アメリカのトランプ新大統領が就任演説を行い、再び「アメリカ第一」の政策を進めると宣言しました。
トランプ新大統領
「アメリカの黄金時代が今始まる。ただシンプルにアメリカを第一に考える」
第47代大統領に就任したトランプ氏は、就任演説で「この瞬間から、アメリカの衰退は終わりだ」「アメリカ国民にとってきょうは解放記念日だ」と強調しました。
その上で、去年11月の大統領選での勝利を振り返り、「国民全体が急速に私たちが重視する政策の元に団結しつつある」と主張。
メキシコとの国境について国家非常事態を宣言し、多数の不法移民の強制送還を始めることや、国家エネルギー非常事態を宣言し、バイデン前政権が進めてきた電気自動車の普及策を撤回することなどを表明しました。
外交面では、「勝利した戦闘の数だけでなく、終わらせた戦争の数と突入しなかった戦争の数でも成功を評価していく」とした上で、「私は平和をつくり、団結させる人になりたい」とも述べました。
また、「メキシコ湾」の名称を「アメリカ湾」に変更する方針や、パナマ運河の返還を実現させる考えを改めて示し、「未来は我々のものだ。黄金時代は始まったばかりだ」と演説を締めくくりました。
30分間に及んだ就任演説は自身が重視する具体的な政策を多数盛り込んだ一方で、分断が深まったと言われるアメリカ国民全体に向けて融和や団結を呼びかける場面はありませんでした。