愛犬が「人間っぽい…」と思うような行動や仕草をすることはありませんか?そもそも犬は自分を「人間」だと思うことはあるのでしょうか?その考察と、自分を人間だと勘違いしてしまう理由や注意点をご紹介します。
犬は自分のことを『人間』だと思うことはある?
みなさんは愛犬を「何だか人間っぽいな~」と思う瞬間はありませんか?次に挙げるような行動や仕草を見ると、犬が自分のことを人間だと思っていると感じるのではないでしょうか。
- 枕と布団を使って寝る
- ソファで寛ぐ
- 返事やおしゃべりをする
- 他の犬に無関心
このような行動を微笑ましいと見ている飼い主さんも多いと思います。しかし、実際のところ犬が自分を何者だと認識しているか定かではありません。犬に直接問うことができれば即解決するのですが、残念ながらそうもいきません。
はるか昔からわたしたちと暮らしてきた歴史を持つ犬は、時代の移り変わりととも役割や立場も変わってきました。犬はいまや「ペット」というより「家族の一員」という認識を持つ方が多いようです。
「飼い主さんが愛犬を人間扱いする」「犬が人間らしく振舞うと飼い主さんが喜ぶ」このようことが日常化されることで、犬が自分のことを『人間』だと思うこともあるかもしれません。
また、群れ社会で生きてきた犬が一緒に暮らしている者に対して、同種の仲間であると考えることも否定はできません。
結局のところ、犬が自分を人間だと思っているかどうか、明確なことは分かっていません。真相は犬のみぞ知る…ということになります。
犬が自分を『人間』だと勘違いする理由とは?
前述の通り、犬が自分のことを人間だと思ってしまう側面は否定できません。特に「犬が飼い主さんの真似をしたら喜んでくれた」といった、一種の成功体験を積むと、犬は進んでその行動をするようになり、飼い主さんと同じ生き物であると思うことも。
同じ生活空間で過ごし、寝るタイミングも一緒、頻繁に愛犬とお出かけをする…と、人と同じ時間を共有し、同じような行動をしていると、どうしても自分も人間と同じだと勘違いしやすくなります。
ここ数十年、急速にペットに対してのわたしたちの認識や行動が変わりました。『愛犬は大切な家族』という根底にあるこの思いが、「犬が自分を人間だと勘違いしてしまう」理由のひとつであるといえるでしょう。
犬が自分を『人間』だと思うことの注意点とは?
愛犬を「家族」「我が子」と愛情を抱くことが悪いわけではありません。「犬」ではなく「人間」として扱うことが問題なのです。具体的には以下のような例です。
- 何事も犬優先の生活を送る
- 人の食べているものを与えて、一緒に食事をする
- しつけをしない
- ハグなど物理的に犬との距離が近すぎる
- 精神的に犬に依存しすぎている
当たり前ですが、わたしたちと犬は全く異なる動物です。例えば、犬と人間では脳の一部の働きが大きく異なるため、能力や行動自体が変わってきます。
具体的には「犬は善悪の判断ができない」「犬は叱られても反省しない」「犬の短期記憶は最短10秒程度のためすぐ忘れる」などです。
犬という生き物の本能や習性を理解し、正しく接することが大切です。「犬が食べると危険な食べ物を知る」「犬にとってハグは本能的には嫌がること」「依存しすぎると分離不安になってしまう」など、犬の大前提を理解したうえで、愛犬の性格を鑑みてコミュニケーションを図ることが『人間と犬』を区別することとなります。
ルールや境界線をしっかりと設けなければ、指示に従わなくなったり、不満に思うと威嚇や攻撃行動を見せるようになる場合も。飼い主さんとの関係性がいつまでたっても築けず、問題行動へと発展する恐れがあるのです。
まとめ
犬が自分自身をどう認識し、人間だと思うことがあるのか明確には分かっていませんが、飼い主さんを大好きなことに間違いはありません。
まずは飼い主さんが犬という動物について理解を深め、それを愛犬に照らし合わせて適切に愛情を注ぐことが大切です。そうすれば自ずと過度に人間扱いすることはなくなり、愛犬との絆ももっと深まるはずですよ。
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