猫の中には、ご飯を食べるのがやたらと早い子もいます。一方、自分のペースでゆっくりと食事をする猫も。なぜこのような違いが生まれるのでしょうか。そこで今回は、猫が「食べるのが早すぎる」理由を詳しく解説します。
1.本能的な食べ方をしているから
そもそも猫は、本能的に早くご飯を食べようとする動物です。
猫の祖先たちは常に警戒心が求められる厳しい野生の野生に生きていました。そのため、食事を摂取するのも一苦労。ちまちま食べていては、他の肉食動物に捕まえた獲物を横取りされてしまいます。
そのような環境で生きてきた猫の祖先たちの本能が、現代のイエネコたちにも引き継がれているのです。そのため、個体差や育った環境の影響によってある程度の違いはありますが、多くの猫はなるべく早めにご飯を食べようとします。
2.周囲が落ち着かない環境だから
ご飯を食べる環境が落ち着かない場所だと、猫の早食いが悪化する可能性が高いです。
たとえば、稼働音が大きい洗濯機や冷蔵庫など家電の横、人通りが多い廊下や玄関など騒がしくて食事に集中できない環境下では、猫も落ち着きません。その結果、早く食事を済ませてしまおうと、早食いするようになってしまいます。
適した場所は猫の性格にもよりますが、例えば猫の食事場所には、できるだけ静かにゆっくり食べられそうなリビングなどの場所を選んであげましょう。
落ちついて過ごせるお気に入りの場所を見つけてあげられると良いですね。
3.横取り対策
多頭飼育している場合も、猫は早食いしやすくなります。ゆっくり食べていると、他の猫に自分の分の食事を横取りされてしまう恐れがあるためです。もしくは、他の猫の分も食べようとして、自分のご飯を早食いする子もいるかもしれません。
猫を多頭飼育する際は、一緒に暮らしている子のご飯まで食べないよう仕切りなどを設けてあげましょう。どうしても難しい場合は、食事場所を分けてあげるのも有効な対策です。
早食いで起こるトラブル
早食いをすることで、大きな健康トラブルが生じることはそう多くはないです。ただし、一気に食べることで胃の中が急に膨らみ、嘔吐しやすくなる可能性はあります。
特にドライフードの場合は、胃の中に入ると水分を吸って膨張する性質を有しています。その場合、胃が膨張し、吐きやすくなります。
体型によっては胃拡張を起こしたり、空気を一緒に吸い込んで胃捻転につながる危険性もあるため、注意が必要です。
まとめ
猫の早食いを阻止する方法はいくつかありますが、手っ取り早く始められる方法として「頻回食」が挙げられます。頻回食とは、1回のご飯を少量にしてこまめに与える給餌スタイルです。
この方法なら一度に食べる量が少ないため、胃の膨張も起きにくく、消化管への負担も少ないです。加えて、猫の満腹感も得られやすいため肥満対策にも繋がります。
他にも早食い防止の食器などもあります。試してみても良いでしょう。
今回の記事を参考に、猫の早食い対策を実施してみてはいかがでしょうか。
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