TreeFrog Therapeuticsが、拡張性の高いバイオリアクターでパーキンソン病の細胞治療を初めてバイオ生産したと報告(注1)
ボルドー(フランス), 2024年4月15日 /PRNewswire/ --パーキンソン病を主力プログラムとする細胞治療開発企業TreeFrog Therapeuticsは、2024年4月13日から18日までコロラド州デンバーで開かれるAmerican Academy of Neurology(米国神経学会)の年次総会で初の発表を行います。
パーキンソン病は、世界中で1000万人以上が罹患している厄介な神経変性疾患で、脳内でドーパミンを産生するニューロンが徐々に失われていくのが特徴です。この衰弱性疾患は、主に振戦、硬直、動作緩徐などの運動症状と、認知障害や気分障害などの非運動症状を通じて現れます。症状は通常、ドーパミン作動性ニューロンの60%–80%が失われてしまってから現れるため、これらのニューロンを置換できる再生医療アプローチには大きな可能性があります。
本ポスター発表の注目点は、細胞を増幅、分化させる世界初のGMP準拠カプセル化技術である同社の独自技術C-Stem(TM)を活用し、人工多能性幹細胞(iPSC)を使い既製の細胞治療を開発するTreeFrog Therapeuticsならではの手法です。単細胞懸濁液の移植をベースとする他のPD細胞治療法とは対照的に、C-Stem(TM)技術を標準的なバイオリアクターと組み合わせると、成熟したドーパミン作動性ニューロンを含む脳内注入可能な3D神経微小組織の作成が可能になります。このユニークなフォーマットは、移植後のドーパミン作動性ニューロンの生存率を高める可能性があります。
TreeFrog TherapeuticsのKevin Alessandri最高技術責任者は「TreeFrogのパーキンソン病チームを代表して、American Academy of Neurologyで初の発表を行うことになり、大変うれしく思っています。私たちは世界初の技術であるC-Stem(TM)を開発し、今回、それを活用して前臨床モデルで有効性を発揮する3Dフォーマットの微小組織の応用に初めて成功しました。その結果は、凍結保存された3D細胞フォーマットを使い、移植後16週までに完全な行動回復が観察されたことから明らかです。私たちは、本プログラムを前進させつつ、科学コミュニティーにデータを提供し続けていきたいと考えています」と語っています。
発表の詳細
*タイトル:既製のバイオリアクターで作成された、ドーパミン作動性ニューロンを含むiPS細胞由来の神経微小組織が、パーキンソン病ラットモデルの線条体を刺激し、行動を正常化
*筆頭著者:Nicolas Prudon氏、発表者はKevin Alessandri氏
*日時:4月15日午前11時45分-午後12時45分
*ポスター:P4-ポスターセッション4、ポスター発表3-007
(注1)Data on file. Poster XXXX, American Academy of Neurology Meeting 13th – 18th April, 2024
▽問い合わせ先
Rachel Mooney
Chief Communications Officer
TreeFrog Therapeutics
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