「ロボット猫」が将来のペットの主流に?セラピー効果にも高まる期待

2025-05-16 06:00

アレルギーの心配がなく、飼育のための費用も少ない「ロボット猫」が、新しいペットとして注目されています。各社からさまざまな製品が発売されていて、子供や高齢者へのセラピー効果にも期待が高まっています。

人間とのふれあいで「性格が変化する」タイプも

猫のぬいぐるみ

画像はイメージです

猫が好きでも、アレルギーなどのため飼えない人がいます。でも近年人気が出てきた「ロボット猫」だったら、そんな心配はないはずです。

2019年に初めてElephant Robotics社が発表して以来、アレルギー反応がなくてトイレ掃除もいらず、飼育費用も少なくてすむロボット猫をペットにすることが現実のものになりました。今では多くの会社が消費者ニーズにあわせた新製品を販売しています。

ロボット猫の「動き方」は製品によってさまざまです。外見もさわり心地も、かなり本物の猫に近いものもあります。触覚や聴覚を備え、音へ反応して「飼い主」を認識することさえできます。なかには、おもちゃで遊んだり、飼い主のひざに座ってフミフミしたりするロボット猫までいるのです。

これらのロボット猫は通常、「お座り」や「おいで」といった指示を認識して行動します。最大で20種類の指示に反応できるタイプもあれば、ほんのいくつかしか反応できないものもあります。

周囲の状況に反応してニャーニャーと鳴いたり、いろいろな声を出して感情を表現するロボットもいます。人間とふれあうことで、「ぐうたら」「フレンドリー」「とても活発」などと、性格が変化していくロボットもいます。

リアルなタイプや、機械そのものタイプも

レストランで働くロボット猫

画像はイメージです

市場に出回っているロボット猫は、大きく分けて「リアルな猫」と「ロボットのような猫」の2種類に分けられます。多くのロボット猫はふわふわの毛並みをもっているものの、なかには固い機械そのものの猫もいます。

AIによるインタラクティブ機能をもつロボットもたくさんあります。触覚や視覚、聴覚を備えてリアルに反応するものもあれば、ごく限られた反応しかできないタイプもあります。

ロボット猫は子供向けに販売されるだけでなく、高齢者向けや幅広い年齢層向けのものもあります。

ロボット猫には充電用のUSBポートが付いているか、リチウムイオン電池を使うものが多く、なかにはその両方に対応しているものもあります。

高齢者や子供へのセラピー効果も

ペットロボットと遊ぶ男性

画像はイメージです

実際、ロボット猫はさまざまな場面で役に立っています。猫にアレルギーがある人や、飼育費用が負担できない人などが家庭に迎えるケースも多いのですが、子供や高齢者のセラピー動物として使われることもあります。

とくに認知症を患う高齢者にとっては、ロボット猫がすぐれたセラピー効果を発揮することがわかっています。一緒にいるだけで高齢者の不安、孤独感、うつ状態を改善できるのです。

2016年に行われた実験では、ペットロボットを与えられた認知症患者にはストレスの軽減や脈拍の低下、不安やうつ病の軽減、さらには投薬頻度の低下が見られました。

別の研究結果によると、ロボット犬と交流した自閉症の子どもが心を開き、より多くの会話を交わすようになったといいます。

ロボット猫が未来のペットとして広く愛されるようになるかどうかは、まだわかりません。「アレルギーを起こさない」「治療に使える」などの利点は確かにありますが、AIの利用が倫理的に問題がないのか、機械と仲良くなることで生きもの同士の社会的・感情的なつながりが失われるのではないかなど、不安な点も数多く残されているからです。

しかしペットロボットはかわいくて、多くの人に役立つのは確かです。もしあなたが本物のペットを飼えない場所に住んでいたり、猫に強いアレルギーを持っているなら、ロボット猫がよい解決策になるかもしれませんね。

出典:Robot Cats: Are They the Pets of the Future? Pros, Cons & FAQ

関連記事

AIで猫を擬人化→可愛くなると思ったら…飼い主さんショックの『予想外すぎる姿』が129万表示「表情が最高w」「昭和初期w」と話題に
猫が口を半開きにする4つの理由
肩に腕を回されて困った表情の猫→もう1匹の『顔』を見てみると…まさかの光景に「ジャイアンとのび太?w」「両極端で笑う」と27万表示
『ジャンプに失敗?』ケージの上に行こうとした途中で猫が…まさかの体勢が面白すぎると85万表示「絶妙なバランスに笑った」「タスケテ…」
朝早くから登校するお兄ちゃんを『頑張ってお見送りした猫』→次の瞬間……あまりにも"健気な姿"が68万表示「律儀だよね」「かわいいね」

  1. 女子児童を盗撮 画像などをSNSで共有か 小学校教員2人を逮捕
  2. 賞味期限「4か月」の牛乳に脚光 「買いだめできない」「人手不足」を解消!災害備蓄にも【Nスタ解説】
  3. iPhoneにマイナンバーカード機能が搭載 年金記録の確認・引っ越し手続きなどがマイナポータルで
  4. 「男性の生き霊憑いています」“除霊”と称して20代女性に性的暴行か 自称・霊媒師の男(28)を逮捕
  5. 「置き配」が標準に?手渡しは追加料金の「100~200円」可能性も トラブルはどう解消?【Nスタ解説】
  6. 米海兵隊員ジャメル・クレイトン被告(22)に懲役7年の実刑判決 沖縄県内で女性に性的暴行を加えようとしてけがをさせた罪
  7. 韓国特別検察官 ユン前大統領の拘束令状を請求 非常戒厳をめぐり拘束令状執行を阻止するよう警護庁職員らに指示したなどとして
  8. 【速報】東京・大田区の住宅で父親(90代)を殺したか 息子(50代)を殺人未遂の疑いで現行犯逮捕 警視庁
  9. 梅雨空戻った日本列島 各地でゲリラ豪雨…奈良公園のシカも“雨宿り” 台風2号→熱帯低気圧に変わる見込みも大雨に要警戒 7月~9月の“気温は高い”予報【news23】
  10. 参議院選挙 7月3日公示・20日投開票で閣議決定 物価高対策が大きな争点に
  11. 今年の夏は「2247円」負担増? 猛暑を経験し消費行動が「備え」に変化【Nスタ解説】
  12. 【野口健】旧車のジャガー・ソブリン「修理不可能になるまで大切に乗り続けたい」青春の思い出を込めて  “でも三菱派”