猫は警戒心が強く、新しい環境に慣れるのが苦手な動物です。そのため動物病院は猫にとって、非常にストレスの多い場所と言えるでしょう。しかし、猫の健康管理のためには定期的な動物病院への通院が不可欠です…では猫を動物病院と上手につき合わせるのは、一体どのようなことをすれば良いのでしょうか?
猫を「慣れさせる」ためならマメに連れていかなくても良い
猫の性格にもよりますが、基本的に猫を慣れさせる目的なら、マメに動物病院に来院する必要はありません。
猫は非常にストレスに弱い動物なので、不必要なストレスはかけるべきではないからです。
たとえばわたしが勤めていた動物病院でも、爪切りや毛玉カットで頻繁に来院する飼い主さんもいましたが、猫はまったく病院に慣れることなくいつも体を硬直させていました。
とくに動物病院というのは、猫のテリトリー外の未知の世界。ほかの動物の鳴き声やにおい、知らない人間、痛いことや嫌なこと(検査や処置)をされるなど、猫にとってはストレスフルな場所です(※個体差あり)。
そのような場所に猫を頻繁に連れて行くのは、あまり得策とはいえません。そのため頻繁に連れて行くよりも、来院時にあまりストレスをかけないような対策をしていくことを大切にしましょう。
ただし猫に健康上の問題を疑う時は、迷わず受診をしてください。またワクチン接種が必要な子猫や成猫の場合は、そのスケジュールに合わせた受診が必要です。
なお猫の来院頻度の目安は、健康な成猫で1年1回、健康な老猫で1年1~2回、定期健診で来院するのが理想です。
猫と『動物病院』うまく付き合うためのアイデア4選
1.キャリーケースに慣れさせておく
猫と動物病院の付き合いには、「キャリーケース」が必須のアイテムです。猫にとって、外出先でのキャリーケースは唯一の避難場所であり、落ち着ける場所にもなります。そのため、日ごろからキャリーケースに慣れさせておくようにしましょう。
たとえばキャリーケースを部屋に置き、猫が自由に触れたり入ったりできる環境を作ったり、お気に入りのタオルやベッドを入れて、隠れ家のような安心できる空間に変えるのも効果的です。
このような対策を行いながら、キャリーケースに対する恐怖心を取りのぞければ、むしろそこがお気に入りの場所として認識されるかもしれません。
2.自宅から近くの予約制の動物病院を選ぶ
猫と動物病院の付き合いをよくするには、病院選びも大切です。さまざまな動物病院がありますが、理想的なのは自宅から近く予約ができる病院です。
とくに急な体調不良や緊急時に備えて、自宅から歩いて行ける距離、または車で15分程度の場所にある予約制の動物病院を選ぶことをお勧めします。
自宅から近い病院であれば、移動時間が短縮され猫への負担を軽減できますし、予約制であれば長時間待たされたり、ほかの動物との接触のストレスを減らせます。
人気の病院や立地が良い病院は、土日の診察が大混雑して数時間待たされるといったパターンも珍しくありません。
移動時間を含め、長時間の外出は猫にとって多大なストレスとなるので、なるべく外出時間を抑えられる病院を選びましょう。
3.猫のにおいがついたアイテムをもっていく
猫は自分の匂いがする場所に安心感を感じるので、猫のにおいがついたアイテムを持っていけば、猫の不安を軽減する有効な手段の一つとなります。
たとえば普段から猫が愛用している毛布やタオルをキャリーケースに入れてあげたり、猫がよく使うおもちゃを持っていくのも良いでしょう。
こういったアイテムには猫のにおいがたっぷり残っているので、猫にまるで自宅にいるような安心感を与えられるかもしれません。
4.おやつでポジティブな印象づけをする
猫と動物病院をうまく付き合わせる方法の一つとして、ポジティブな印象を持たせる目的でおやつを活用するのも効果的です。
診察が終わった後のおやつは、頑張ったご褒美としての意味を持たせられますし、動物病院が良いことがある場所だと猫に感じさせられることもできるでしょう。
おやつを与えたところで、猫が動物病院を完全に許容するかはわかりませんが、少しでもポジティブな印象を持たせる目的としては悪くありません!
ただし与える量には注意し、診察前や食事制限がある場合はあらかじめ獣医師に相談してくださいね。またストレスで食べないときは、強制してはいけません。
まとめ
猫と動物病院をうまく付き合うためには、動物病院選び・事前の準備・動物病院での過ごし方など、さまざまな要素が関わってきます。
猫はストレスに非常に弱い動物なので、不必要な来院は控えるのが好ましいです。ただし通院の必要がある場合には、猫のストレス対策を講じつつ、動物病院を受診しましょう。
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