10月1日のきょう、多くの企業で内定式が行われました。内定率が9割の超売り手市場のなか、企業も学生のつなぎとめる取り組みを打ち出しています。
来年入社予定の309名が一堂に会した損保ジャパンの内定式。この場で、いわゆる「配属ガチャ」に対応した人事制度の新設が発表されました。
最初の配属先を公募で決めるというもので、応募をした人は書類選考や面談などを通過すれば希望の部署に配属されます。さらに、初任給も2年連続で引き上げ。去年に比べて3万7530円アップで、人材をつなぎとめます。
損保ジャパン内定者
「(初任給アップは)嬉しいとともにモチベーションにもなる」
「自分のキャリアやビジョンを実現できるチャンスができた。機会があれば応募したい」
一方、損保ジャパンでは去年から保険金の不正請求や情報漏えいなどの不祥事が相次いでいます。
人事担当の酒井香世子常務は、式典で「全社を挙げて業務改善計画を実行している」と説明したうえで、内定者らに対して「いち社会人として思ったことを素直に言うことを大切にしていただきたい」と述べました。
就活情報サイトのマイナビによりますと、8月末時点での内定率はおよそ9割、3社以上の内定を持つ学生は半数近くに上っていて、学生優位の“超売り手市場”となっています。