今年1月から3月のSNS型投資・ロマンス詐欺の被害総額280億円 被害増加傾向続く 投資詐欺の入り口は半数が投資家や著名人かたるネットのバナー広告から

TBS NEWS DIG Powered by JNN
2024-05-16 16:56
今年1月から3月のSNS型投資・ロマンス詐欺の被害総額280億円 被害増加傾向続く 投資詐欺の入り口は半数が投資家や著名人かたるネットのバナー広告から

SNSを使った投資詐欺や、恋愛感情を抱かせて金を騙し取るロマンス詐欺による被害の総額が、今年1月から3月までの間に、全国であわせて280億円に上ったことが警察庁のまとめで分かりました。

警察庁によりますと、SNSを使った投資詐欺の被害額は、今年1月から3月までの間に、全国で1700件およそ219億3000万円に上ったということです。また、外国人などを名乗り、SNSやマッチングアプリで恋愛感情を抱かせた上で金を騙し取るロマンス詐欺も、603件およそ60億6000万円の被害が出ています。

1件あたりの平均被害額はいずれも1000万円を超えていて、被害額はあわせて279億8000万円に上り、同じ時期の特殊詐欺の被害額、88億5000万円を大幅に上まわっています。

SNSを使った投資詐欺では、500万円以下の被害が多くを占めるものの、1億円以上も22件あり、最も高額なものでは4億5000万円の被害もあったということです。

被害額は去年9月以降、増加傾向となっていましたが、今年に入ってからは急増し、3月の被害額はおよそ98億1000万円と前の月から38億2000万円増えています。また、1700件の被害うち半数にあたる843件およそ106億2000万円が、インターネット上のバナー広告などを通じて投資に誘われたもので、このうち、289件43億6000万円が投資家をかたったもので、246件34億3000万円が著名人や芸能・芸術関係者などをかたっていたということです。

1月から3月までの間に、SNSを使った投資詐欺では現金の受け子役など4人を、ロマンス詐欺ではリクルーター役など5人の合わせて9人が摘発されています。

警察庁は今年3月、全国の警察に対しこうしたSNSを使った詐欺への対策を強化するよう指示していますが、被害が増え続けている状況を受けて、「極めて深刻な状況だと捉えている。引き続き、関係事業者などとの連携を強化し、捜査と抑止の両面から総合的な対策を推進していく」としています。

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