有名チェーン店の新業態。全く違うジャンルながら、培ってきた技術やノウハウを生かし、今人気を集めています。8月も「松屋」「モスバーガー」からこれまでと全く違う「はじめの1店舗」が誕生しました。
【写真を見る】松屋が「韓国石焼専門店」、モスが「ドリンク専門店」…人気チェーン店の“新ジャンル店”が続々誕生【THE TIME,】
松屋発の「アツアツ石鍋」韓国料理店
全国に1000店舗以上展開する、牛丼チェーン「松屋」。
「牛めし」(430円)だけでなく、最近ではジョージアの「シュクメルリ」やポーランド風「ミエロニィハンバーグ」など、「世界の味」シリーズも定番化。
そんな、新メニュー開発に力を入れる松屋が8月、東京・羽村市にオープンしたのがビビンバやスンドゥブなどアツアツの韓国料理が楽しめる石焼専門店です。店名は韓国語でアツアツを意味する『トゥックン²』。
料理には松屋と同じ牛肉を使っていますが、器は丼ではなく、ぐつぐつ煮える石鍋。なぜ石焼の専門店にしたのでしょうか?
『トゥックン²』羽村店 福士紗央里店長:
「松屋では男性のお客様が多い中、トゥックン²では家族連れのお客様や、女性のお客様が多くご来店していただいています」
長時間冷めない石焼きにして韓国料理の人気メニューを提供。さらにテーブル席にすることで、女性客や家族連れがゆっくり食事を楽しむことができるようにしたといいます。
女性客:
「新大久保に食べに行ったりしているけど、身近でスンドゥブが食べれる」
一番人気は「炭火焼きカルビ丼」(880円)。
石焼ビビンバスタイルのメニューでは、味付けにも松屋が蓄積してきた“ソース作りの技術”が生かされています。
それが「ソースバー」。
むぎみそダレ、にんにく醤油ダレ、ビビンバソースなど8種類のタレで、自分好みのビビンバが作れます。もちろん辛さも自分好みに調節OK。
オープンから3週間、予想以上の人気ぶりに2店舗目も検討中とのことです。
時間無制限で食べ放題“自分で揚げる”串揚げ
全国290店舗を展開する「しゃぶ葉」にも、新業態の「はじめの一店舗」があります。
しゃぶ葉は、しゃぶしゃぶの食べ放題が、平日はランチ1539円~、ディナー1979円~と圧倒的なコスパで学生やファミリー層に人気のチェーン店。
種類豊富な野菜が選べるビュッフェや、自分でベルギーワッフルを焼けるなど“安くて、楽しいしゃぶしゃぶ”を実現したしゃぶ葉の強み。それを生かして新たに誕生したのが、『くし葉』です。
串揚げの食べ放題が、平日はランチ1759円~、ディナー2199円~とあって、平日も昼から満席状態なんです。
新鮮な野菜が20種類以上取り放題で、串揚げの定番、紅生姜も嬉しい大判サイズ。
もちろん野菜だけではなく、鳥つくねやウインナー、フライドポテト、チーズ、さらに肉まんに、タイ焼きなど、多種多様な具材がズラリ。ソースは、16種類の「タレバー」からチョイス。タレに合わせる「薬味バー」もあります。
具材やタレを選んだら、テーブルで自分で衣をつけて、油の鍋にイン!
小沢光葵アナ:
「やっぱり自分で作るのは楽しい。熱っ!サクサクでおいしい」
ちなみに、天ぷら衣もあるので串天ぷらもできちゃいます。和洋の串揚げに、味つけもアレンジ無限大。しかも、平日は食べ放題の時間は無制限なので自分のペースで楽しむことができるんです。
『くし葉 横浜ワールドポーターズ店』笠原英貴マネージャー:
「“自分で作る”というのが皆さんが一番楽しまれているところだと思う。体験を求められるお客様が多くなっていて、家庭ではなかなか調理が難しいけど、人気の高い揚げ物の体験型業態を開発した」
しかも“体験できる”のは揚げ物だけではありません。自分で湯切りして作るラーメンや、自分でクレープが焼けるコーナーも!
食べ放題は他にも、カレーやサラダ、スイーツも。これだけ食べて平日ランチが1759円からはお得すぎるのでは…?
『くし葉 横浜ワールドポーターズ店』笠原英貴マネージャー:
「横浜ワールドポーターズは観光地で、学生もいらっしゃるので安めの価格で。あとはデートとか、少し贅沢したいような方々には少し高めの価格でと、コースが選べる」
お寿司の食べ放題がついているスタンダードコースは、平日ランチで2309円。他にも用途に応じた様々なコースを用意し、串揚げの可能性に挑んでいます。
バーガーと同じ味を楽しめる「トマトジュース」
続いての新ジャンル「はじめの1店舗」は、8月に東武東上線「池袋駅」の改札内にオープンしたドリンク専門店『Stand by Mos』。
全国に1300店舗以上展開するハンバーガーチェーン「モスバーガー」の運営会社が手掛ける新業態の店舗で、トマトやリンゴ、イチゴなど、9種類の果物や野菜を使ったジュースやスムージーを提供。食材はモスバーガーの契約農家で生産されたものです。
一番人気は、「しっかりトマトなモストマトジュース」(420円)。
モスバーガーにも輪切りでトッピングされているトマトを丸ごと1個使って、あとは水と塩のみと、素材の味を活かした一杯です。
見た目は、よく見るトマトジュースと違ってちょっと優しい赤色。
THE TIME,マーケティング部 原千晶部員:
「トマト本来の自然な甘みが口にブワ~っと広がりますね。トマトの皮や種が残っているので、フレッシュ感、新鮮さをより感じます」
ハンバーガーの具材を使ったドリンクスタンドをはじめたワケは…フードロス対策。
モスバーガーで使っているトマトは、バンズの直径に合わせたL玉規格。それよりも大きすぎたり、小さすぎるもの、さらには傷があるものなどは使えません。そこで、ジュースとして提供することにしたといいます。
『モスフードサービス』山口さほりさん:
「味わいとしては同じものを使っていますので、とても美味しいジュースに仕上がりますし、年間約4.6トンのフードロス削減になる」
続々と誕生する「はじめの一店舗」。次はあなたの街にもできるかもしれません。
安住アナ&川田裕美が“心理分析”
それぞれの強みを生かしたチェーン店の新たなジャンルへの挑戦。
THE IME,9月レギュラーの川田裕美さんは「行ったことがある店が元だと安心感がある」と感想を口にした。これには、安住紳一郎アナも同意見。
「やっぱりちょっと人間って不安だから、変わったものを見たい食べたい、でも知っているお店がやっていてくれると安心する、チェーン店の新業態はその真ん中だよね」
さらに安住アナは「ちょっとやってみたい」と、麺の湯切りポーズ。ラーメンやクレープを自分で作ることができる仕掛けについてもそそられると話した。
(THE TIME,2024年9月2日放送より)