超肥満状態の猫が保護され、治療を受けたあと、減量することになっています。この猫は飼い主に捨てられたあと、保護団体に引き取られました。今後は通常の3倍以上ある体重を徐々に減らし、健康体をめざします。
収容施設から猫を保護
体重がほぼ12キロもある巨大な黒猫が、米国テキサス州の動物収容施設から保護団体へ引き取られました。
猫の名は「Tanglewood」といいます。このまま肥満が続くと、安楽死させざるを得ないほど危険な状態だったため、「Austin Pets Alive」の職員が保護して厳格なダイエットをすることになったのです。同団体は、危険な健康状態にある動物を救うために特別なプログラムを実施しています。
現在Tanglewoodは養子縁組担当マネージャーの自宅に保護されています。いずれ長期的に世話してくれる飼い主を探してもらう予定です。
実はこの猫は、わずか8ヵ月前に同施設から新しい飼い主に引き取られたばかりでした。しかし残念なことに、その後ふたたび市営動物収容施設に捨てられてしまったのです。しかもそのとき、Tanglewoodは足を骨折していてひどい健康状態でした。
発作を起こして骨折も
「わたしたちが保護した数日後、この猫に神経症状があらわれ始め、大きな発作を起こしました。倒れたときにあごの骨を骨折してしまったほどです。そこであごにワイヤーを埋め込んで治療せざるを得ませんでした」と猫の専門家Allie Donoさんはいいます。
「それでも、あごの下をなでてあげると大喜びします。お腹をなでられるのも大好きですね」と彼女。
どうも足の骨折も、発作のときに起きたケガのようです。この猫は、悪化する健康状態と治療費に耐えられなかった飼い主に見放されてしまったのでしょう。
「Austin Pets Alive」のLuis Sanchezさんは「現在も発作が起きないか、監視しています。神経症状と足の骨折に焦点を当てて治療していくことになります。体調が少し良くなったら、減量計画を練って体重を少しずつ減らしていく予定です」と話してくれました。
太りすぎは健康への影響大
「手遅れになる前に保護できてよかったです。とても愛らしく、人懐っこい猫ですよ。飼い主を探しているところです」とLuisさん。
品種によって異なるものの、猫の体重は3.6キロから4.5キロ程度が標準です。動物保護団体によると「肥満のペットは非常に多いのですが、健康に悪い影響があります」と注意を呼びかけています。
たしかに肥満による体へのストレスは大きく、そのために健康を害するリスクが高くなります。太りすぎの猫は、糖尿病や肝臓障害、関節痛を起こす確率も高いのです。
「Tanglewoodは明らかに肥満状態です。とりあえず病気やケガを優先して治療したあと、ゆっくりと食事療法をしながら体重を減らしていくことができると考えています。それにしても、この猫はみんなから愛される、すごくかわいい“おデブちゃん”ですよ」と話すAllieさんです。
ダイエットに成功して、やさしい家庭に引き取られる日が近いことを望みたいですね。
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