「白黒猫」というと、いわゆる野良猫に多く見られる柄といわれています。平凡な猫と思われることもありますが、実は白黒猫は、知れば知るほど魅力的な猫なのです。白と黒の色の割合によって性格が違う、という説もあるほどミステリアスで魅力的な「白黒猫」を深堀してみましょう。
1.個性豊か
「白黒猫」と聞くと、雑種のイメージが強く「普通の猫」「特徴のない猫」との印象をもつ人がいます。しかし、白黒猫は、他の色の猫に比べて色がランダムに現れることが多いため、実は個性的な柄になる可能性が高いのです。
猫の柄で多いものといえば、キジトラやサバトラ、茶トラもそうですが、いずれもパッと見た感じは「同じ柄」に見えるものです。しかし、白黒猫は個体によって全く違う柄が出やすいため、個性的な猫がとても多いのです。
2.種類が豊富
ひと言に「白黒猫」といっても、模様のパターンによって呼び名があるほど、その種類は豊富です。
まずは白と黒の被毛の割合によっても呼び名が分けられます。全身のうち白が40%未満の状態を「ローグレード」、白が40%黒が60%を目安とした割合を「バイカラー」、白が60%の場合は「ハイグレード」と呼ばれます。
また、この3種類の呼び方の中でもさらにいくつかの種類に分類されます。
バイカラー
「背中が黒、お腹が白」等のように色が半々くらいのタイプを「バイカラー」と呼びます。
また、そのバイカラーの猫の中でも、黒い被毛がジャケットを羽織っているように見えるタイプは「タキシード」と呼ばれます。
タキシードよりも白い部分が多く、顔元や背中のみが黒い場合は「マスク&マントル」。これは、舞踏会でマスクとマントを着けているようなイメージです。
ローグレード
ミトンとは、四本の足の先端だけが白色になっている猫のことです。まるで手袋や靴下をはいているように見えることから「ミトン(手袋)」と呼ばれるようになりました。
ハイグレード
ホワイトの割合が多く、黒い被毛が頭に帽子を被っているように見えるのが「キャップ」、背中や尾っぽの一部が黒く、サドルを乗せたように見えるのは「サドル」です。
また、白をメインにところどころに黒い模様が入った白黒猫が「マグピー」で、こちらは「カササギ」を表わす英語です。
「ハーレクイン」は、しっぽや背中などところどころに黒模様のある柄の猫を指します。
3.前髪やヒゲみたいなアクセント
白黒猫は、黒い被毛の出る場所やカタチによって、前髪やヒゲのように見えるのもチャームポイントです。「パッツン」と一直線に切った前髪のような猫や、中分けになっている猫、斜めの前髪(アシンメトリー)もいますね。
鼻や口元がポイント的に黒くなっている猫はヒゲみたいでキュートです。鼻の下が黒色なら「ちょびヒゲ」、口の下なら「あごヒゲ」といずれも個性的なお顔です。
なお、顔の額から左右の目にかけて分れるような柄をもつ猫は「ハチワレ」と呼ばれます。白黒猫に限った柄ではありませんが、末広がりの様子から「縁起が良い」ともいわれる猫です。
白色と黒色の割合と性格の関係
猫の被毛の色は遺伝子や神経伝達によるものなので、被毛の色と性格は関係性があるとされています。
たとえば、白猫は自然界では目立ちやすく外敵に襲われるリスクも高いため、比較的神経質で繊細な性格の猫が多いといわれています。
一方、黒猫は物陰にかくれる色なので、白猫ほど神経質ではありません。甘えん坊でフレンドリー、穏やかな性格の猫が多いようです。
そのため、白の方が多い白黒猫の場合は、警戒心が強かったり臆病だったりすることもありますが、黒い方が多い黒白猫は、社交的で人なつっこい猫の場合が多いそうです。
まとめ
個性豊かで独特な柄の「白黒猫」は、SNSでも人気者になることが多いです。
公家の眉毛のような位置に黒いポイントがある猫もいれば、顔に墨をこぼされたような顔の猫、顔の左右で白と黒が分れているワイルドな風貌の猫など、色の出方はさまざまで、性格にもそれぞれの個性があるようです。
このように「白黒猫」は独特な魅力があふれていますので、ぜひ個性的な白黒猫を見つけてみてくださいね。
関連記事
・猫が心を許した人にだけする仕草5つ
・猫が大好きという気持ちを飼い主に伝える9つのサイン
・猫は『好きな人』と『嫌いな人』を区別している
・猫が乗ってくる5つの理由とその心理
・猫が他の猫の首を噛む理由と止めさせる方法