猫は人間のように笑ったり微笑んだりすることはありません。しかし、ふとした瞬間「笑っているように見える」ものです。どのようなときに笑って見えるのかを整理。また猫流の笑顔について確認してみましょう。
顔のつくり
猫の目は、丸形やアーモンド型、楕円形などいくつかのタイプがあります。いずれも目を閉じたときにミカヅキ型になりやすく、山が2つ並ぶような雰囲気は「笑っている」ように見えるものです。しかも猫の目は顔の面積に対して大きいため、より笑顔に見えやすいのでしょう。
また、顔のつくりが笑顔に見えやすい猫種として代表的なのがロシアンブルー。シャープな輪郭にしっかりとしたヒゲ袋、キュッと上がった口角が特徴的な猫種です。その微笑んだような表情は「ロシアンスマイル」と呼ばれています。
リラックスしているから
猫はリラックス中や心地よいときにも笑っているような表情になることがあります。たとえば仰向けで眠っているときやゴロゴロと喉を鳴らしているときは、優しく目をつむることが多いものです。
特にあごの下を指で撫でられているときは、目をつむって鼻を突き上げるようにするため、口角が上を向いているように見えます。いかにも「気持ちいい~」という表情が笑顔に見えるそうで、「微笑んでいる」と感じる飼い主さんは多いでしょう。
ヒゲが上向きになるから
猫が目を開いているときも、笑っているように見えることがあります。特にヒゲが「キューッ」と上向きになるときが、笑顔っぽく見える傾向です。
この猫のヒゲが生えている部分は「ヒゲ袋」と呼ばれています。筋肉でできており、興奮したり興味があるものにヒゲが傾くというもの。猫のヒゲが上を向くことで口角が上がりますし、猫が興奮や高揚しているときは瞳孔が大きくなりクリクリとした目になります。まん丸の瞳と優しい印象の口元が「笑っている」ように見えるのでしょう。
猫のヒゲは気持ちと連動する仕組みなので、猫がワクワクしているとき、嬉しいとき、甘えたいときなどは笑って見えるチャンスです。
一瞬の「錯覚」
猫が表情を変えとき、たまたま笑顔に見える瞬間があります。たとえばアクビの瞬間。猫がアクビをするときは、口を大きく開けてキバが向きだしになり、意外にも怖い表情になるのですが、タイミングによっては大口を開けて「ガハハハッ」と大笑いする顔にも見えます。
また猫の愛情表現のひとつ「サイレントニャー」も、笑って見えるときがあります。サイレントニャーとは、「ニャー」と鳴いている仕草をしているのに声が出ていないというもの。
サイレントニャーをするときは、何かを訴えるようなやさしい目に、しゃべりだしそうな口元をしています。子猫が母猫に甘えるときに見せる習性でもあるので、笑っていると感じる人が多いのも納得できますね。
まとめ
猫が「人のように笑って見える」のは、目の表情や口元の形が大きく作用していることがわかりました。
猫は人間のように笑うという習性はありません。嬉しくてニコニコしたり面白くてゲラゲラ笑ったりすることはないのです。
しかし、猫が笑って見えるときは「興味深い」「気持ちよい」など、プラスの感情が働いていることも推察できます。よって、猫は笑わない動物ですが、笑って見えるときは「猫なりの笑顔」と解釈してもよいかもしれませんね。
なお、猫にとって笑顔を表現する仕草は「まばたき」ともいわれています。まばたきは相手に対しての好意なので、猫にまばたきをされたら笑顔をお返ししてあげてくださいね。
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