南海トラフ臨時情報の「巨大地震注意」が発表されたことを受け、各地で動きが出ています。全国最大の津波の高さが想定されている高知県西部の黒潮町は「高齢者等避難」を出し、住民に早めの対応を呼びかけています。
【動画】最大津波想定の高知･黒潮町で避難所が開設 和歌山では海水浴場など閉鎖 【南海トラフ地震臨時情報】
黒潮町では南海トラフ地震が起きた場合、最大で34メートルの津波が想定され、これまで様々な対策が進められてきました。
「巨大地震注意」の発表を受け、黒潮町では昨夜、警戒レベル3の「高齢者等避難」を発表。町内には集会所なども含め29か所の避難所が開設され、昨夜からけさにかけて数人が避難したということです。
黒潮町情報防災課 村越淳 課長
「相対的に地震が起こる確率が高まっているということですので、起きた際に不備がないよう、きちんと対応できる準備・体制を整えていきたい」
高知県内では、南国市にも「高齢者等避難」が発表されています。
一方、和歌山県白浜町では、巨大地震注意の発表を受けて、白良浜海水浴場など4か所について、きょうから1週間程度閉鎖することを決めました。
警備員
「自己責任ということで、ライフセーバーいないんで」
ライフセーバーは出勤待機となり不在ですが、けさの海水浴場は泳ぐ人の姿が多く見られました。
海水浴客
「特別、今からすごく気を付けるかといったら今までと変わらない生活かなと」
「気を付けて、逃げられるように場所をハザードマップで調べて」
こうした対応に伴い、海辺にある町営の温泉施設も臨時休業するほか、白浜町を代表する観光地「千畳敷」が立ち入り禁止となっています。
さらに、あす開催予定だった地元の花火大会も中止が決定しています。
一方、東京の島しょ部の1つ、新島では南海トラフ地震が発生した場合、都の想定で、およそ17分後に最大27メートルほどの津波が押し寄せるとされています。
記者
「職員の方が要支援者の方の自宅をまわっています」
村では、きのう災害対策本部を設置していて、きょう午前から1人で自主避難が難しい島民たちの自宅を職員が訪問し、事前に避難したいかどうか話を聞いてまわっています。
東京・新島村 大沼弘一 村長
「避難準備をすぐ行い、自主避難等があった場合の受け入れ体制をすぐつくると。地震・津波に早期に備えるということで、危機感を持って動いている」
小池知事はきのう、島しょ部の住民に対し「すぐに避難できる準備をお願いする」などと呼びかけています。
