猫の『被毛の状態が悪い』ときに考えられる原因6つ 病気?お風呂に入れたほうがいい?

(最近、愛猫の毛並みが悪くなった気がする…)という微妙な変化は、飼い主さんにしか見抜けないであろうポイントです。今回は、猫の「被毛の状態が悪い」ときに考えられる原因ついて解説いたします。

猫の「被毛の状態が悪い」ときに考えられる原因

撫でられる猫

人間はお肌の調子が悪いと体調が気になったり、化粧ノリが悪くて落ち込んだりすることがありますよね。肌の調子が健康のバロメーター的な役割を担っているわけですが、猫の場合は『毛並み』がこれに相当します。

何となく艶が無くなった、撫で心地が変わってしまったなど、愛猫の毛並みが気になることはありませんか?

ここでは、猫の「被毛の状態が悪い」ときに考えられる原因について解説いたします。合わせて対処法についても解説しますので、愛猫の被毛の状態が気になる場合はぜひ参考にしてみてください。

1.加齢による変化やグルーミング不足

猫の場合は個体差が大きいものの、概ね11歳を過ぎたら、本格的にシニアの仲間入りになります。

猫は高齢期に突入すると、白髪が生えはじめたり、以前のような毛艶がなくなることがあります。このような変化加え、毛繕いの頻度が減ることから毛並みが悪くなったと感じることがあります。

たとえまだ自力でグルーミングをしていたとしても、サポート的なブラッシングをしてあげる必要があります。過剰なグルーミングによっても被毛が切れたり、性質が変化する場合もあります。

白髪を改善することはできませんが、地肌の血行が良くなることで毛艶が復活する余地はまだまだ残っています。

2.乾燥や水分不足

年齢を問わず、乾燥した環境にいると毛艶がなくなることがあります。これは、皮膚の表面を守るためにはたらく皮脂が失われるためです。

室内が乾燥していると感じたら、加湿器を置いたり、洗濯物を部屋干しするなどの対策を行ってください。湿度は60%程度まで引き上げて大丈夫です。

また、猫の場合は水分補給が苦手なので、水分不足に陥りやすい傾向にあります。いつでも新鮮な水が飲める環境を整えてあげましょう。

ご飯を食べる場所とトイレの中間あたりに水飲みスポットを設置するのも良いでしょう。そうすることで、ふらっと立ち寄る機会が増えるようになります。味付きのスープやジュレ状のものを与えることで水分補給をしても良いかもしれません。

他にも、可能であればかかりつけの先生に相談しながら、保湿剤を使用するなどのスキンケアや被毛ケアをすることをおすすめします。

3.ストレス

威嚇する猫

猫はストレス状態に陥ると、過剰なグルーミングをすることがあります。普段の毛繕いとの違いは、同じ場所をひたすら舐め続けることです。特にお腹や太ももあたりがターゲットになりやすいでしょう。

このように、度を越したグルーミングが続くと毛並みが悪くなってしまいます。まずは、ストレスの原因を探ってみてください。時には飼い主さんのストレスが愛猫に影響することもあります。

特定の要因が見当たらなかった場合でも、できる限り安心して過ごせる環境を作ってあげましょう。長期的に続くようであれば、一度獣医さんに相談してみてください。

4.皮膚炎が起きている

アレルギーや細菌、猫カビなどによって皮膚炎が起こると、やはり掻痒行動により切れ毛などが増えるため、被毛の質が悪くなってしまいます。

しきりに体を痒がる様子が見られたり、急にフケが多くなったと感じたら、被毛をかき分けて皮膚の状態をチェックしてみてください。

不自然な赤みがある場合や、脱毛などがある場合は診察を受けましょう。そして、獣医さんのアドバイスを元に改善に向けた対処法を実行してください。

5.病気による脱水

腎臓病や糖尿病などの内臓系の病気、嘔吐や下痢が起こる消化器系の病気、痛みを伴う口内炎ができた場合など、何らかの病気によって毛並みに変化が見られることがあります。

これらの疾患の共通項は『脱水』です。体から水分が失われてしまったり、水分補給が困難になると、毛に艶がなくなる・被毛全体がバサバサとした印象を受けるなど、毛並みに関するコンディションが悪くなります。

猫にとっての毛質とは、人間の顔色のようなもの。食欲の変化や排泄の異変などと合わせながら、毛並みに違和感がある時は獣医さんに相談してみてください。

6.換毛期

短毛種・長毛種ともに、春と秋には「換毛期」と呼ばれる、毛の生え変わりの時期があります。

特に長毛種の場合は顕著で、目まぐるしく被毛が抜けては新しい被毛になることを繰り返します。

その過程で、普段とは異なる撫で心地や、コンディションの悪さを感じることがあるでしょう。毛球症を防ぐ意味でもこの時期は、日々のブラッシングを欠かさないようにしてください。

猫にシャンプーは必要か

シャンプーする猫

ここまで被毛の状態に影響を及ぼすと考えられる原因について解説してきましたが、対処法の中に『シャンプー』というワードはありませんでしたね。

結局のところ、猫もシャンプーはしたほうが良いのでしょうか?

結論としては、短毛種の場合は基本的に必要ありません。

猫にシャンプーが必要なケースは以下の通りです。

  • フケが多い場合
  • 皮膚炎があり、獣医さんから直に指示が出た場合
  • 被毛が汚れてしまった場合など

長毛種は1ヶ月に1回、ないしは3ヶ月に1回程度はシャンプーが必須です。特に換毛期は大量に毛が抜けるので、シャンプーをしたほうがスムーズに無駄毛を除去することができます。

水を使用したシャンプーが難しい場合はドライタイプのものやシートタイプのものでの清浄もおすすめです。

まとめ

ブラシをかける猫

今回は、猫の「被毛の状態が悪い」ときに考えられる原因について解説しました。

猫の毛並みを悪くする主な原因は、加齢・乾燥・ストレス・皮膚疾患・内臓系の疾患・換毛期でした。

各々に対する直接的な対処はもちろんのこと、基本的にはブラッシングをしてあげることが大切です。シャンプーは必ずしも必要ではなく、よく毛をとかした後に蒸しタオルで拭き取るという方法も適しています。

ただし、長毛種の場合はやはりシャンプーをするメリットが多く、必須になるでしょう。幼い頃から水に親しめるように慣らし、シャンプーの練習を心がけてください。

難しい場合は動物病院やトリミングサロンで猫の施術も行ってくれるところにお願いするというのも選択肢の一つとなり得るでしょう。

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