飼い主が旅行先で空爆を受け死亡…残された愛猫はどうなる?UAE

2024-11-10 06:00

飼い主がレバノンに旅行中、空爆を受けて亡くなってしまいました。残された猫は世話をしてくれる親戚もおらず、路頭に迷う運命でした。しかし幸い、猫の保護活動に熱心な女性の努力ですぐに新しい飼い主が見つかったのです。

飼い主が空爆で死亡し、猫が残された

パソコンを使うイスラム教徒女性の横にたたずむ猫

画像はイメージです

UAE(アラブ首長国連邦)に住むトラ猫「Emma」(2歳)は、突然の危機に直面しました。レバノンに休暇で出かけていた飼い主の女性が、空爆を受けて亡くなってしまったからです。

これを知った猫好きなネット民たちは、さっそく新しい飼い主を見つけるために動き出しました。SNSやメッセージング・プラットフォームでこの情報を広めたのです。

現地で12年以上猫の保護活動を続けているNisreen Samaraさんによると、投稿後わずか20分で新しい飼い主が見つかったといいます。

「投稿するとすぐに、何件かのメッセージが来ました」と彼女は地元の新聞の取材に答えて話しています。

「最初に連絡をくれたのはドバイ在住のインド人会社員でした。Emmaはひとりっ子として育ってきており、その人はすでに猫を1匹飼っていたので、同居猫がいる家に送るのは少し心配でした。そんなとき、イギリス人の教師がぜひ飼いたいと連絡をくれたのです。結局、投稿から20分以内に飼い主を見つけることができました」

「猫に新しい飼い主を探すのは、必ずしも簡単ではありません。でも今回の場合は人々が喜んで支援してくれました。『地域紛争で苦しんでいる人々を何とか支援したい』というみなさんの気持ちの表れでしょう」

ペットシッターからSOS

イスラム教徒の医師から体調チェックを受ける猫

画像はイメージです

そもそもNisreenさんがEmmaのことを知ったのは、飼い主が頼んでいたペットシッターから連絡を受けたからでした。

飼い主の女性は、2024年9月に親戚を訪ねて2週間レバノンへ旅行し、その間ペットシッターに猫の餌やりを頼んでいたのです。ところが期限が過ぎても女性から連絡がなく、心配したペットシッターは、何とか連絡をとろうと試みながらも、1日2回の餌やりを続けたのでした。

「飼い主の携帯電話は電源が入っておらず、ペットシッターからのメッセージはまったく届いていませんでした。その人はこの飼い主がEmmaを溺愛していたのを知っていたので、とても心配していました。やがて飼い主が空爆で亡くなったことを友人を通じて知ったのです。彼女はドバイに親戚はおらず、別れた元夫は猫を引き取るつもりはないということでした」

しかもEmmaのいるアパートの部屋は、数日以内に新しい入居者のために明け渡さなければならなくなったのです。このままでは猫が路頭に迷ってしまいます。

「ペットシッターは猫を預かりたかったのですが、飼う余裕がありません。そこでわたしがアパート内にあったEmmaに関する記録をもとに、ネットで飼い主探しを始めることにしたのです」というNisreenさんです。

ふたたび幸せを見つけた猫

イスラム教徒の女性に抱かれる猫

画像はイメージです

Emmaは現在、新しい環境にも慣れて幸せそうです。

「この猫にとって、これまでの数週間は大変だったと思います。でもいまでは新しい家族とふれあいながら、とても幸せに過ごしています。新しい飼い主が送ってくれた写真やビデオを見ると、それがひしひしと伝わってきます。うれしいですね」とNisreenさん

Nisreenさんにとっても、そんな瞬間が猫の保護活動を続ける醍醐味になっています。

「UAEには捨てられた猫が数多くいます。こうした猫を保護するたびに、わたしは自費で去勢手術やワクチン接種をしています」

「これまで野良だった猫の場合は、飼い主を見つけるのが難しいですね。このため多くは外国へ養子縁組に送り出します。その場合、費用の半分をわたしが払い、猫を引き取った人が残りの半分を支払います。こうした出費は大変なので、UAE政府が保護猫のための施設を作ってほしいと心から願っているのですが…」と話すNisreenさん。

彼女の情熱に支えられ、1匹でも多くの猫がEmmaのように幸せになってほしいものですね。

出典:Dubai community finds home for cat orphaned after airstrike kills owner in Lebanon

関連記事

10年間毎日『居酒屋にいる常連客のような猫』が素敵すぎると話題に…「行ってみたい」「定休日にも来店で笑ったw」と319万再生を突破
猫が人間に『好影響』を与えること5つ
「ガッツリ観てて笑った」飼い主がスポーツ観戦をしていたら、子猫が……まさかの光景が18万再生を突破「家引きこもるレベルで可愛い」の声も
猫から『好かれる人』のタイプ5つ
猫が見つめる理由とは?飼い主をじっと見る9つの心理

  1. 【速報】天皇陛下がモンゴル国賓訪問を振り返り「モンゴルの豊かな歴史・文化・素晴らしい自然に触れることができた」 温かい歓迎に感謝の思いも
  2. バレー女子日本代表、世界3位ポーランドとの激戦制す 途中出場の秋本美空&北窓絢音が流れ変える【ネーションズリーグ】
  3. 森保ジャパン、中国破り2連勝!細谷真大の先制弾に望月ヘンリー海輝の代表初ゴール 優勝かけ韓国と全勝対決へ【サッカーE-1】
  4. 「選挙運動の名のもとに露骨なヘイトスピーチが」参議院選挙 急浮上の争点“外国人政策”に高まる不安の声【報道特集】
  5. 捨てられていた子猫→『初めてのお風呂』に入れた結果…予想外の反応と『尊すぎるビフォーアフター』が22万再生「たまらん」「かわええ」
  6. 『人に懐きやすい』と言われている猫種3選 甘えん坊な猫たちの魅力や特徴をご紹介
  7. 『家族が好きじゃない犬』がみせる共通点5選 信頼を取り戻すためにすべきことまで
  8. 次世代農業ベンチャーBG が Next Green Revolution 本格始動 日本初の評価指標 Agri LCA+ で土壌の価値を可視化 未来の食システムを2030年までに構築 参画企業も続々
  9. 階段で涼んでいる猫→“大好きな次男”が近づいてくると……あまりにも"可愛すぎる反応"が話題に 「やっぱり天才」「短いお返事たまらない」
  10. 神奈川県横須賀市の飲食店に男が押し入り現金を奪って逃走 警察は強盗事件として行方を追う
  1. 「クマが人間をひきずって…」体には爪でひっかかれた痕 新聞配達をしていた男性がクマに襲われ死亡 北海道・福島町
  2. 【近藤真彦】時代の変化を感じつつも「僕はやんちゃでいたい」不適切発言で謝罪の田原俊彦に言及
  3. 神奈川県横須賀市の飲食店に男が押し入り現金を奪って逃走 警察は強盗事件として行方を追う
  4. 遺族は「毎日ごめんねと謝ることしか」川崎市20歳女性死体遺棄事件 元交際相手・白井秀征容疑者(28)を殺人の疑いで再逮捕
  5. 「選挙運動の名のもとに露骨なヘイトスピーチが」参議院選挙 急浮上の争点“外国人政策”に高まる不安の声【報道特集】
  6. 【台風5号発生へ】関東に最接近は月曜日?東側の地域ほど大雨に【台風情報】
  7. 【 松村沙友理 】有名ラーメン店「千里眼」初挑戦で「麺少なめ」 ビビって後悔「食べられる!」「お腹すいてきましたもん」リベンジ誓う
  8. 「スレブレニツァの虐殺」から30年 ボスニアの高校の姉妹校で追悼式典「未来に繰り返してはいけない」
  9. 【速報】「中学生の男子が流されている」千葉・鴨川市の海水浴場付近で男性1人が行方不明 警察などが捜索中
  10. モンゴルを公式訪問中の天皇皇后両陛下 最古の野生馬「タヒ」の生態や保全活動などについて説明を受けられる
  11. 台湾系ベンチャーのロケットが打ち上げ後、一部が地上に落下 600メートルほど離れた草地で発見 北海道・大樹町
  12. 酔っ払って寝ているパパ→ママが『犬の名前』を呼んでみた結果…予想できなかった『まさかの場所』から登場する光景が19万再生「爆笑ww」