広島・福山市は12日、市内のホテルにある中国料理店で食事をした35人が、ノロウイルス食中毒に感染したと発表。
店は営業禁止処分
市の生活衛生課によると、今月7日に福山ニューキャッスルホテル内・中国料理店『又来軒』で、10~60歳代の49人が食事をした。
そのうち35人が、下痢・おう吐・発熱などの食中毒症状を訴えた。
保健所が検査した結果、発症者と店舗従業員の便から、ノロウイルスが検出されたため「ノロウイルス食中毒」と断定。
店は、12日から営業禁止処分となった。
原因食品は現在調査中
当日に提供されたメニューは、前菜三種盛合せ(蒸し鶏の胡麻ソース、中華クラゲの甘酢和え、海老の葱ソースかけ)。
また、手羽元の香り揚げ、蟹入りシュウマイ、中華風海鮮サラダ、もちもち焼き餃子、海老のチリソース煮。
さらに、豚肉とピーマンの細切り炒め、麻婆豆腐、あんかけ焼きそば、胡麻団子など。
原因となった食品は、保健所が現在調査中。
二枚貝は特に注意
なお、二枚貝(アサリ、ハマグリ、カキなど)には、海水のノロウイルスを、体内で増殖しやすい特徴がある。
そのため、保健所は二枚貝を食べる場合には、十分に加熱調理するように呼びかけている。
それ以外の食品の場合、一般的に調理従事者の手指から移り、ノロウイルス食中毒に感染する場合が多い。
冬に流行する3つの理由
また、冬に「ノロウイルス食中毒」が流行しやすい理由は、
・ノロウイルスが寒冷な環境に強い。
・インフルエンザなどの感染症で免疫力が低下すると、ノロウイルスに感染しやすくなる。
・冬は忘年会や新年会、成人式など、集団で食事をする機会が増加。ノロウイルスは、ヒトからヒトへ飛沫感染することもある。
十分な手洗い&調理器具消毒
ノロウイルスを予防するためには、
①調理を行う前、食事の前、トイレに行った後などには、石けんを十分泡立てて手指を洗浄する。
②調理器具(まな板、包丁、ふきん等)は、洗剤などを使用し十分に洗浄した後、次亜塩素酸ナトリウムや熱湯で消毒。
また、保健所は「全国的にノロウイルス食中毒が多発」しているため、予防策を徹底するように呼びかけている。