大阪市は9日、昨年末にホテルで開かれた宴会の出席者31人が、ノロウイルス食中毒に感染したと発表。
トレンドニュースキャスター取材班は、担当課から詳しい話を聞いた。
1人入院・16人病院受診
市の生活衛生課によると、昨年12月26日に開催された宴会の出席者231人中31人が、下痢、おう吐、発熱などの食中毒症状を訴えた。
患者は、21~50歳までの男性12人と、21~57歳までの女性19人。
うち16人が病院を受診し、1人は入院した。
現在は、全員快方に向かっている。
患者全員がにぎり寿司を喫食
市が調査した結果、症状を訴えた全員が、宴会で提供された「にぎり寿司」を食べていた。
にぎり寿司のネタは、サワラ、タイ、カンパチ、スズキ、ホタテ、ウナギ、サーモン、マグロ、コハダ、エビ。
従業員の手指から…
なお患者と、にぎり寿司を作った飲食店従業員の便から、ノロウイルスが検出されたことから、ノロウイルスによる食中毒と断定。
にぎり寿司は『居酒屋 菜花野』(大阪市港区)で、宴会当日に作られ、ホテルに持ち込まれた。
寿司を握っている過程で、従業員の手指から寿司に、ノロウイルスが移ったとみられる。
保健所は、店を9日から3日間の営業停止処分とした。
冬の低温はウイルスの生存に有利
全国的に、冬は「ノロウイルス食中毒」が流行しやすい。
ノロウイルスには、寒冷な環境で長時間安定して存在できる特徴があり、冬の低温がウイルスの生存に有利に働くためだ。
ノロウイルス食中毒を予防するためには、
・トイレの後、調理をする前、食事の前にはしっかりと手を洗う。特に「2度洗い」が効果的。
・おう吐や下痢、風邪に似た症状がある場合は、調理に従事しない。
などと、保健所が呼びかけている。