出会い方で違う“すれ違いの中身” マッチング婚と相談所婚のリアル

2025-06-29 08:00
出会い方で違う“すれ違いの中身” マッチング婚と相談所婚のリアル

誰かと生きていくという選択は、人生でもっとも大きな決断のひとつだ。恋に落ちた瞬間の高揚感、結婚を決めたときの確信、そして始まる共同生活。しかし、その先に待っているのは、“幸せ”という漠然としたゴールではなく、日々の暮らしの中で何度も確かめ合う「信頼」と「価値観の一致」である。

ここ数年、結婚のスタイルは大きく変わってきた。マッチングアプリの普及により、自分の感性で相手を選ぶ人が増える一方で、結婚相談所を利用して、将来設計や価値観のマッチングを重視する人も少なくない。どちらの方法が「幸せな結婚」に近づけるのか──それは今の時代だからこそ、改めて考える意味がある問いだ。見逃してはならないのは、どんな出会い方であれ、結婚生活には現実の壁が立ちはだかるということ。価値観の違い、コミュニケーションのズレ、思いがけないトラブル。それでも多くの夫婦は、すれ違いを乗り越えながら関係を深めていく。

では、実際に結婚した人々は、どのようにパートナーとの信頼関係を築いているのだろうか。そして、すれ違いや衝突の原因となるものは何なのか。そこで今回、結婚相談所を運営する株式会社サンマリエ(https://www.sunmarie.co.jp/)は、①マッチングアプリを利用して結婚した方507名/②結婚相談所を利用して結婚した方506名を対象に、「夫婦の信頼関係と価値観の共有」に関する調査を実施した。

9割が「幸せ」と回答、その理由とは

まず注目すべきは、調査に回答したどちらのグループも、結婚後の幸福感が非常に高かったという事実だ。「とても幸せ」「まあまあ幸せ」と答えた人は、マッチングアプリ利用者で89.0%、結婚相談所利用者で86.6%にのぼっている。出会い方にかかわらず、9割近くの人が「幸せ」と感じていることは、現代の多様な婚活スタイルに対するポジティブな評価とも言えるだろう。

注目すべきは、マッチングアプリ利用者の方が「とても幸せ」と感じている割合がやや高い点だ。主体的に価値観や趣味の合う相手を選べる仕組みが、自分に合ったパートナー選びに寄与している可能性がある。

さらに、「どんなときに幸せを感じるか」という設問では、両者ともに共通して『パートナーと楽しい時間を過ごせたとき』が最多となった。続いて、『将来への希望を感じたとき』や『経済面・生活面での安心感』など、日々の生活や未来への展望が、結婚生活の満足度を左右していることがうかがえる。一方で、結婚相談所利用者においては『パートナーが自分を理解してくれていると感じたとき』という回答も目立っており、対話や内面的な理解が重視される傾向も読み取れる。

こうした結果から見えてくるのは、夫婦関係の幸福感は、日常のなかでいかに充実した時間を共有できるか、そしてお互いをどれだけ理解し合えるかにかかっているということだ。結婚はゴールではなく、信頼と理解を積み重ねるスタート地点にすぎない。

“幸せではない”理由にみる、すれ違いの本質

「幸せではない」と答えた人に理由を尋ねると、マッチングアプリ利用者では『価値観が合わない(51.8%)』が最多で、『経済的不安』『性格的な不一致』が続いた。自由度の高い出会いの中で、生活を共にして初めて見えてくる感覚的なズレが不満につながっていると考えられる。一方、結婚相談所利用者では『家事・育児・仕事の負担の不公平(35.3%)』が最も多く、『会話不足』『価値観の不一致』も上位に挙がった。現実の生活面での負担感が幸福感に影響していることがうかがえる。

出会い方によって課題の傾向は異なるが、共通するのは「価値観のズレ」や「コミュニケーションの不足」が、夫婦関係に大きな影を落とすという点だ。すれ違いの本質は、日常の中に潜んでいる。

約7割が結婚当初にトラブルを経験

“幸せな結婚”を実感している人が多い一方で、結婚当初に思いがけないトラブルに直面した人も少なくない。調査では、実に約7割(66.8%)の人が「結婚したばかりの頃にトラブルがあった」と回答している。結婚はスタート地点に過ぎず、理想と現実のギャップに戸惑う場面が多いことがうかがえる。中でも最も多かったのが『金銭感覚や費用分担でのもめごと(35.0%)』で、結婚生活の立ち上がりにおいて金銭面の価値観の違いが浮き彫りになりやすいことがうかがえる。

続いて『パートナーの家族とのトラブル(27.0%)』や『過去や秘密を知った(25.0%)』も多く、結婚前には見えにくかった問題が共同生活を通じて明らかになっている。これらのトラブルの多くは、結婚前に価値観や生活スタイルについて十分に話し合えていなかったことに起因している。理想だけでなく現実にも目を向けた対話の重要性が浮かび上がる。

すれ違いを防ぐには? 結婚前の「対話」の重要性

日常の中で浮き彫りになる価値観のズレやトラブルの多くは、結婚前のすり合わせ不足に起因している可能性がある。今回の調査でも、「結婚前にパートナーと十分に話し合い、納得して結婚した」と答えた人は全体の43.1%にとどまり、それ以外の約6割は「不安や曖昧な点を残したまま」結婚していたことがわかっている。

恋愛感情の勢いでゴールインしたものの、将来の生活や価値観についての認識がすれ違っていたというケースは少なくない。「話し合っておけばよかったこと」としては、『お金の使い方』『家事・育児の分担』『家族との付き合い方』が上位に挙がった。いずれも結婚後の生活に直結するテーマであり、事前のすり合わせが重要であることがうかがえる。意見の一致そのものよりも、違いをどう受け入れ、歩み寄るかが、安定した結婚生活のカギになる。

意見の食い違いは当たり前。その上で大切なこと

結婚とは、異なる人生を歩んできたふたりが共に暮らすこと。価値観や考え方がぴったり一致するほうが稀であり、多少の意見の相違があるのはむしろ自然なことだ。今回の調査でも、マッチングアプリ・結婚相談所いずれの利用者も約8割が「パートナーと意見が合わないことがある」と答えており、その頻度に多少の差はあれど、意見の違いは夫婦にとって一般的な現象といえる。

では、実際にどのようなテーマで意見の不一致が起きやすいのか。最も多かったのは『お金の使い方(38.4%)』で、続いて『家事・育児の分担(34.0%)』『子どもの教育や育て方(32.3%)』と続く。いずれも日々の生活や人生の方針に深く関わる項目であり、軽視できないテーマばかりだ。

注目すべきは、これらのテーマが、前段の「結婚前に話し合っておけばよかったこと」とも重なる点である。つまり、価値観の相違は結婚前にある程度予測できるにもかかわらず、見過ごされがちなテーマでもあるということだ。こうした違いにどう向き合うべきか。そのヒントは、「結婚生活を長く続けるうえで大切なこと」に関する問いへの回答に表れている。最も多かったのは『パートナーへの信頼・誠実さ(44.2%)』で、次いで『お互いの価値観の尊重(40.3%)』『日常的な会話・コミュニケーション(39.7%)』が続いた。

意見が合わないときこそ、相手を理解しようとする姿勢が問われる。価値観の違いを否定するのではなく、その背景にある経験や思いを聞き取ること。そして、信頼のもとに会話を重ねること。それらが、衝突を恐れずに向き合える関係性を育て、長く続く結婚生活の支えとなるのだ。

調査概要:「夫婦の信頼関係と価値観の共有」に関する調査
【調査期間】2025年5月30日(金)~2025年6月2日(月)
【調査方法】PRIZMA(https://www.prizma-link.com/press)によるインターネット調査
【調査人数】1,013人(①507人/②506人)
【調査対象】調査回答時に①マッチングアプリを利用して結婚した/②結婚相談所を利用して結婚したと回答したモニター
【調査元】株式会社サンマリエ(https://www.sunmarie.co.jp/)
【モニター提供元】PRIZMAリサーチ

幸せな結婚に必要なのは、価値観の共有と信頼の積み重ね

マッチングアプリでも結婚相談所でも、多くの人が「幸せな結婚生活」を実感している。その一方で、価値観の違いやコミュニケーション不足により、すれ違いやトラブルが生じているのもまた現実だ。特に「お金の使い方」「家事・育児の分担」「家族との関係性」は、意見がぶつかりやすいテーマであり、結婚前の対話が不足していた場合、のちのストレスや不満につながりやすい。

今回の調査からは、夫婦関係においてもっとも大切なのは「完璧な一致」ではなく、「違いを認め、信頼し合える関係性」であることが浮かび上がった。パートナーとの関係を築くうえで、日常的な会話や小さなすり合わせを積み重ねる姿勢が、幸せを維持するカギとなる。幸せな結婚は、出会い方で決まるのではない。大切なのは、その出会いの先で、どれだけ誠実に向き合い続けられるかである。

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