食べ残しのフードロス削減へ、厚労省で検討会 ガイドラインの骨子案は【Nスタ解説】

TBS NEWS DIG Powered by JNN
2024-10-16 19:23

皆さん、食事を食べきれなかった時どうしていますか?
フードロスを減らす対策について国でも検討が進む中、お得で便利なサービスも登場しています。

【画像でみる】食べ残しの持ち帰りに関する食品衛生ガイドライン 骨子案

食べ残しによるフードロス削減へ ガイドラインの骨子案は

小笠原亘キャスター:
飲食店などでの食べ残し、これを持ち帰るためのガイドライン作成に向けた検討会が行われました。

まず現状を見ていきます。日本のフードロス量の推移ですが、2000年を境に右肩下がりに減り続けているという状況の中で、最終的な削減目標は2030年に489万トンと、これは2000年の半分の数になります。2022年の数字を見ると、もう削減目標を達成してるのではないかと感じますが、これは新型コロナウイルスの影響によるものなので、今後の推移を見ていかなければなりません。

そんな中で、厚生労働省が飲食店での食べ残しを持ち帰るためのガイドライン、骨子案をまとめています。

まず、持ち帰り可能なものとしてこのようなものを挙げています。中心部を75度以上に十分に加熱したもの。例えばパンや焼き魚、あるいはフライドチキンやピラフといった皆さんが想像のつくものだと思います。

一方で慎重に取り扱うべき食品は、やはり生物や半生な物など加熱が不十分なもの。刺身やサラダといった水が出るものになります。最近はやっぱり暑さもあるので、暑さによっても判断しなければなりません。

実は、この食べ残しを持ち帰る文化は海外では当たり前です。

海外旅行をしたことのある方は分かると思うのですが、アメリカは注文するととにかく量が多い。ですから、食べ残しをすると帰り際にスタッフから「持ち帰りませんか」と専用ボックスが置かれるという状況になっています。

アジアで見ると台湾でも同様です。外食が非常に安いため、量を多く注文します。余っても持ち帰る文化が台湾にもあり、打包(ダーバオ)といいます。包むという漢字が入っていますが「包んでください」という意味があります。

なぜ日本では食べ残しの持ち帰りが進んでいなかったのか。

日本女子大学家政学部 小林富雄教授
「1970年代から外食店のチェーン化が進んだことで、食品衛生の意識も高まった。食中毒が1店舗でも出ると、他の店舗にも影響があるため、自主規制として持ち帰りNGが定着し、様々なお店にも普及したのではないか」

今回は国が旗振り役をするということで、今までは店側が自主規制をしていた背景があります。そして骨子案の中で重要なのは、「料理を容器に移し替える作業などは持ち帰る人の自己責任が前提」ということで、店任せにしてはいけません。

井上貴博キャスター:
お店で食べきれなかったときに昔から親が自然と持ち帰る家庭だったので、未だに持ち帰ろうとするのですが、今は逆に店員さんに止められることも結構あります。このようなガイドラインで店側の責任はないということを指針で示すなど、そこの線引きがあると少しは日本でも持ち帰りの文化が進んでいくのかなと感じます。

ホラン千秋キャスター:
今でも持ち帰りたいとお願いすると「容器をお持ちしますね」と言ってくださる飲食店もあります。食べきれないと残すのも勿体ないし、だからといって少なく注文できるわけでもないお店だとすごく悩むので、自己責任という部分もありますが、持ち帰りが進んだらいいなと個人的には思います。

環境省が推奨 ファミレスやホテルが参加「モッテコ」とは?

小笠原キャスター:
実は環境省が既に取り組んでいるものがあります。食べ残しの持ち帰りを推奨しているmottECO(モッテコ)という箱をご存知でしょうか?これ意外と浸透していないんです。3年前から既にデニーズやロイヤルホストなどで導入されています。

井上キャスター:
中もすごくしっかりしていて、防水性もある分厚い紙になっています。

ホランキャスター:
染みないようになっているので油物もいけますね。

小笠原キャスター:
家族でファミリーレストランに行くと、食べ盛りの中学生などは結構な量を頼みます。「食べきれないだろ」と言っても注文してしまうこともあるので、そういった際にはこのマークを覚えておいてください。

さらにこのサービスはホテル業界にも広がり始めています。日本ホテル株式会社、例えば東京駅の丸の内口にある東京ステーションホテルやメトロポリタンホテルズなどでも、レストランのコース料理パーティーのビュッフェといった、自分でお値段を払うビュッフェでなければ食べ残しの持ち帰りを導入しています。

井上キャスター:
徐々にこういった動きが広がっていくといいのかもしれません。

  1. 男性の遺体は“脱衣所”に 広範囲に暴行痕 横浜で男性縛られ殺害【現場から最新情報】
  2. 【速報】横浜市の緊縛殺人事件 死亡した男性の身元判明 警察は殺人事件として捜査 神奈川県警
  3. 由規、引退会見でファンを想い涙 「よくやったなと自分を褒めてあげたい」 右肩手術を乗り越え17年間の現役生活
  4. アコム社員が出向先銀行の顧客情報 約10万件を自社に漏えい
  5. 東京の最低気温10℃予想も…週末から急激な冷え込み“暖房の季節”? 秋に注意!エアコンのカビ【Nスタ解説】
  6. 堀ちえみさん 「強い信念がないと、生きていく自信も持てませんでした」 思い明かす 「いつ何が身体の中で起こるかわからない」
  7. 横浜で緊縛殺人事件 高齢とみられる男性の手足が縛られ体には複数の暴行の痕 一連の強盗事件との関連含め捜査 神奈川県警
  8. 【巨人】CSファイナル黒星発進 1勝1敗のタイに わずか4安打、2ケタ10三振の完封負け 戸郷は7回途中2失点も援護なくCS初黒星
  9. 【日本ハム】CSファイナル初戦落とす 伊藤が山川に勝ち越し打 今宮&栗原に被弾浴びるなど6回途中4失点 レイエスにソロも及ばず
  10. 【DeNA】フィナル初戦は完封勝利 1勝1敗タイ!佐野が2戦連続の先制弾 代打・筒香が追撃打 ケイが6回1安打 救援陣4人も無失点
  11. 「常識打ち破りたい」これ…本当にサツマイモ!? 期待の新品種が続々「きみまろこ」「あまはづき」【Nスタ解説】
  12. 【ソフトバンク】ファイナル初戦は快勝!山川が決勝打&豪快弾 今宮と栗原もアーチ競演 川瀬は好守に2安打 有原は7回6安打2失点
×