■MLB ナ・リーグ優勝決定シリーズ・第6戦 ドジャース 10ー5 メッツ(日本時間21日、ドジャー・スタジアム)
ドジャースが10対5でメッツに勝利し、25度目のリーグ優勝を果たした。大谷翔平(30)は「1番・DH」で出場し、4打数2安打1打点。チームは4番のT.エドマン(29)が4打点、投手陣は7人の継投でリードを守り切り、25度目のリーグ優勝を決めた。
4年ぶりのワールドシリーズ進出へ、“あと1勝”と王手をかけているドジャース、メッツの先発はポストシーズンで2勝を挙げている左腕のS.マナエア(32)、大谷は前回の対戦では3打数無安打2三振、シンカーとスイーパーの2球種で完璧に抑えられた。
ロサンゼルスは気温26℃、湿度は25%と乾燥しておりボールの飛距離が出る状態。本拠地に戻って迎えた第6戦、1回、ドジャースは“ブルペンデー”で先発はM.コーペック(28)、先頭打者に四球、暴投などで2死三塁のピンチを招くと、4番・P.アロンゾ(29)にボテボテのセカンド内野安打を打たれてメッツに先制点を許してしまった。
大谷の第1打席、メッツバッテリーはこの打席は徹底してシンカー勝負、大谷は2球連続で空振りするなどなかなかタイミングが取れず、カウント2-2と追い込まれた。5球目もシンカーを投げてきたが、大谷は体勢を崩されながらもコンパクトなスイングでセンター前へ弾き返し出塁した。
3番・T.ヘルナンデス(32)もセンターフェンス直撃のヒットで1死一、三塁のチャンスを作ると4番・T.エドマン(29)がスイーパーに体が泳ぎながらもレフト線へ逆転の2点タイムリーツーベース。超満員のスタンドは大歓声、一気に試合の流れが変わった。
2回、1死一塁で大谷の第2打席、カウント1-1からシンカーを2球連続でファウル、徐々にタイミングを合わせていったが、7球目、内角高めのシンカーに空振り三振に倒れた。
2対1とリードして迎えた3回、先頭のT.ヘルナンデスがライト前ヒットで出塁すると、ベンチの大谷はベンチの最前列で大絶叫。そして、続く4番・エドマンがレフトスタンドへ貴重なツーランホームラン。大谷もベンチを飛び出し、打球を確認し両手を挙げて喜んだ。4番に起用したD.ロバーツ監督(52)の采配が的中、ここまでエドマンはこの試合すべての打点をマークした。
さらに2死二塁で8番・W.スミス(29)、不調で打順が下がっていたが、ここ一番でバックスクリーンへツーランホームラン。6対1とリードを拡げた。
6対3と3点リードで迎えた4回、先頭で迎えた大谷の第3打席、メッツ3人目E.ディアズ(30)と対戦。1球目のストレートを打っていったがキャッチャーファウルフライに倒れた。すると、ネクストバッターのM.ベッツ(32)やT.ヘルナンデスにボールの軌道、スピードの感覚などを耳打ちした。
ドジャース投手陣も6回、5人目、E.フィリップス(30)が2死満塁のピンチを招いたが、5番・J.ウィンカー(31)をレフトフライに打ち取り、何とか無失点に抑えた。
ピンチを凌いだその裏、無死一、二塁で大谷の第4打席、メッツ4人目、R.スタネック(33)と対戦。2球連続のスプリットでカウント0-2と追い込まれたが、そこからスプリットを見切って、フルカウントから7球目のストレートを詰まりながらもセンター前へタイムリー、7対3とリードを拡げた。
メッツは7対4と3点差の7回、千賀滉大(31)が登板、NPB時代の2015年以来となる中継ぎのマウンドとなった。先頭の5番・M.マンシー(34)はカウント2-2と追い込みながらも死球、6番・E.ヘルナンデス(33)はセカンドゴロ、7番・A.パヘス(23)はフォークで空振り三振、8番・スミスはレフトフライと先頭打者を許しても、無失点に抑えた。
千賀は8回のマウンドにも上がり、無死一塁で大谷との対戦、慎重に攻めすぎ、ボールが先行してしまい、フルカウントから四球。ピンチを広げてしまうと2番・ベッツにレフトフェンス直撃のタイムリーツーベース、T.ヘルナンデスに犠牲フライで9対4。さらにE.ヘルナンデスにタイムリーを打たれるなど、千賀はこの回3失点で降板となった。
ドジャースは攻撃陣が11安打10得点、投手陣は7人の継投でリードを守り、ドジャースが25度目のリーグ優勝を決め、ワールドシリーズ進出が決定。1981年以来、43年ぶりにヤンキースとのワールドシリーズになった。
試合後、大谷は地元中継局のインタビューに「本当に楽な試合はなかった。全員の力、素晴らしいゲームだった」と振り返り、ワールドシリーズ進出には「僕がずっとプレーしたい場所だったのでここから切り替えて頑張りたい」と話した。
相手のヤンキースについては「素晴らしいチーム、1人1人の選手も素晴らしい、全員で頑張っていきたい」と意気込みを語った。