猫はすぐ揉めるから負けなど認める印象がない。いえいえ、それは大きな誤解です。今回は猫に対する見方が覆る降参のサインと、負けを認める本音について解説いたします。
本当は悔しい?『降参しました』のサイン4選
猫は負けん気が強く、オラオラしたイメージがありませんか?恐らくそれは、威嚇をする姿のインパクトが強いからでしょう。
そんな猫が負けを認める瞬間は、どのような行動に出るのでしょうか。猫が相手に『降参しました』と伝えるサインを4つ紹介いたします。
あわせて敗北にまつわる本音についても解説いたします。本音はやはり悔しい?
1.目を逸らす
猫は意外にも、勝ち目のない勝負には最初から挑みません。本来は単独で生活するものなので、命を守る行動を優先するからです。
そこで、絶対に敵わない強敵(地域のボス猫的存在)に遭遇したときは真っ先に目を逸らします。
この仕草には、「あなたのその気迫に負けました。ケンカをする気はないので見逃してください」というメッセージが込められています。
猫社会では、相手を凝視するとケンカを売っているとみなすという掟があります。それと同時に、目を逸らした場合は深追いしないという決まりもあります。このルールによって、無駄な争いが避けられているのです。
2.小さくうずくまってイカ耳になる
猫社会におけるルールとしてもう1つ、『小さな相手を攻撃しない』というものがあります。子猫はもちろんのこと、自分よりも小さな猫はケンカの対象にしないのです。
この決まり事に則り、強そうで怖い相手に出くわした際は目を逸らすと同時に身を小さくします。さらにイカ耳になって顔全体の印象も弱々しくすることで、「降参です!」とアピールをします。
3.しっぽを丸めて退散
完全なる敗北を認めた猫は、しっぽを丸めてその場から退散します。このときも、相手を追いかけてまで攻撃してはいけないというルールがあります。
中には追ってくる猫もいるかもしれませんが、しつこく追い回すことはありません。猫の社会ではある意味、潔く負けを認めたほうが有利なのかもしれませんね。
猫自身も命が最優先なので、負けることを負い目とも思わないでしょう。恐らく降参に対する本音は悔しいのではなく、『偉いぞ!賢いぞ!』と誇らしい気分になっていることでしょう。
4.お腹を見せる
猫にとって腹部は急所になるため、お外の世界では何があってもお腹を見せることはありません。
一方家猫は、常に安全が保証された環境で過ごしています。その安心感から、時々ゴロンと寝転がってお腹を見せてくることがあるでしょう。
実はこの仕草、多頭飼育における降参のサインでもあるのです。家猫同士のケンカはあくまでも"ケンカごっこ"なので、負けを認める瞬間も緩いものになります。
まとめ
猫が相手に『降参しました!』と伝えるサインには、次のような特徴がありました。
- とにかく先に負けを認める
- 小さくて弱い猫という印象を与える
- そそくさと退散する
- じゃれ合いにおいてはお茶目なポーズも見せる
改めて見てみると、猫は賢い動物であることがわかります。負けを認めることを恥と思わず、互いの命を大切にする。
まさに物騒な現代社会を生きる我々人間が、見習うべき姿でしょう。猫の社会は人間が思うよりもずっと、平和なのかもしれません。
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