北関東などで銅線ケーブルが盗まれる事件が相次いでいますが、警視庁はタイ国籍の4人を逮捕しました。何度対策しても盗まれてしまうと、被害者が犯行グループの手口を語りました。
【動画】相次ぐ銅線ケーブル窃盗 警視庁タイ人4人逮捕 「落とし穴まで作ったが」被害者が語る犯行グループの手口
被害にあった家族
「9本ある全部、あそこまでずっと繋がっているんですよ。ちょっと、こっち来てみて」
切られて垂れ下がった太陽光パネルのケーブルを前に話す80代の女性。今年6月、群馬県嬬恋村の発電所で銅線が通るケーブル9本を盗まれた被害者です。
被害にあった家族
「これはこっちで切断されて、全部切断されているんです」
この発電所から銅線ケーブル160メートルを盗んだとして、警視庁はピアポン・ウィリアパオ容疑者(41)らタイ国籍の男4人を逮捕しました。
実はこの発電所、去年、すでに4回被害に遭っていました。その際、防犯カメラも設置していましたが…
被害にあった家族
「(防犯カメラを)みんな引っこ抜かれて、盗まれちゃっていて。意味がないですもんね、何回つけても」
さらに…
被害にあった家族
「泥棒よけの落とし穴。下に石が入っているんです、(落ちたら)けがするように」
ピアポン容疑者らが落とし穴に落ちた形跡もありましたが、結局、盗まれてしまったといいます。
被害にあった家族
「どんなに(対策を)したってね、泥棒さんと知恵比べみたいな。いくらしてもだめだよね」
警視庁によりますと、逮捕された4人のうち一人は、こう供述しているといいます。
逮捕された4人のうちの一人
「20回以上、銅線を盗むために森や山に行った」
銅線を狙う背景について、金属の取引に詳しい専門家は…
楽天証券経済研究所 吉田哲 コモディティアナリスト
「スマートフォンとか、電気を通す装置でたくさん銅が使われています。国際価格が上がっていることによって、盗難のうまみが大きくなってきている」
銅の価格はこの4年間でおよそ2倍に跳ね上がっています。
銅線窃盗事件は北関東を中心に急増中で、このグループによるとみられる事件だけで30件以上あり、警視庁が余罪を調べています。