パリオリンピック™のスケートボード男子ストリートで堀米雄斗選手が金メダルを獲得し、スケボーへの注目が高まっています。一方で、練習できる場所が少ないなど、スケボーをとりまく環境は、厳しい状況が続いています。そんな状況を打開すべく、小学5年生の男の子が船橋市議会に手書きの陳情書を提出しました。
【写真を見る】“ダブル金”のスケボー 足りない練習環境…小学5年生が練習場を求め船橋市議会に陳情書を提出【news23】
小学5年生「いつか自分も…」 スケボー教室への問い合わせ3~4倍
東京・渋谷にあるスケボー教室「LAGOON神宮前店」では、夏休みということもあり、多くの子供たちが練習していました。
小学5年生
「(Q.堀米選手見て)いつか自分もこういう選手になれたらいいな」
「私にはできない技がいっぱいあるからやってみたい」
「LAGOON神宮前店」では初心者向けにロープなどの補助器具も備えられていて、安全にスケボーを始められると人気ですが、実際にディレクターが体験してみると…
「いや、結構怖いですね…」
経験のない大人にはやや難しいようです。
それでもオリンピック期間に入り、問い合わせは3~4倍に増えているといいます。
インストラクター
「上の方だと60歳くらいの方もいる。オリンピックを見て、予約を今日入れましたという方もいて、子供から大人まで熱がすごい」
日本人選手の活躍とともに高まる「スケボー熱」。ただ、子供たちからは・・・
小学5年生
「練習するところがあまりない」
「(Q.どこから来た?)狛江です。電車で1時間半くらいかかる」
気軽にスケボーができる環境が少ないのが現状です。
「理想のパークが出来て、次の五輪に」 練習場求め小学生が市に陳情書
千葉県に住む小学5年生の渡辺弘人くん(10)。小学1年からスケボーを始めましたが、決して恵まれた練習環境があるわけではありません。
渡辺弘人くん
「家の前に縁石みたいなものがある。それだけでも一応練習はできるけど、それやってたら近所トラブルが起きたり、うるさいとか言われたりしている」
今は練習のため、1人で電車を乗り継ぎ都内のスケートパークに通っているという弘人くん。
先日、ある行動を起こしました。自身が住む船橋市にスケボーの練習場の設置を求め、陳情書を提出したのです。
陳情書には
「みんなで楽しくスケボーをするためには、良いかんきょうや、良いスケート滑れる場所、安全に滑れる場所が必要です。どうかよろしくお願いします」
と書かれています。
弘人くん
「(Q.今後どうなってほしい)理想のパークが出来て、練習して次の五輪、オリンピックに出られたら良いなと」
陳情は6月に市議会で採択されましたが、厳しい現状も…。実は船橋市には7年前にも同様の陳情が出されていたのです。
船橋市に陳情を提出した志村能宏さん
「7年ほど前に陳情を出して市とは話し合いを進めていて、何度か協議したが、未だ練習できるような場所は出来ていない」
船橋市によりますと、これまで設置場所として複数の公園が候補にあがりましたが、スケボーの走行音の大きさなどがネックとなり見送りに。さらにケガなどの安全管理の問題もあると説明しています。
志村さんも、今回のオリンピックが設置への追い風になればと話します。
船橋市に陳情を提出した志村さん
「女子ストリートも男子ストリートも、いい色のメダルが揃ったので、ぜひスケートボードも嫌な目で見られないような環境になれば」