猫に話しかけたとき、その意図が伝わっていると最高の気分になりますよね。猫は人が話す単語の意味を理解しているわけではありませんが、言葉のトーンや仕草を総合的に判断して、飼い主が言いたいことを聞き分けているのです。今回は、3つの状況を参考に、これは意思疎通ができているという例を紹介しましょう。
1.バツグンのタイミングで返事をする
名前を呼ぶと「ニャーン」と返事するのは、多くの飼い主さんが経験しています。猫は飼い主が自分の方を見て発する言葉を、一種の合図のように理解しているためです。巷では「うちの猫は、自分の名前をカワイイちゃんだと思っているかもしれない!」という冗談まで耳にします。
さらに進んだ猫になると「おなか空いた?ごはんにしようか?」と聞いたときや「お出かけしてくるね。すぐ帰ってくるよ!」という声掛けにも、バツグンのタイミングで「ニャーン」と返事をしてくれます。これはもう意思が通じているといっても過言ではないでしょう。
2.「ダメ」と言ったことをやめてくれる
「猫がいうことを聞くわけない」というのは、あまりにも一般化しすぎているかもしれません。しかし、飼われている猫の中には、人間の習慣をしっかり理解している賢い猫さんもたくさんいるものです。
やってほしくないことや、いま猫がやっていることを止めて欲しい時に「ダメよ」「やめて」と言うと、すぐにやめることがあります。このとき猫が止めたことに安堵してしまいますが、喜ぶべきは気持ちが伝わった部分です。
大きな声を出してびっくりさせたりしなくても、「あぁそうか、これはダメなんだな」と理解して止めてくれたら意思疎通はバッチリです。
3.お互いの「ちょっと来て」がわかる
お互いに同じお願いがわかるなら、言葉は違っていても意思疎通はもう問題ないでしょう。猫の中には、トイレを使ったあとに「ちょっと来て!お掃除して」と呼びに来るケースがあります。このような猫語がわかるのは猫好きとして誇りに思ってよいでしょう。
もちろん、飼い主側が爪切りやブラッシング、あるいは写真を撮りたいなどの所用で愛猫に対して「ちょっとコッチ来て」と呼ぶこともあるでしょう。このときに「ニャーン」と寄ってきたら、完全に言ったことをわかってくれている証拠。
もし、ごはんやおやつであれば、本能として食に対する誘惑で寄ってくるでしょう。そういうわけでもなく呼んだときに来るのは、高度なコミュニケーション力が発揮されているのです。
猫が人の言葉を理解する仕組み
なぜ、こんなにも猫たちは人間の言葉を理解しているのでしょうか?猫がヒト語を理解するポイントはこのようなものです。
- 言葉そのものよりも、音やトーンを認識している
- 文脈から言葉を識別して飼い主の仕草とセットで理解している
- 学習と経験から条件付けられた要素に反応している
猫が言葉を理解する仕組みは、単語の意味をそれぞれ解釈するのではなく、音やトーン、そのときの飼い主の仕草、状況などを組み合わせてトータルで学習するものです。何度も繰り返し聞くことで、飼い主の言葉と結果を結びつけたり、声のトーンと状況から何が起きるかを読み取ったりしているのです。
「飼い主は、こういう時にはこう話す」という状況を何度か経験することで理解が進むため、猫が「言葉をわかっている」と感じるのは、飼い主との信頼関係と愛猫の学習の成果といえるでしょう。
まとめ
猫が人間の言葉を理解する過程は、単語や文脈と状況ひとつひとつをつなぎ合わせる「外国語学習」のようなもの。私たちが、いくつかの単語を知ることでカタコトでも話が通じることがあるように、猫も言葉を完璧に理解していなくても、猫は日々のやりとりから、人が発する言葉の意図を学んでいます。
このプロセスは、愛猫との関係をよりいっそう豊かにしていく大切な時間です。子猫や保護された元野良猫などは、人と暮らした経験が浅いため、なかなか理解しないこともありますが、これは問題ありません。たくさん話しかけるうちに、ちゃんと言葉をわかってくれるようになります。
そして、私たち飼い主も、鳴き声だけでなく、全身を使って表現される猫の言語をもっとたくさん学びましょう。毎日の観察を大切にしてみてください。猫と人がお互いに歩み寄ることで、本当の会話ができるようになるかもしれません。
関連記事
・「はんせーい言っとるw」壁紙を剥がしてしまった猫、パパにお説教されると…まさかの『会話』が衝撃的すぎると49万再生「あくび可愛い」
・猫が飼い主に感謝している時にする10の仕草
・猫が「んー」と鳴く理由と気持ち
・猫同士が追いかけっこ1匹が『隙』を見せて…想定外の『必殺技』炸裂に爆笑!「こんな技があったとは…」「軽やかな動きですねww」の声
・猫と『餅つき』してみた結果…想像以上に『完璧なアシスト』が凄すぎると44万再生「ちゃんと水につけてるw」「猫の手を借りてる人初めて見た」