『暑い時期に犬がなりやすい体調不良』についてまとめました。熱中症以外にも犬がなりやすい体調不良があります。原因や症状を解説しますので、愛犬の小さな変化や症状にも敏感になり、早めに動物病院へ行きましょう。
暑い時期に犬がなりやすい体調不良
暑い時期、愛犬の「熱中症」には最も注意されていらっしゃるでしょう。
日差しの強い時間帯のお散歩を避け、お留守番中も適度に冷房を使用し、暑くなり始めた頃から愛犬の熱中症対策を始めていらっしゃるのではないでしょうか。
暑い時期に犬がなりやすい体調不良は、熱中症ばかりではありません。若く健康な犬であれば、体調不良に気づきにくいかもしれません。
子犬や老犬は、あっという間に重症化する恐れがありますので、注意して過ごしましょう。
1.皮膚炎
気温だけでなく湿度も上がる暑い時期、犬がなりやすい体調不良には、「アトピー性皮膚炎」や「膿皮症」や「外耳炎」などの皮膚炎があります。
アトピー性皮膚炎は、アレルゲンに対して過剰な免疫反応を起こします。アレルゲンには、ハウスダストマイト(ダニ)、真菌(カビ)、花粉などが挙げられます。
膿皮症は、ブドウ球菌などの細菌が異常繁殖することで発症します。ブドウ球菌は、犬の皮膚に常在している細菌です。
外耳炎は、一次的な原因としてはアトピー性皮膚炎が考えられ、二次的な原因としては常在菌の異常繁殖が考えられます。ミミヒセンダニという寄生虫が原因である可能性もあります。
継続的な痒みを伴うため、犬が患部を舐めたり引っかいたりしてしまい、皮膚がただれてしまうことがあります。悪化すると、痒みだけではなく、痛みを伴うこともあるでしょう。
しかし、「やめなさい!」「舐めちゃダメ!」などと強く叱ってしまうと、犬は強いストレスを感じてしまいますので注意が必要です。
愛犬が皮膚を痒がり、執拗に舐めたり引っかいたりしてしまうときは、早めに動物病院に行きましょう。
2.食中毒
気温だけでなく湿度も上がる暑い時期に犬がなりやすい体調不良には「食中毒」があります。嘔吐や下痢などの症状が見られるときは、早急に動物病院へ行くべきです。
湿度が高くなるとカビや細菌が繁殖しやすい環境になってしまうため、お皿に出しっ放しのドッグフードや飲み水は傷みやすくなるので注意が必要です。
愛犬が食べきれるだけのドッグフードをお皿に出すようにし、食べ残した場合には冷蔵庫で保管しましょう。その日のうちに食べきれなかった分は、処分した方がよいでしょう。
高温多湿を避け、常温で保存することができるドライフードですが、暑い時期の食中毒を防ぐため、開封してから1カ月以内に食べきれる量を購入するのがおすすめ。
冷蔵庫で保管したい場合には、1日分ずつ小分けにする、1週間分ずつ小分けにするなどしましょう。冷蔵保存は、出し入れや開け閉めをするときの結露によって、カビが生えてしまうので注意が必要です。
3.冷房病
気温だけでなく湿度も上がる暑い時期、犬がなりやすい体調不良には「冷房病」があります。熱中症対策のつもりが逆に体調不良にさせてしまった、ということが起こるのも暑い時期ならでは、です。
冷えた部屋に居続けたことが原因と言うよりも、寒暖差を繰り返したことが犬の冷房病の原因であると言えます。
冷房の効いた部屋で体が冷やされ、他の部屋に移動して暑くなり、また冷房の効いた部屋で体が冷やされた後、外にお散歩に出て暑くなる…。このようなことを繰り返していると、自律神経が乱され、嘔吐・下痢・食欲不振・元気消失などの症状を伴う冷房病になることがあります。
暑い時期、適度に冷房を使用することは熱中症対策や体調不良の予防になりますが、犬の体が冷えすぎてしまわないような注意が必要です。
愛犬の食欲や元気がないときは、しばらく様子を見守ってみましょう。嘔吐や下痢などの症状が見られるときは、早急に動物病院へ行くべきです。
まとめ
暑い時期に犬がなりやすい体調不良を3つ解説しました。
- 皮膚炎
- 食中毒
- 冷房病
暑い時期、最も恐ろしいのが熱中症です。致死率は50%とも言われています。そして、他にも愛犬を苦しめる暑い時期になりやすい体調不良があります。十分な注意と配慮が必要です。
体調不良の原因によっては、重症化すると完治までに時間がかかり、愛犬が苦しむ時間も長くなります。かるい症状のうちに動物病院へ行きましょう。
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