大きな被害を出す地震、台風、ゲリラ豪雨ー。もし自分が被災したら…その時のために知っておきたい3つの“お助けアイテム”があります。
【写真を見る】注文殺到!「水だけライト」に「ラクラク止水板」…災害時に役立つ3つのアイテム【THE TIME,】
“無料で取り出せる”自販機
2024年1月に起きた石川県・能登半島地震。電気も止まり、住民が避難した先では自動販売機を壊して商品を配ったケースもありましたが…
『防災安全協会』事務局長 水口健さん:
「停電時には飲料メーカーも無償で提供できるようにしてくれる」
災害時に、ある操作をすれば無料で商品が取り出せる「災害支援型自販機」は、全国に、6万台以上あるんです。目印は「災害救援ベンダー」などのシール。前面上部など、目立つ所に貼ってあります。
では、いざという時どんな操作をすればいいのか?『伊藤園』の自販機で教えてもらいました。
まず操作するのは、取り出し口の上にある箱型のカバー。コインなどでロックを解除しカバーをはずすと、中にハンドルが!
『伊藤園』自販機部 高橋 穣課長:
「ハンドルを回すことで自動販売機に必要な電力を供給し、搬出することができます」
約1分ハンドルを回せば充電が完了。商品ボタンが青く点灯し、押せば出てくる状態に。1分間の充電で、2~3本取り出すことができるといいます。
また、災害支援型自販機はハンドル式だけではありません。
一番多いのは、自販機の管理人が専用のカギを使って非常用電源に切り替える「バッテリー式」。管理人が来なかった場合は、自販機に記載の連絡先に電話です。
さらに「防災ラジオ付き」の自販機も全国に100台以上設置され、上部に設置されたスピーカーから100メートル先に届くほどの音量が出るといいます。
『防災安全協会』事務局長 水口健さん:
「普段自販機に気づいたら、それがどういう自販機かちょっと注意して見るのも大切」
電池不要!水で点灯するライト
8月8日、宮崎県でマグニチュード7.1の地震が発生し、政府は1週間「南海トラフ地震臨時情報」を発表。警戒が高まったお盆に、問い合わせが殺到したのが水滴ライト「アクモキャンドル」(税別950円前後)です。
縦6.5cm×横3.5cm×幅1.6cmと“手のひらサイズ”のライトで、電池は不要!
本体の底を水にちょっと浸すだけで点灯するんです。
THE TIME,マーケティング部 重松文部員:
「おー!すぐついた!手元も結構見えるし、2~3m先も照らせる」
お茶や泥水でも点灯し、暗くなってもまた浸せば明るさが戻ります。
内閣府の想定では、巨大地震で停電がおきたら電力の復旧に6日かかるとのこと。スマホの充電も困難になりますが、「アクモキャンドル」は1日1回水に浸すことで、最大1週間点灯が可能だといいます。
問い合わせ殺到!ラクラク設置の「止水板」
続いては、大雨に備える防災アイテム。
浸水を防ぐ「止水板」が、今話題になっているんです。
『フジ鋼業』藤井健吾社長:
「2023年8月と比べると、大体20倍から30倍くらい問い合わせが来ている」
『フジ鋼業』(兵庫県加古川市)が製造している「フロード・ガード」は、座椅子のようなL字型の簡易止水板。
1枚の横幅は約70cm。何枚か横に並べ、壁を作って浸水を防ぐというものです。
試験映像をみると、地下鉄の入口に押し寄せる水をしっかりガード。止水板で作った輪の中に水を入れても漏れ出すことなく、まるでプールのような状態に。
この驚きの性能に、国内はもちろん、中国・タイ・韓国など海外からも注文が殺到しているといいます。
サイズは大・中・小と3種類あり、家の玄関には一番小さいサイズの「FZ50」(参考価格1枚約4万円)が売れているとのこと。
止水板の高さは53cm。その高さまで水の侵入を防ぐことができます。
そして扱いがラクな点も大きなポイント!
THE TIME,列島中継でおなじみの、MBS福島暢啓アナウンサーが持ってみると…
「あ!軽い!片手でも平気で持てる」
止水板1枚の重さは4,4kg。ちなみに一般的に浸水を抑えるための「土のう」は1袋およそ20kgです。
そのうえ設置も簡単!止水板を連結させるには、端と端を重ねてフックを1つ止めるだけ。福島アナが10枚設置してみると、サッカーゴールほどの横幅7メートルをふさぐのにかかった時間は2分33秒でした。
MBS福島暢啓アナウンサー:
「すごく不思議なんですけど、形としてはとってもシンプルなL字。なんでこれで激しい水にも耐えることができるんですか?」
『フジ鋼業』藤井社長:
「水が流れてきたらまず止水板のL字の底部分に乗る。その水圧が高いので倒れない」
そう、横板を押す力よりも、水にかかる重力の方が大きいため倒れないんです。
『フジ鋼業』藤井社長:
「よく言われるんですよ。これよりすごい洪水来たらどうするんだと。いやその時は逃げてくださいと」
それでも止水板は“時間稼ぎ”になると藤井社長。1時間でも2時間でも稼げれば、地下にいる人を非難させることもできるのです。
ちなみに、「フロード・ガード」はホームセンターでは売っていないので、直接問い合わせるか代理店などに連絡しての購入となります。
安住アナの“むちゃぶり”に江藤アナ困惑
スタジオには「土のう」と「止水板」が用意され、櫻坂46の松田里奈さんがその違いを体験した。
約20kgの土のうは、松田さんが両手でつかみ足を踏ん張ってやっと持ち上がる状態。「1人じゃちょっと、これ1個運ぶのも大変ですね」。
一方の止水板は、「軽い!全然ラクラクです」と持ちながら何度も屈伸をしてみせた。
また、安住紳一郎アナが気になったのは、水で点灯するライト。「あれ、仕組みどういうこと?」と、なぜか江藤愛アナに視線を送った。突然ふられた江藤アナは「仕組み?私に…?」と戸惑いの“フリーズ状態”に。
周りの出演者含め、誰も仕組みはわからない様子だったが、それでも安住アナは「どういう仕組みなんだろうね?」と再び江藤アナに“むちゃぶり”。
すると、苦笑する江藤アナに松田里奈さんが助け舟。「何かが何かで、灯りがつく何かですよね」とフォローしスタジオを笑わせた。
ちなみに仕組みは、水を加えることでマグネシウムと空気中の酸素が化学反応して発光するというもの。最長で約168時間点灯できるとの説明にスタジオからは驚きの声が上がった。
(THE TIME,2024年9月19日放送より)