日本の猛暑で熱中症になるのは人間だけではありません。室内、屋外問わず、体温調節がしにくい犬たちも熱中症のリスクが高まる季節です。今回は、『熱中症』になった犬に絶対してはいけないNG行為や正しい対処法を紹介します。
犬も『熱中症』に…どのような症状を見せるの?
7月に入ると、猛暑日も徐々に増えてきます。犬は体温調整が苦手なので、散歩中や室内にいる時でさえ熱中症になることがあるので気をつけなければなりません。
熱中症になると以下のような症状が現れます。
- 呼吸が速くなる、荒くなる
- よだれを大量に出す
- 口の中や目が充血する
- ボーッと一点を見つめたまま意識が朦朧とする
- 歩行がおぼつかない
- 舌や唇や紫色になる(チアノーゼ)
このような症状が暑くなってから見られるようになった場合は、熱中症になっている可能性が疑われます。応急処置をした後、早急に病院で診てもらいましょう。
『熱中症』になった犬に絶対してはいけないNG行為4選
熱中症になった犬には適切な応急処置をしなければいけません。ここで紹介するNG行動をとってしまうと、症状が悪化する恐れもあるので注意しましょう。
1.正しい処置をせずに放置する
「もしかして熱中症かな?」と思っても、飼い主の独断で「いや、そんなことはない」「大丈夫だろう」と決めつけてしまうのは危険です。
もしも熱中症だった場合、正しい処置をせずに放置していると症状が悪化し、最悪の場合には死に至る危険性もあります。少しでも熱中症が疑われるときは、必ず正しい応急処置をしてください。
2.冷水や氷で体を急速に冷やそうとする
熱中症になったときは、体を冷やすことが求められます。しかし、冷水や氷など冷たすぎるもので急速に体を冷やそうとすると、末梢の血管が急激に収縮し、温度の高い血液が各臓器に循環するため、臓器に障害が起こる可能性があります。
また、脳が体に熱が溜まっていないと誤判断してしまい、体を冷やそうという機能が正常に働かず、熱を外に発散しにくくなる恐れもあります。
3.無理やり水を飲ませようとする
熱中症になった犬にはなるべく水を飲ませて水分補給させるべきと言われています。ただし、口元に持って行っても水を飲まない場合は、無理に水を飲ませようと奮闘するのではなく、早急に動物病院へ連れて行きましょう。
無理やり水を飲ませようとすると窒息したり、嫌がっている際に余計な体力を消耗させてしまう恐れがあります。
なかなか水を飲んでくれないときは、強引に水を飲ませるのではなく体を冷やす方を優先しつつ、早めに動物病院に連れて行く準備を整えましょう。
4.無理に散歩や運動を続ける
熱中症の疑いがあるとき、「少しなら大丈夫だろう」と無理に散歩や運動、遊びを続ける行為も非常に危険です。
もしもすでに熱中症になっている場合、体を動かし続けてしまうと症状が悪化し、重症化する恐れがあります。最悪の場合には熱中症で死に至るケースもあるため、少しでも疑われたらすぐに休息を取らせましょう。
犬が『熱中症』になった時の正しい対処法
犬が熱中症になったときは、以下の応急処置を実施してください。
- 日陰や室内などの涼しい場所に移動して休む
- 水で濡らしたタオルや保冷剤で体を冷やす
- 可能ならば水を飲ませる
まずは以上の応急処置を行い、動物病院へ連れて行く準備を整えましょう。
「回復したかな?」と思っても、実際は完全に回復しきっていなかったり、実は体内で大きなダメージを負っていることも少なくありません。きちんと動物病院で診てもらい、適切な治療を受けてください。
まとめ
いかがでしたか。犬の熱中症は命を奪う可能性もある非常に恐ろしい症状です。全ての犬に発症する危険性があるので、飼い主は今回紹介したNG行為や正しい応急処置を頭に入れておきましょう。
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