猫に与えてはいけないものは多々ありますが、「紅茶」もその内のひとつです。今回は、猫に紅茶を与えてはいけない理由について解説します。
1.カフェインが猫には有害だから
猫に紅茶を与えてはいけない理由としてまず挙げられるのが、紅茶に含まれるカフェインが猫に悪影響を及ぼすから、と言う理由です。
カフェインは人間には有益な一面もある成分ですが、猫にとっては有害。紅茶を少量舐めた程度であればそこまで問題にならないことが多いですが、多く飲んでしまった場合はカフェイン中毒を引き起こす懸念もあります。
猫は人間とは異なる体の構造をしているのに加えて体が小さいので、許容できるカフェイン量も人間より少ないです。猫にとってカフェインは特別必要な成分でもないので、与えるのは避けるべきです。
2.尿路結石を引き起こす危険性があるから
シュウ酸とは、食べ物のアクなどに多く含まれている成分。人間の健康においても、このシュウ酸は過剰摂取することで尿路結石のリスクを高めることが知られています。
意外にも、紅茶はこのシュウ酸が多く含まれています。人間同様猫の場合でも、シュウ酸を過剰に摂取させてしまうと尿路結石を引き起こす危険性があります。尿路結石は強烈な痛みを伴う泌尿器疾患で、猫にとっても少なくない病気のひとつです。時に急性腎不全の原因になることもあります。
ただでさえ発症リスクが高い尿路結石をより引き起こしやすい状態にしかねないため、むやみに紅茶を飲ませるのは避けたいところです。
3.糖尿病リスクを高める恐れがあるから
砂糖を入れた紅茶の場合、猫の糖尿病リスクを高める恐れがあります。
そもそも猫は人間と違って、甘みをそこまで感じる味覚構造ではありません。一方で体が小さいため、人間における少量の砂糖でも血糖値を危険域まで高めてしまう恐れがあります。
心臓などに持病がなければ、一時的な高血糖による弊害はさほどありませんが、持続的に高血糖が続くことは望ましくありません。
砂糖入りの紅茶は猫からすれば、百害あって一利なしであるといえます。
カフェインを含まないお茶ならセーフ
「猫に紅茶を与えてはいけないのは分かったけど、どうしても猫にお茶を飲ませてあげたい…。」という方もいるでしょう。実は、猫に与えてもそこまで問題がないお茶の種類も存在します。
具体的には、「麦茶」や「コーン茶」などはカフェインを含まないため、猫が飲んでもそこまで悪影響がありません。
ただし、猫によってはアレルギーを起こす心配もあるため、最初は少量を与えて様子見しましょう。また、カフェインは問題なくとも、ミネラルが豊富なお茶の場合は尿路結石のリスクが高まることに変わりはありません
そもそも猫にとってお茶は必要なものではないため、無理に飲ませる必要もないでしょう。
まとめ
今回は、猫に「紅茶」を与えてはいけない理由について解説しました。
猫にとって紅茶は、飲むメリットがあまりない飲み物です。むしろ猫に紅茶を習慣的に飲ませていると健康上のリスクが生じる懸念があるため、避けた方が無難です。
どうしても猫にお茶を飲ませたいときは、カフェインを含まない麦茶などを選び、与える量も薄めたものを少量程度に留めましょう。
今回の記事を参考に、猫に与える飲み物を見直してみてください。
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