「猫を1匹飼ったら、もう1匹飼いたくなった」という人も多いものです。しかし、「飼いたい」というだけで猫の数を増やしてしまうのはトラブルの元。多頭飼いには責任と自信が必要なので、適正頭数の条件をチェックしておきましょう。
1.必要な部屋の数は「頭数マイナス1」
猫は縄張り意識の強い動物です。仲良しの猫同士の場合、お互いに毛繕をしたり密着したり、距離感が0センチという関係も成立します。
しかし、実は猫はパーソナルスペースを要するため、すれ違うだけでも30センチほどの距離感が必須。さらに快適に暮らすためには、最低2メートルのテリトリーが必要なのです。
だからこそ多頭飼いをする場合は、猫が快適に暮らせるだけのスペースは必須条件です。目安は、「猫の頭数から1を引いた部屋数」といわれています。なお、これは猫が自由にできる部屋数のことなので、納戸や侵入禁止の寝室は計算外です。
なお1人暮らしの場合、1LDKなら2匹まで、2LDKは3匹~4匹が目安です。ただし、広いお部屋でも賃貸の場合、飼育できる頭数に上限のある契約もあるので、飼う前に必ず確認することをおすすめします。
2.トイレの設置場所の確保
先述した部屋数に付随しますが、猫を多頭飼育するためにはトイレの設置場所の確保が必須条件です。
猫は縄張り意識が強くキレイ好きなので、他の猫とトイレを使い回すことを不快と感じます。多頭飼いをするなら、猫のトイレは「頭数+1」の数だけ用意するのが理想です。
しかも、猫のトイレを置く場所はどこでも良いというわけではありません。静かで落ち着く環境で、かつ換気しやすい場所。さらに猫の食事場や水飲み場の近くには置かない方が良いのです。
「トイレは1つでいいでしょう?」「とりあえず置ければ大丈夫よね?」というような人間側の安易な発想は、猫のストレスや体調不良につながりやすいので気をつけましょう。
3.「猫費」の算出
猫を飼うためには当然、お金が必要です。毎月の食事やおやつ、トイレ砂などのエチケット関連のほか、ワクチン接種や病院代などが、飼育している猫の頭数分かかることになります。
また、これら猫の飼育に必要な費用は年間16万円ほどといわれています。さらに、猫の平均寿命から15年間は飼育する(猫費の予算を確保する)ことも忘れずに。
人間は家族構成や子供の成長などに応じて、家計の支出が変動するものです。「今だけ」の家計を見て大丈夫だと決めつけるのは非常に危険です。現実的な将来を見据えたうえで、予算を組まなければならないことを覚えておきましょう。
猫は年間16万円かかるということは、月額にすると(16万円÷12)1万3千円前後は必要となる計算ですよね。生涯飼育に必要な予算は(16万円×約15年)1匹ごとに240万円なので、2匹飼うなら480万円、3匹飼うなら720万円の「猫費」がかかることを覚悟しておきましょう。
まとめ
猫を1匹飼うことに踏み切ると、2匹目を欲しくなる人が多数います。
さらには、「2匹も3匹も変わらないから」と言う人もいますが、部屋数やスペース、トイレの設置場所に出費など、猫が1匹増えると家庭の受け入れ体勢は大きく変わるのが現実です。
猫を多頭飼いするときには、ただ「カワイイから」「飼いたいから」ではなく、責任をもって猫を最期まで幸せにできる確信を持てるようになってから飼うようにしましょう。
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