パキスタンの首都で、収監中の元首相の釈放を求める抗議デモが激化し、治安部隊との衝突で少なくとも6人が死亡しています。
パキスタンの首都イスラマバードでは26日、汚職などの罪で収監されているイムラン・カーン元首相の釈放を求め、カーン氏を支持する人たちが治安部隊と激しく衝突しました。
デモ行進はカーン氏の呼びかけで始まり、首都の議会を目指して各地から集まった1万人を超える支持者らが幹線道路に設置されたバリケードを突破。治安部隊は催涙弾を使って制圧を試みたほか、軍も出動する厳戒態勢となりました。
AP通信によりますと、暴走したデモ隊の車にはねられるなどして、治安当局者ら少なくとも6人が死亡したということです。
一方、カーン氏が率いる野党「パキスタン正義運動」は、治安部隊が実弾を発砲し、多数の負傷者が出ているとして政府を非難しています。
デモ隊は、カーン氏が釈放されるまで首都で抗議活動を続けるとしていて、現地の日本大使館は、在留邦人に不要不急の外出を控えるよう呼びかけています。