「杜+鵑+草」という漢字から構成される「杜鵑草」は、ある動物と同じ読み方をします。
しかし、字面からではまったく想像できないのではないでしょうか?
この記事ではそんな「杜鵑草」が何を指すのかについて解説します。
「杜鵑草」とは
ここでは「杜鵑草」とは何か解説します。
「杜鵑草」の読み方
「杜鵑草」は「杜鵑の草」と書いて「ほととぎす」と読みます。
実は「杜鵑」だけで鳥の「ホトトギス」を意味します。
要は「ホトトギス」に似ている植物、それが「杜鵑草」なのです。
ただし「杜鵑」単体だと「とけん」と読まれるので注意が必要です。
「杜鵑草」はこんな植物
「杜鵑草」はユリ科ホトトギス属に分類される多年草です。
日本の固有種として知られ、北海道から九州にまで分布しています。
神奈川県逗子市の花としても知られ、地元で愛されているのが特徴です。
普段は山地の半日陰地に生育しており、自生する姿も見られます。
観賞用として栽培もされています。
花姿はユニークで美しく、独特の斑点模様を持っているのが特徴です。
「杜鵑草」の開花時期
「杜鵑草」の開花時期は7月~10月の夏から秋にかけてとされています。
見頃を迎えるのは9月~10月で、この時期になると葉の付け根と茎の先に2cm~3cmほどの花を1つ~3つほど咲かせるのが特徴です。
花持ち期間は2日~4日ほどと1週間もしないうちに終わってしまいますが、特徴的な花もあって観賞用としても愛されている植物となります。
「杜鵑草」の名前の由来
ここからは「杜鵑草」の名前の由来を解説します。
鳥の「ホトトギス」を連想させる花姿
「杜鵑草」の名前は、その読み方の通り鳥の「ホトトギス」から来ています。
「杜鵑草」は紫色の斑点模様を持つ花を咲かせるのが特徴で、その斑点模様が「ホトトギス」の胸にある斑点を連想させると言われています。
転じて、鳥の「ホトトギス」から「杜鵑草」と名付けられたのだとか。
別名は「油点草」
「杜鵑草」は別名で「油点草」とも呼ばれます。
この別名も「杜鵑草」が持つ斑点に関係しています。
実際に「杜鵑草」の斑点は油染みのようにも見えるのが特徴です。
転じて「油の点」というところから「油点草」と呼ばれるようになったそうです。
ちなみに、西洋では「Tricyrtis(トリキルティス)」と呼ばれます。
これはギリシャ語で3を意味する「Treis」と曲を意味する「Kyrtos」が組み合わさって生まれた名前とされています。
他にも、英語で「Toad lily(トードリリー)」と呼ばれることもあるようです。
これは英語で「ヒキガエルのようなユリ」を意味するそうです。
「杜鵑草」の花言葉
ここからは「杜鵑草」の花言葉を解説します。
全体的な花言葉
「杜鵑草」の全般的な花言葉には「永遠」「永遠の若さ」「永遠にあなたのもの」などがあります。
他にも「杜鵑草」には「秘めた意志」「秘めた思い」「秘めた恋」「恥ずかしがり屋」などの花言葉があります。
この花言葉は晩夏から晩秋まで長く咲く「杜鵑草」の特性から来た花言葉です。
花持ち期間こそ短い「杜鵑草」ですが、花自体は夏から秋にかけて長く咲きます。
そのひたむきに花を咲かせる姿からこのような花言葉が生まれたとされています。
色別の花言葉はある?
「杜鵑草」には一部のみではあるものの色別の花言葉もあるようです。
例えば「ヤマジノホトトギス」には「愛らしい」という花言葉があります。
他にも「キイジョウロウホトトギス」には「あなたの声が聞きたくて」という花言葉があります。
このように「杜鵑草」は種類によっていくつかの花言葉を持つといえるでしょう。
まとめ
「杜鵑草」は「杜鵑の草」と書いて「ほととぎす」と読みます。
これは花の斑点模様が鳥の「ホトトギス」の模様に似ているところから来ているのが特徴です。
他にも「杜鵑草」は「油点草」とも呼ばれ、同じく花の斑点模様から名付けられています。
日本で広く見られる花なので、見かけた場合はぜひこの名前を思い出してみてください。
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