防衛省によりますと、中国軍の情報収集機が長崎県五島市にある男女群島沖の日本の領空に侵入しました。中国軍機による日本の領空侵犯は初めてです。
【写真を見る】中国軍機 初領空侵犯 中国政府「確認している」 狙いは？【news23】
中国政府「いかなる国の領空を侵犯するつもりはない」
防衛省によりますと8月26日、中国軍の「Y-9」情報収集機が長崎県五島市にある男女群島沖の日本の領空を侵犯しました。
林剣報道官
「中国の関係部門は状況を調べ確認しているところだ」
中国外務省の林剣報道官はこのように述べ、その上で「中国はいかなる国の領空を侵犯するつもりはない」と強調。日本側と意思疎通を保っているとしています。
情報収集機は長崎県男女群島沖の西側から飛行してきて、午前11時29分頃から約2分間、日本の領空に侵入しました。領空侵犯は国際法上の違法行為で、中国軍機による日本の領空侵犯は初めてです。
中国の軍事情勢に詳しい専門家は次のように見ています。
笹川平和財団 小原凡司 上席フェロー
「この機体が日本の周辺空域で周回飛行をしていたということは、日本の自衛隊なり、米軍の防空体制の情報を取ろうとした可能性は高いと思います」
今回の事態を受け政府は…
林芳正 官房長官
「中国軍所属航空機による我が国領空の侵犯は、我が国の主権の重大な侵害であるだけでなく、安全を脅かすものであり、全く受け入れられないと考えております」
木原稔 防衛大臣
「中国政府に対して外交ルートで、極めて厳重に抗議するとともに、再発防止を強く求めたところです」
日本政府は中国政府に対し、厳重に抗議するとともに、再発防止を強く求めていますが、中国政府としては「確認中」とすることで、事態の沈静化を図りたい狙いがあるものとみられます。
