東京2020大会の招致決定から開催までの軌跡と大会の感動を今に伝える「TOKYO FORWARD TOKYO2020レガシー展」の第5期が、JR有楽町駅前のSusHi Tech Square(スシテックスクエア)の1階Spaceで1月18日に開幕しました。新たな展示は「身に付けるもの」をテーマに、オリンピック開幕式で歌手のMISIAさんが着用した衣装が360度の角度から鑑賞できる状態で展示されているほか、ギタリストの布袋寅泰さんらがパラリンピック開幕式で着用した衣装が一堂に展示されているのが初登場の見どころ。今回は開幕前の会場に伺い、本展の魅力をいち早く体感してきました!
東京2020大会の記憶と未来とをつなぐ、熱い感動が蘇る企画展
有楽町駅京橋口から徒歩1分という好アクセスの会場で開催されている本展。場内に入ってすぐのところには、さっそく目玉展示が待っている……のですが、まずは入って左手にあるフォトスポットで、東京2020大会の公式マスコットであるミライトワとソメイティにごあいさつ!
コロナ禍の影響を受けた1年の延期を経て2021年に開催された東京2020大会では、ユーモアあふれる仕掛けで世界を驚かせた開会式を皮切りに、日本選手の活躍目覚ましかった各競技の熱戦を通じて数々の感動が生まれました。2011年に本大会の招致を表明した東京都では、2013年9月の開催地決定や2019年11月の新国立競技場落成、そして実際の大会開催と熱気包まれるハイライトが幾つもありました。本展はその一連の流れをひとつのストーリーとして継承し、レガシー(遺産)として未来に繋ぐことを主な目的としています。
これまでも多彩な展示が展開されてきた中で、今期は「身に付けるもの」をテーマに開会式・閉会式の衣装にフォーカスをあてており、その象徴的展示のひとつといえるのが、オリンピックの開幕式で国歌独唱を行った歌手・MISIAさんの衣装です。
MISIAの東京2020開幕式衣装が360度の角度で見られる!
今期が初展示となる本衣装は、正面から背面まで360度から見られる形で展示されているところもポイント。白一色の上部からカラフルな幾重ものレースがフレア状に波打って広がる柔和なドレスは、「多様性と調和」という本大会のコンセプトを体現しているかのよう。また、5オクターブの音域を持つといわれるMISIAさんの歌声ともリンクしているかのように見えて、目の前に立つだけでうっとりしてしまいます。
ライブやテレビ番組での歌唱など、いつも圧倒感あるデザインで観賞者の目を楽しませてくれるMISIAさんの衣装。その中でも本大会のような世界的イベントで着用されたものをメチャ近い視点から見られるのは超貴重な機会です。
その近くにはパラリンピック閉会式でパフォーマーが着用した『超フラットな世界』の衣装の展示があります。こちらも360度展示になっており、例えば「蝶」の衣装の背面に付けられた羽根のディテールまで一周ぐるりと鑑賞できるのは本展の醍醐味といえるでしょう。
パラ開幕式『片翼の小さな飛行機少女』の伝説的衣装やHOTEIのクールな衣装も
同じ空間にはパラリンピック開幕式で使用された代表的な衣装が一堂に会して展示されています。きっと、その中でも多くの人の記憶に強く刻まれているのは『片翼の小さな飛行機少女』の演劇で主役を担った俳優・和合由依さん着用の衣装。
空を掴むかのように伸ばした右手を見つめる人形を交えて展示された衣装を見ていると、まぶたの裏に和合さん演じた少女のシーンがじんわり蘇ってくるかのような感動があります。
また、同じ並びには、こちらも大きな話題となった『光るトラック』のステージで使われた衣装の数々が初展示されています。そのうちのひとつは、本ステージを熱く盛り上げたギタリスト・布袋寅泰さんの衣装。こちらもその他の衣装とともに、ド派手なデコトラと「ロック×ダイバーシティ」という前代未聞な試みで驚きを生んだ、あのパフォーマンスの記憶を呼び起こします。
各競技の凄さを生で感じるアイテムの数々。そして表彰台体験であなたもメダリストに!?
東京2020大会に出場した選手ゆかりのアイテムが展示されている競技・競技会場のコーナーは、カエル研究者という稀有な経歴でも話題を呼んだ女子ボクシング金メダリスト・入江聖奈さんのサイン入り出場着や陸上競技のハードルなどを新たに加えてリニューアル。さらに従来から人気の競技体験コーナーには「VRバドミントン」が新たに登場し、体を動かして楽しめるアトラクションも充実しています。
また、こうした今期初の展示以外にも、オリンピック開幕式で衝撃と爆笑を誘った“動くスポーツピクトグラム”のコーナーや、実物のトーチを持って聖火点灯を疑似体験できるフォトスポットなど、きっと多くの人が「あー、これは!」と思わず唸る従来から人気の展示が盛りだくさん。その中で個人的には表彰台の再現展示で胸アツな気分に。
なんとこちらは表彰台を再現した舞台で記念撮影ができるだけでなく、表彰台のセレブレーションからカメラのレンズに喜びのサインを書き入れるという、ヒーローだけに許された“あの流れ”を疑似体験できる空間。さらに撮影してくれた映像のデータをもらえるという、思い出話のネタになること間違いなしの超面白コンテンツなのです。
ミライトワ、ソメイティをあしらったビクトリーブーケも使用可。事前にどんなメッセージを書き込むか考えておくとカッコよくきめられるかも。そしてもちろん、同大会の選手に与えられた金・銀・銅メダルの展示を見ることもお忘れなく!
「TOKYO FORWARD TOKYO2020レガシー展」第5期の開催期間は3月23日まで。デジタルを切り口に東京の未来を感じさせるさまざまな催しが展開されているSusHi Tech Squareでは、本展以外の企画展も同時開催されていて見ごたえ抜群。入場無料なので、本スポットをまだ訪れたことがないという方もぜひ来場のきっかけにしてみてください。
【「TOKYO FORWARD TOKYO2020レガシー展」第5期】
開催期間:1月18日(土)~3月23日(日)
会場:SusHi Tech Square1階Space
開館時間:11:00~21:00(土曜および休日は10:00~19:00。入場は閉館の30分前まで)
休館日:月曜(ただし2月24日は開館)、2月25日(火)
入場:無料
公式ホームページ:https://www.sports-tokyo-info.metro.tokyo.lg.jp/miru/kokusai/tokyo2020archive.html