くなりますが、これはペットも同様で、猫の場合は口腔がんやリンパ腫の発症率が高まります。

また、受動喫煙だけでなく、有害物質が付着した室内にいることで健康被害をもたらす三次喫煙の危険性も指摘されています。

タバコの有害物質は部屋中に付着し、その物質にふれた猫が毛づくろいで舐めてしまうのです。そのため、喫煙時の煙だけ排除する家庭内分煙や空気清浄機だけで健康被害を防ぐことはむずかしいのです。

また、電子タバコには、副流煙がないので影響が少ないと思われていますが、リキッド原料には、PG(プロピレングリコール)が使用されています。

PGは、犬用のおやつなどに含まれていますが、猫が摂取すると中毒となり溶血性貧血が引き起こされるため、猫用フードへの使用が禁止されている成分です。

一般的な電子タバコに含まれるPGの割合は全体の30〜50%ほど。吐き出すミストが猫の毛につき、毛づくろいをすることでPGが体内に取り込まれてしまうのです。

電子タバコは猫にとっては、まったく安全ではないことがわかります。

2.お酒の飲み過ぎ

お酒のボトルを見る猫

お酒の飲み過ぎは、自分が考えているよりも行動や判断力などのコントロールが難しくなります。

酔っ払うことで、意図せず話し声が大声になってしまったり、気を付けているつもりでも、物を落としたり倒したりするような粗野な行動をしてしまいがちです。

猫にとっては、アルコールのニオイがした飼い主も、大きな声も物を落としたときの音も、ストレスに感じます。ささいなストレスでも連日続けば、ホルモンバランスが崩れて体調不良の原因にもなりかねません。

また、自分の行動を忘れてしまうのも問題です。窓やドアをすこしでも開けっ放しにすれば猫が出てしまう危険もあります。

お酒は適量であれば、血行促進効果もあり健康によいとはいわれていますが、深酒はやめましょう。自分を失うほど飲み過ぎないことが大切です。

3.不規則な生活

時計を眺める猫

飼い主の不規則な生活は、猫の生活も乱れることなどから、なるべく早めに改めたい生活習慣のひとつです。

もちろんお仕事の都合上、昼夜逆転するような人もいるでしょう。その場合でも、同じようなタイミングで生活しているなら、あまり問題はありません。

問題なのは、日々のルーティンが一定でないことです。

猫が留守番をするときには、眠ったり、外を眺めたりして自分のペースで過ごしていることが多いものです。

しかし、飼い主が帰宅や就寝(消灯する)時間がバラバラだと、猫の生活リズムも乱れ、ストレスを与えてしまいます。

猫に無自覚なストレスが続くと、体調不良を引き起こすおそれがあります。

また、人や物への噛みグセや過剰なグルーミング、トイレ以外で粗相するなどの問題行動を起こす可能性もあります。

4.ストレスをため込む

猫、泣いてる

飼い主がストレスをため込んでいると、猫にまで影響が及ぶ可能性があります。

猫は飼い主の気持ちや振る舞いに対して敏感に察知しています。そのため、飼い主がストレスをためて不安や緊張を抱えていると、同じように自分までストレスを感じ取ってしまうのです。

夫婦間や家族間での口論はもちろん、ケンカの延長で怒って無視し合っていることも猫はわかっています。また、外出先(仕事)のストレスから、猫に癒しを求めて構いすぎるのも、猫には当然不快に感じます。

飼い主のストレスが続けば猫のストレスが継続するため、行動の変化や健康問題が生じる可能性があります。

原因不明の猫の夜鳴きやマーキング、食に関する問題は、飼い主のストレスのこともあるのです。

5.ワーカホリック

PCの隣で寝る赤ちゃん猫

ワーカホリック(workaholic)とは、仕事を中心に考える人のことで、個人的な理由による休みをネガティブに考えて私生活を犠牲にする傾向があります。

日本社会では、仕事を重視する傾向があるので仕方のない部分もありますが、過度に仕事を重視していると猫にも影響するかもしれません。

たとえば、猫の体調不良になっても「今日は仕事があるから、次の休みに病院へ行こう」という判断を容易にしてしまうところにあります。

意外と心当たりがあるのではないでしょうか。

もちろん社会人として、軽々しく仕事を休むことを推奨するわけではありません。しかし、猫は自分で病院へ行ってくれることはありませんから、受診するかどうかの判断は、仕事でなく猫の健康を優先する必要があります。

仕事は生計のためだけでなく、自己表現の場としても大切です。だからこそ、家族である愛猫の健康と仕事のバランスを考えることが必要でしょう。

まとめ

健康的な猫

自覚している・していないに関わらず、飼い主の生活習慣は愛猫にも影響を与えています。

健康を害し、寿命を縮める原因のひとつはストレスです。猫も人間と同様にストレスは、健康を害する要因なのです。

猫の生活基盤は、飼い主の生活の上に成り立っていることから、飼い主が健康を害すれば、愛猫の生活にも影響が出てしまいます。

一度身に付いてしまった習慣を変えるのはなかなか大変ですが、誘惑を断ち切るための環境つくりや周囲からのサポートを受けることですこしずつ改善できます。

自分の健康を守ることは、愛猫が長生きするための大切な要因なのです。

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