アメリカのゴールデングローブ賞で、ドラマ「SHOGUN 将軍」が作品賞や主演男優賞など4冠を達成しました。主演とプロデューサーを務めた真田広之さんは受賞スピーチで、「アジアの国々に大きく門が開けた」と語りました。
日本人初となるテレビドラマ部門の主演男優賞に輝いた真田広之さん。
主演男優賞 真田広之さん
「世界中の若い俳優やクリエイターの皆さん、自分らしく、自分を信じて、決してあきらめないでください」
「SHOGUN 将軍」は、日本の戦国時代を舞台にしたアメリカの小説を原作にハリウッドが制作したドラマで、真田さんは主演に加え、プロデューサーとして、美術や所作のチェックなど全面的に制作に携わりました。
渡米して20年が経つ真田さんは、今回の作品を「集大成であり、はじめの一歩」と位置づけていて、授賞式前には次のように話していました。
真田広之さん
「渡米してから積んできた経験すべてを注ぎ込んだつもりなので。自分の分身のような、本当に手塩にかけた作品なので、もう本当に、行方を見守る親のような心境ですかね」
そして浅野忠信さんも、日本人として初めてとなる助演男優賞に輝きました。
助演男優賞 浅野忠信さん
「たぶん私をご存じないでしょう。私は日本の俳優で浅野忠信といいます」
その後の会見では、人柄があらわれたメッセージで夢を持つ人々にエールを送りました。
助演男優賞 浅野忠信さん
「若い俳優さんたちに、僕でもできることだから、皆には絶対できると思うので。少しでも希望を持っていたり、夢を持っているのであれば、とりあえずやっちゃえばというような感じ」
さらに、ニュージーランド生まれの日本人、アンナ・サワイさんが主演女優賞に輝いたほか、作品賞も受賞。見事、4冠を達成しました。
去年9月には、テレビ界最高峰を決めるエミー賞で過去最多の18部門を受賞した「SHOGUN 将軍」。それに続く快挙に、真田さんは「西洋と日本、どちらか一方でもできなかったことを成し遂げた」とした上で、日本のみならず、アジア勢によるハリウッドでの活躍に期待を寄せました。
主演男優賞 真田広之さん
「大きく門が、アジアの国々に開けたと思うんですね。その土壌に、次からまた、クルーもキャストも両方、橋を渡って来られる状況が作れたんじゃないかと思いますので、可能性は大きく広がったと思います」