『動物病院』での最低限のマナー4選 獣医師とのいい関係は愛猫の健康維持に不可欠

2024-04-25 12:00

世の中には、猫の飼育についての情報はたくさんありますが、動物病院へ行くときのマナーについては、あまり語られることがありません。犬の場合には、ほかの人や犬に吠えてしまうなど明確な行動が見られますが、猫にはこのような行動が少ないからかもしれません。しかし、猫の飼い主さんも、通院時には抑えておきたいマナーがあります。

1.猫の逸走防止をする

ベンガルとキャリーバッグ

「逸走」とは、いわゆる「逃げ出す」ことです。

猫は慣れない環境を怖がり逃げようとすることがあります。自宅ではおとなしい猫でも、病院への道中や院内では猫の逸走防止をしなくてはいけません。

猫の逸走を防ぐためには、次のような対策が有効です。

  • 移動時には、猫をキャリーバッグに入れること
  • キャリーバッグは診察室以外で絶対に開けない
  • ハーネスロックや洗濯ネットを併用する

ときに猫は、思いもよらない力でキャリーを破壊することがあるため、フタが開いてしまったときの二重の対策をしておきましょう。

ハーネスは、適切なサイズでないとスルッと抜けてしまうこともあります。実際に使用する前に、自宅で慣れさせておくとよいでしょう。

また、猫を洗濯ネットに入れておくと、キャリーから出てしまっても捕まえるのが容易になります。

閉じ込めているようでかわいそうに感じるかもしれませんが、猫は何かに触れていたり、身を隠せるような環境であると比較的落ち着きます。猫だけでなく獣医師や病院スタッフの安全面からみても推奨される方法です。

2.待合室では静かに過ごす

病院の待合室

人の病院と同様に、動物病院の待合室では静かに過ごしましょう。

動物病院への来院は、健康診断やワクチンなどが目的の、比較的健康なペットだけではありません。重篤な状態のペットも同じ待合室で待っていることがあります。

おしゃべりや携帯電話、ちいさなお子さんの大きな声は、具合の悪いペットを疲れさせてしまいます。特にちいさな子と同行しているときには、待ち時間が長くなるとおしゃべりが増えるかもしれませんので、注意しましょう。

また、犬猫を診察している動物病院では、犬を連れた人からは離れてあげましょう。待合室で一緒に待っている犬が、猫を見て興奮してしまうかもしれないからです。

最近ではキャット・フレンドリー・クリニックという猫に特化した病院も増えてきていますが、まだまだ犬猫同時診療の病院は多くあります。

3.ほかのペットに触らない

待合室のペットオーナー

動物病院の待合室には、たくさんの犬や猫が集まります。かわいいコを見ると思わず挨拶したいと思うこともあるでしょう。

しかし、病院に来ている動物には触れないようにするのが基本です。

病院に来ている体調不良の個体がいます。特に猫は病気や慣れない環境で、神経質になっていることもあり、知らない人が近づいたり触ったりすると安静が保たれません。

また、猫の感染症の中には、容易に感染するものもあります。飛沫した体液に人が触れることで、病気を広げてしまうリスクがあります。

そして、なによりほかの飼い主さんの気持ちを尊重する必要があるからです。

同じ猫飼いの中にもフレンドリーな方もいれば、自分のペットには触れてほしくない飼い主さんもいます。プライバシーや感情を侵害しないように気を付けましょう。

4.わからないことは担当獣医師に聞く

薬の説明をする獣医師

診察室で獣医師さんから猫の病気の話をされても、すこし難しかったり、納得できなかったりする部分があるかもしれません。

インターネットで調べる飼い主さんも多くいますが、ネット上の情報が不正確な場合があります。また、愛猫の状態を考慮した情報ではないため、それを基に自己判断をすることはとても危険です。

わからないことがあれば、できるだけその場で聞くようにしましょう。あらかじめ聞きたいことがあるときも、メモを用意しておくと忘れずに質問できます。

また、「こんな基本的なことを聞いたら失礼かも」と遠慮していると、どんどん話が進んでしまい、理解できないまま診察を終えてしまう可能性があります。

あとで不安になったときも、担当してくれる先生に質問することが大切です。

飼い主さんは、愛猫の状態と診断とその治療についてキチンと理解しておくことは、猫の健康維持にも不可欠なのです。

まとめ

キャリーバッグで運ばれる猫

今回解説した動物病院に連れて行く際のマナーは、多くの病院で共通していることです。

動物病院は、病院によって特色が異なります。

なかには、自宅への往診専門や完全予約制のかたちを取り、待合室で複数の動物が接触しないで済む病院もありますが、一般の動物病院は、基本的には多くの動物が集まる場所です。

猫の逸走防止や待合室での過ごし方、ほかの動物には触れないことなどは、安全面から見ても守りたいマナーです。

また、獣医師とのいい関係を築くためにも、飼い主自身も責任感を持って、積極的に治療に参加することが重要です。

関連記事

猫が幸せを感じた時にみせる10の仕草
子猫5匹がご飯を食べたら…『トイレの順番待ち』をする様子が可愛すぎると2万6000再生を突破「可笑しい」「モフモフたまらん」の声
猫が飼い主を舐めてくる時の理由とその気持ち
猫から『好かれる人』のタイプ5つ
子猫を保護して5日目…『母猫を探すように鳴く』姿が切ないと65万5000再生の反響「寂しいよね」「幸せになってね」の声

  1. トランプ政権「国家安全保障戦略」公表 台湾紛争抑止で日本・韓国に防衛費増額求める 戦略全体では「アメリカ第一」鮮明に
  2. トランプ大統領がFIFA平和賞を受賞
  3. 高市総理 就任後初の“夜会合” 党の幹部らと国会対応など意見交換か 一方で与党提出の定数削減法案は「あまりに乱暴」野党が反発【news23】
  4. ロシア・プーチン大統領とインド・モディ首相が会談 エネルギー協力継続で一致
  5. 米中がテレビ電話で閣僚級協議 貿易の懸念事項解決に向け意見交換
  6. 「ハリウッドの勢力図が変わる」米ネットフリックスがワーナーを約11兆円で買収へ
  7. ノーベル生理学・医学賞 坂口志文氏がスウェーデンに到着「いろいろなイベント、楽しみたい」 10日に授賞式
  8. 「彼女に会いたい」病院から逃走の理由か? 手錠つけたまま逃走・確保の島田健太郎被告 病室の置き手紙には“海か山に向かう”
  9. 中国の艦船100隻超が東アジア海域に展開…軍事演習は? 背景に高市総理発言への反発か 中国外務省「法に則り活動」
  10. ドイツ連邦議会 新たな兵役制度の法案可決 14年ぶりに徴兵制復活も可能に
  11. 【速報】トランプ大統領「米国での小型車の製造を承認」日本勢に追い風か? SNSで製造を呼びかけ
  12. ノーベル生理学・医学賞選出の坂口志文 大阪大学・特別栄誉教授 授賞式会場のスウェーデン・ストックホルムに到着