新年度予算案めぐる衆議院での審議大詰め 「高額療養費制度」焦点に 立憲民主はさらなる見直し迫る
国会では、新年度予算案をめぐる衆議院での審議が大詰めを迎えています。与党は3400億円ほど減額した予算案を提出していて、減額での修正となれば70年ぶりです。
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当初の思惑と異なり、3月に入っても衆議院での審議が続く新年度予算案。
きょう焦点となったのは、医療費が高額になった場合に患者の自己負担を抑える「高額療養費制度」です。
立憲民主党は患者の負担上限額などをめぐり、さらなる見直しを迫りました。
立憲民主党 後藤祐一 衆院議員
「高額療養費の引き上げというのは国民的な理解がないんじゃないんですか。200億円の高額療養費引き上げの凍結を求めます」
石破総理
「がんをはじめとして、そういうような疾病に苦しんでおられる方々が、より広く、より少ない負担でこの療養を受けていただくためにどうすればいいかを考えて、今回の結論に至っているものでございます」
「高額療養費制度」の見直しを全て凍結するよう求める野党に対し、石破総理は「保険者の負担を過度に増やさないことも考えたい」として、“来年以降の引き上げ方について再検討する”などとした方針に理解を求めました。
ただ、この週末にJNNがおこなった世論調査では、高額療養費をめぐる政府方針について56%の人が「納得できない」と答えていて、野党は「命に関わる問題だ」として、引き続き追及する構えです。
大詰めとなる予算案の審議。
きょう、立憲民主党と国民民主党がタッグを組み、新たな動きも見せています。
国民民主党 浜口誠 政調会長
「今こそ野党がひとつになって、与党ができないことをやって、国民の皆さんの暮らしを支えていく。そこをしっかりと実現させていきたい」
両党は午後、ガソリンの暫定税率を廃止する法案を共同で提出。こうした動きに対し、与党からはこんな声が…
自民党幹部
「野党は聞こえのいい法案ばっかり言って、実現可能性がない。通らないと思って好きなことばかり言ってる」
また、「ガソリン減税」に賛成の立場ではあるものの、法案の共同提出に乗らなかった維新は…
日本維新の会 吉村洋文 代表
「(ガソリン減税を)本気で実現しようとしたら、与党と政府を巻き込まないと実現できない」
今年4月からの“減税”は財源の問題で政府・与党が納得しないと指摘し、5党による協議体を新たに作るべきだと主張しました。
政府・与党はあす、衆議院での予算案の通過を目指していますが、最終盤でぎりぎりの駆け引きが続いています。