飼い主の中には「愛犬はいいニオイがする」と感じる人も多いでしょう。一般的に獣臭とも言われる愛犬たちのニオイですが、なぜ飼い主は「いいニオイ」を感じ取っているのでしょうか。
愛犬から『いいニオイ』がすると感じる飼い主は多い
一般的にペット臭は、あまりいいニオイとは感じられません。しかし、犬を飼っている飼い主からすると、愛犬からいいニオイがすると感じる人も多いようです。
主に頭や肉球、背中からいいニオイがすると感じる人が多く、スキンシップをとっている最中や飼い主が自ら嗅ぎに近づいたときに、「嗅ぐと落ち着く〜」「香ばしいニオイがする」と感じることが多いといいます。
愛犬から『いいニオイ』がする理由3選
では、なぜ愛犬から『いいニオイ』がすると感じるのでしょうか。
1.肉球の間に存在する特定のバクテリア
肉球からは香ばしいニオイするという話はよく耳にしますよね。「太陽の香り」とも言われることがありますが、この酵母のような香りは、犬の皮膚に存在しているバクテリアが原因だと考えられています。
肉球は溝があり、汗を掻く場所でもあるため湿りやすいという理由から、バクテリアや細菌が繁殖しやすい環境下です。そのため、バクテリアが増殖し、より香ばしいニオイを強くしているのではないかと考えられています。
2.エクリン腺から出る汗によってさまざまなニオイが付着
肉球にあるエクリン腺からは汗が出ます。しかし、こちらはサラサラとした無味無臭の汗が流れるため、汗自体にはあまりニオイはないのです。
では、なぜ香ばしいニオイに変わるのかというと、汗をかいた状態の肉球であらゆる場所を歩き回ることで、歩いた場所に染み付いたニオイを吸収しているという説が考えられています。
家の中や散歩中の屋外など、さまざまな場所でもらってきたニオイが集まり、愛犬の肉球独特のニオイとなっているのかもしれません。
3.飼い主自身が愛犬のニオイに愛着を覚えている
嗅覚と記憶は非常に深い関係があるといわれています。日頃から愛情を注ぎ「愛おしい」「かわいい」と思って接している愛犬のニオイは、愛犬との思い出やその時の感情と脳が関連付けてしまうのです。
そのため、一般的にはペット臭と呼ばれるあまり歓迎されないニオイであっても、飼い主にとってはかわいい愛犬の思い出と深く結びつくニオイと感じるため、飼い主にとって「ちょっと臭いけど、嗅ぎ慣れたいいニオイ」と感じることがあるようです。
犬の匂いを嗅ぐときに注意すべきこと
犬の匂いを嗅ぐときは、以下のことに気をつけましょう。
1.人によっては犬アレルギーを発症することも
犬アレルギーの原因は、犬の体に付着しているフケを吸い込んでしまうことだといわれています。他にも遺伝的要因などが考えられますが、愛犬のニオイを顔を近づけてかいでいると無意識にフケを吸い込んでしまい、後から犬アレルギーを発症するケースもあります。
犬アレルギーを発症すると触れたり同じ空間にいるだけで、くしゃみが止まらなくなったり皮膚の痒みが出たりします。高頻度で嗅いでいるとアレルギー発症のリスクが高まるので気をつけましょう。
2.犬が嫌がっているときは無理に嗅ごうとしない
犬が嫌がっているときにニオイを嗅ごうとしてしまうと、愛犬に余計なストレスを与えてしまうので絶対にやめましょう。愛犬の匂いを嗅ぎたいときは、愛犬が快く受け入れてくれるタイミングを選んでください。
愛犬から「遊ぼう」「撫でて」と甘えてきたときにスキンシップを取りながら、途中でニオイを嗅がせてもらうのが最もストレスなくニオイを感じることができるでしょう。
まとめ
いかがでしたか。愛犬から『いいニオイ』がする理由は、主にバクテリアや細菌、また無臭の汗についたさまざまな要素が原因です。基本的に問題はありませんが、愛犬のニオイを嗅ぎたい飼い主さんは、愛犬が嫌がらない程度にとどめましょう。
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