東京オリンピック・パラリンピックの選手村を改修した東京・中央区の「晴海フラッグ」周辺でキーボックスが相次いで設置されていた問題についてです。「晴海フラッグ」前の柵に、部屋を内見するためのカギが入ったキーボックスを無断で取り付けたなどとして、警視庁は不動産会社の社長を書類送検しました。
【動画】【速報】「晴海フラッグ」前の柵に無断でキーボックス設置などの疑い 「管理組合が厳しく敷地内の設置難しい」不動産会社社長を書類送検 内見の時間短縮狙いか 警視庁
軽犯罪法違反の疑いで書類送検されたのは、港区にある不動産会社の男性社長(52)です。
男性は今年6月上旬ごろ、中央区のマンション「晴海フラッグ」前の歩道にある東京都が管理する柵に、自身の会社が管理する晴海フラッグの部屋のカギを入れたキーボックス1個を無断で取り付け、撤去させるなど業務を妨害した疑いがもたれています。
記者
「男性はこちらの柵にキーボックスを設置し、暗証番号を不動産業者に事前に伝えて現地で開けられるようにしていました」
警視庁によりますと、男性は内見を希望する人から依頼を受けた別の不動産業者がカギを取りに来る時間を省くため、キーボックスを設置していました。
不動産業界では、許可を得て、物件の敷地内に内見用のキーボックスを取り付ける慣習が古くからありますが、男性は任意の調べに「晴海地区はマンションの管理組合が厳しく、敷地内に取り付けるのが難しかったので柵に取り付けた」と話しているということです。
マンション価格が高騰する中、晴海フラッグは市場より安い価格で販売され、高倍率の抽選となり、現在も人気を集めています。
中央区の晴海地区などでは、今年5月下旬から「公道にある電柱や柵、ガードレールなどにキーボックスがある」と住民からの訴えが相次ぎ、東京電力や東京都などが撤去していました。
11月現在、中央区では晴海、勝どき、佃の3地区で、内見用とみられる10個以上のキーボックスがマンションの近くに無断で設置されているのが見つかっていて、警視庁は捜査を続けています。