猫は気のないふりをしていても、実は人間をかなりしっかりと観察していると言われています。たとえば、「本気で嫌いな人」に対してはどのような接し方をするのでしょうか。そこで今回は、猫が『本気で嫌いな人』に見せる態度について解説します。
1.後ずさりして威嚇する
猫が嫌いな人を発見したとき、まず見せる態度は「威嚇」です。
猫の威嚇はかなり分かりやすいといえるでしょう。全身の毛を逆立てて後ずさりしながら「シャー!」「ヴゥー」などと鳴きます。耳が後ろを向く『イカ耳』になっていることも。
警戒心や恐怖心が働いている状態であり、「それ以上近づくなよ!」と訴えているのです。ここまで警戒されてしまうのは、過去に何か嫌なことをしてしまっている可能性大。そのときのことが猫のトラウマになっているのでしょう。
一方、好きな人に対しては、お腹を見せてゴロゴロしたり「ニャー」と可愛い声で話しかけてくれたりします。
2.引っ掻いたり噛みついたりする
後ずさりして威嚇するのは、いわば警告です。それを無視して無理に触ろうとすると、今度は「攻撃」を仕掛けてきます。引っ掻いたり噛みついたり、猫の武器はさまざま。大人しい猫の場合は、手が届かない場所に逃げてしまうこともあります。
これは言わずもがな「触るな!」のサインです。残念ながら猫は好きな人以外に触られることを好みません。嫌いな人を前にしたときは爪を立てていることもあるので、よく観察してみるといいでしょう。
ただし、好きな相手であっても触ろうとすると怒る猫もいます。これは単に触られることそのものが嫌いだと考えられます。
3.尻尾を左右に揺らす
猫は表情豊かでない代わりに、尻尾で感情表現をしてくれます。左右に激しく揺らしながら床に叩きつけるのは、イライラしている証拠です。一緒にいるときこのような態度を取るのであれば、嫌われているかもしれません。
またあまりにイライラして、爪とぎまでダッシュして思い切りガリガリすることもあります。過去の行動や声、ニオイなどが原因となり、猫の機嫌を損ねてしまっているということでしょう。
好きな人といるときの猫の尻尾は、垂直にピンと立っていたり、リラックスした様子でダランと垂れていたりします。また揺らしていても、クネクネした細かな動きであれば甘えているサインです。
猫をイヤがらせてしまう理由
猫が本気で前述のような態度を見せるのには、必ずなにか理由が存在します。
そのような態度を目にしたら、繊細な動物である猫があえてそのような態度を見せてくる原因を、すぐに理解して対応する必要があります。
そこでここからは、猫をそこまでイヤガラせてしまう理由について確認しましょう。
急に大声を出すから
猫は非常に聴力がいいため、大きな音が苦手です。そのため、話し声が大きい人や、突然大きな声を出す人には近寄りたがりません。うっかり物を落として大きな音を立ててしまったことで嫌われるケースもあります。
また、低い声より高い声が好きなのもポイント。ゆっくりと高い声で話しかける方が、猫に好かれやすいでしょう。
落ち着きのない行動だから
突然立ち上がったり、走り回ったり、落ち着きがない人も嫌われます。素早い動きがネズミなどの獲物を連想させるためで、猫を緊張状態にしてしまうのです。子供が苦手な猫が多いのは、このことが原因といわれます。
せかせか動いて猫の尻尾を踏んでしまう…なんてこともあるかもしれません。
猫が近くにいるときは、慌てずゆったりとした動作を心掛けましょう。
無理強いするから
気まぐれでマイペースな猫は、相手に主導権を握られることが好きではありません。無理矢理撫でたり、突然抱っこするといった行為は嫌われる原因になります。
猫に触りたくなる気持ちは分かりますが、猫の気分に合わせてあげることが好かれるコツ。猫から近寄ってきたときにスキンシップしましょう。
まとめ
今回は、猫が「本気で嫌いな人」に見せる態度について解説しました。
猫は、相手の行動に恐怖を感じると距離を置こうとする習性があります。これは猫だけでなくすべての動物の本能です。猫の場合は、爪や歯をむき出して威嚇したり、尻尾の振り方でイライラをアピールしたりします。
猫に嫌われる人は、猫が恐怖を感じる行動を無意識にやっている可能性があります。一度壊れた信頼関係を再構築するのに長期間かかることも。
愛猫から「本気で嫌いな人」認定されないように、まずは接するときに音や態度で恐怖心を与えないように気を付けましょう。
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