ニュージーランド国内各地の警察署には、猫の警察官がいます。その存在は署内の雰囲気を楽しいものにするだけではありません。地域の人々から愛され、街を明るくしてくれているのです。
訓練の成果を動画で披露
ニュージーランド警察は2021年、「秘密猫部門」の新米警官としてトラ猫のArnoldが就任することになったと発表しました。さっそくこの猫はオークランド市域で任務についたといいます。
実はArnoldの就任は、当時コロナ禍による「ロックダウン」で精神的に落ち込んでいた人々を元気づけるために、警察当局が考え出したユニークなアイデアです。この猫が毎日訓練を受けている動画がFacebookに投稿されると、10万回以上も視聴され、大人気になりました。動画には、トレーナーの指示を受けてみごとに輪をくぐり抜けるArnoldの姿も映っています。
ネット民からは「こんなに見事に訓練された猫はめずらしい」「うちの猫は呼んでもこちらにやって来ない。寝ることと食べることだけが得意だよ。見事に訓練できるのは特別な品種に違いないね」といったコメントが寄せられています。
各地で活躍中の警察猫
実はニュージーランド警察には、Arnoldのほかにも猫の警察官たちが勤務しています。
オタゴ半島のポートベロー署のCharlieもそのひとり(1匹)です。彼の任務はAaron Smith巡査長とその家族に付き添って警護にあたり、陽の当たる場所を探すとともに、鳥を見かけたら大声で鳴いて知らせること。ほかにもSmith巡査長の車にこっそり乗りこんだり、警察署を訪れる人にあいさつをしたりすること。どうです? 忙しいでしょ。
ほかにもワイテマタ北部ファンガパラオア署に駐在する猫のHaroldもいます。先輩の猫
Snickersに次いで同署にやってきましたが、そのSnickersは数年前に交通事故で亡くなってしまい、現在はHaroldがけなげに署を守っています。
「夜勤」や「事情聴取」にも従事
タウマルヌイ署のJockも忘れてはいけません。この猫は署内でも長老で、スタッフや地域住民からとても慕われています。敷地内を歩き回って人々から撫でられたり、ちょっとしたおやつをもらったりするのが大好きです。夜勤はとくにお気に入りで、署内に専用の寝床まで用意されています。
そしてゴールデンベイのタカカ警察にはYodaもいます。バーミーズ種の若い猫ですが、同僚からはすこし生意気だと思われているようです。というのも、会う人みんなから注目されたがり、やってきた人には必ず近寄っていって強引に「事情聴取」をするからです。
モリンズビル署に勤務していた猫のBarryの後任としてやってきたのは、Fat Catです。署では、人懐こく寄ってきてご飯をねだるこの猫の姿がよく見られます。
ユニークな猫の警察官たち。今後の活躍が楽しみですね。
出典:
・Meet Arnold, the Specialist Search Cat - New Zealand Police's newest recruit
・Cats of New Zealand Police
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