【猫柄】人気が高い『白猫』の豆知識5選 基本的な性格から代表的な猫種、不思議な柄の話まで

2024-04-25 17:00

全身が真っ白でブルーやイエローの淡い色の目を持つ「白猫」は、見た目の気高さや優雅な印象などから人気の高い猫柄です。多くの猫種に見られる白猫ですが、白猫にも種類がある、オッドアイや聴覚障害の猫が多い、幼少期にだけ見られる不思議な柄があるなど、あまり知られていない事実もあります。そこで今回は、猫柄として人気の高い「白猫」に関する豆知識をご紹介します。

1.「白猫」の種類

青い目の白猫

前提として、全身が真っ白で、他の色の毛を一切持たない猫を「白猫」と言います。

猫の毛の色や目の色が何色になるのかは、親から受け継いだメラニン色素に関連する遺伝子によって決まります。しかし、『白猫になる原因には、実は2種類ある』ということをご存じでしょうか。

ひとつは、『白い毛色を発現する遺伝子を持っている』というケース、そしてもうひとつは、『突然変異により色素を全く持っていない』ケースです。

前者は、両親のどちらかまたは双方からW遺伝子(優性の白色遺伝子)を受け継いでいる場合です。

後者の白猫は、「アルビノ」と呼ばれる猫です。色素を全く持っていないため、毛が白くなるだけではなく、目にも色が出ません。そのため奥にある血管が透けて、目が赤く見えるのが特徴です。アルビノはウサギやネズミによく見られますが、猫の場合はアルビノが生まれるのは非常に稀だといわれています。

なお、猫の毛色や柄は、複数の遺伝子の組み合わせによって決まります。ただし、どんな色や柄の遺伝子を持っていても、「W遺伝子」を1つでも持っていれば、他の遺伝子の色の発現が抑制されて、全身が真っ白な白猫になるのです。

ちなみに、白い毛色を出す遺伝子には、「S遺伝子(優性の白斑遺伝子)」というものもあります。ただし、S遺伝子は他の遺伝子の色も同時に現れるため、白黒や三毛などの柄になり、白猫にはなりません。

2.「白猫」の性格

黄色い目の白猫

人と同様に、猫の性格も遺伝だけで決まるものではありません。生まれたときや幼少期、さらにその後の環境や出会った人などに大きく影響されます。

しかし一般的には、白猫は警戒心が強くて何事にも慎重で繊細な性格が多いといわれています。これは、自然界の中で全身が真っ白だと目立ってしまうため、狩りをするにも天敵から身を守るためにも、不利な色柄だからだと考えられています。

また、このように自然界では生存に不利な白猫の色柄は、人間と一緒に暮らし始めてから普及され始めた、ともいわれています。そのため、一旦気を許した人に対しては、非常に甘えた面を見せるともいわれています。

白猫は、見た目の気高くて優雅なイメージに加え、気を許すと見せてくれる甘えん坊な性格も相まって、人気の猫柄になっているのかもしれません。

3.オッドアイと聴覚障害

オッドアイの白猫

白猫と言うと、「オッドアイ」を思い浮かべる人も多いでしょう。

オッドアイとは、左右の目の色が異なっている状態のことで、正式には「虹彩異色症」といいます。猫全体におけるオッドアイの発生率が1%であるのに対し、『白猫のオッドアイ発生率は25%もある』といわれています。

そもそも生まれたばかりの子猫の目は、どの猫でも皆「キトンブルー」と呼ばれるグレーがかった青色をしていて、成長に伴って遺伝子情報を基に本来の目の色が出てきます。

しかし、片側の目のメラニン色素の遺伝子情報に突然変異が起きることで、オッドアイになることがあります。白猫の場合は、もともと色素細胞が少ないために、この現象が起こりやすいのだと考えられています。

なお、オッドアイは病気や障害ではありません。ただし、W遺伝子やS遺伝子は聴覚障害との関連性が高いと言われており、青い目を持つ白猫の65〜85%には聴覚障害があるといわれています。

オッドアイの白猫の場合、『青い目の側にある耳に障害のある猫が、40%いる』ともいわれています。これは、メラニン形成細胞が被毛や目の色の発現だけではなく、聴覚器官を形成する細胞の運搬にも関わっているからだといわれています。

4.「白猫」のいる猫種

白いペルシャ

白猫は、雑種の猫にもよく見られますが、もちろん純血種の猫にも多く見られます。白猫の多い代表的な猫種としては、ペルシャやターキッシュ・アンゴラでしょう。猫の図鑑などにも、これらの猫種は、トップに白猫の写真が掲げられていることが多いです。

他にも、アメリカンカール、ブリティッシュ・ショートヘアー、エキゾチック・ショートヘアー、ジャパニーズボブテール、メインクーン、マンチカン、ノルウェージャン・フォレスト・キャット、スコティッシュ・フォールドなどの人気猫種でも、正式なカラーとして「ホワイト」が認定されています。

5.幼少期にだけ見られる不思議な柄

幼い白い猫

白猫には、幼少期にだけ見られる不思議な柄があることをご存じでしょうか。

その柄は成長するにつれて消えてしまうため、「ゴースト・マーキング」ともいわれています。また頭部に現れるものを指して、「キトン・キャップ」と呼ばれることもあります。

この不思議な柄は、『W遺伝子を持っている幼少期の猫にだけ見られる現象』で、W遺伝子によって抑制されている他の遺伝子の毛色が現れているのだろう、と考えられています。

まとめ

見上げるオッドアイの白猫

今回は、人気が高い「白猫」に関する豆知識をご紹介しました。

知識として知っておくことで、より白猫に対する愛着が増したり、ケアに役立てることができるかもしれません。

今回ご紹介した以外にも興味深い豆知識があるかもしれませんので、ぜひ探してみてくださいね。

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