ドイツのショルツ首相がロシアのプーチン大統領と電話会談を行い、北朝鮮兵士のロシアへの派遣について「紛争の深刻なエスカレーションと拡大につながる」などと伝えました。
ドイツ政府によりますと、15日、ショルツ首相はプーチン大統領との電話会談で、ウクライナ侵攻を非難し、戦争を終結させ軍を撤退させるよう求めました。
ドイツ政府関係者によりますと、北朝鮮の兵士がロシアに派遣されていると指摘されていることについて、「紛争の深刻なエスカレーションと拡大につながる」とも述べ、「ウクライナを必要な限り支援する」と伝えたということです。
一方、ロシア大統領府によりますと、電話会談はドイツ主導で行われ、プーチン大統領はウクライナ侵攻について「ウクライナに反ロシアの踏み台を築くことを目的にした長年のNATO政策の結果だ」と従来の主張を繰り返しました。
ロシアは政治的・外交的解決を拒否しておらず、交渉再開に前向きだとしたうえで、「安全保障分野でのロシアの利益を考慮し、新しい領土の現実に基づいたものでなければならない」と主張しました。
プーチン氏が今年6月に示した、一方的に併合を宣言したウクライナ4州からのウクライナ軍の撤退や、NATO加盟を撤回することが交渉の条件だとする姿勢を改めて強調した形です。