EU=ヨーロッパ連合の議長国・ハンガリーのオルバン首相は、訪問先のロシアでプーチン大統領と会談し、ウクライナでの和平の可能性について協議しましたが、具体的な進展はありませんでした。
ロシア プーチン大統領
「私の提案について議論し、そのニュアンスを説明する用意がある」
プーチン大統領とオルバン首相は5日、モスクワでおよそ3時間にわたりウクライナ情勢などを協議しました。
ロシア寄りの姿勢で知られるオルバン氏は、今月2日にウクライナのゼレンスキー大統領と会談したばかりで、プーチン氏との会談後の記者会見では「ロシアとウクライナの立場は、かけ離れている」と述べました。
プーチン氏は会見で「紛争の完全かつ最終的な終結を支持する」としながらも、一方的に併合したウクライナの4つの州からウクライナ軍が全面撤退することが交渉開始の条件の一つになるとの従来の主張を繰り返しました。
プーチン氏は会談に先立ち、ロシアが受け入れられる「不可逆的な措置」にウクライナ側が合意しない限り停戦には応じないと主張していて、強硬な姿勢を繰り返し示しています。
ハンガリーは今月からEU=ヨーロッパ連合の議長国となっていますが、EU側はオルバン氏のロシア訪問はEUを代表したものではないとしています。