米大統領選 移民政策めぐり激戦州アリゾナでは民主党から共和党支持に乗り換える動きも

TBS NEWS DIG Powered by JNN
2024-10-09 12:43

アメリカ大統領選挙のシリーズ「激戦州の現場から」です。最大の争点でもある移民政策をめぐって、国境沿いの激戦州では、民主党から共和党支持に乗り換える動きが広がっています。

【動画】米大統領選 移民政策めぐり激戦州アリゾナでは民主党から共和党支持に乗り換える動きも

記者
「メキシコとの国境に面するアリゾナ州。注目されているのが、ヒスパニック=中南米がルーツの有権者です」

国境沿いで唯一の激戦州となっている、アリゾナ州。共和党の牙城として知られていましたが、前回はわずか1万票差で民主党が制しました。勝因は有権者の4分の1を占めるヒスパニック系からの支持だったと言われていますが、今回、その構図が崩れています。

共和党のトランプ前大統領を支持する、ホセ・カストロさん(26)。いわゆる「トランプの壁」がそびえ立つ、国境沿いの町に暮らしています。

ホセ・カストロさん
「以前はこの壁を人種差別の象徴だと感じていましたが、今では安心・安全の象徴だと感じています」

ヒスパニック系の人々は従来、民主党寄りと言われていて、カストロさんも前回は民主党員として選挙を支えました。

しかし去年、不法移民と見られる女性が突然、錯乱状態で自宅を訪れたことをきっかけに、民主党政権による国境管理に不安を覚えたといいます。

民主党から共和党支持に乗り換えた ホセ・カストロさん
「敷地に突然知らない人が入ってくるのは恐ろしい、怖かったよ」

共和党 トランプ前大統領
「私は、わが国史上最大の強制送還を行います」

バイデン政権下での不法越境者は、3年連続で過去最多を更新していて、この問題を担当したハリス副大統領の“アキレス腱”となっています。

治安の悪化を感じたカストロさんはその後、初めて銃を購入しました。

民主党から共和党支持に乗り換えた ホセ・カストロさん
「ハリス氏は国境政策に弱い。彼女では家族の安全を守れません」

ヒスパニック系の間では移民問題に加え、インフレなど、現政権への不満が重なり、共和党支持に乗り換える人が増えているといいます。

トランプ支持のヒスパニック系男性
「ヒスパニック系だけの問題なんてない。ガソリン代も食品の価格も、ひどい金利もみんなの問題なんだ」

共和党もこれを好機と捉え、支持の拡大に力を入れます。

共和党の地区幹部
「ヒスパニックからの支持はとても重要とみていて、アプローチに力を入れています。彼らは結果を左右する可能性があるんです」

最新の世論調査ではトランプ氏がアリゾナ州でわずかにリードしていますが、残り1か月でハリス氏は追い上げることができるでしょうか。

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