「両院議員総会」開催求める署名　開催に必要な3分の1に到達　日増しに強まる“退陣圧力” 若手議員からも退陣要求 【選挙の日、そのあとに】

続投する意向を表明した石破総理に対し、退陣を求める動きが自民党内で止まりません。総理退陣につながる議案を決定することが出来る両院議員総会の開催を求める署名が開催に必要な3分の1に達したことが分かりました。

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日増しに強まる石破総理への退陣圧力。

記者
「中曽根青年局長が入りました」

午後、自民党本部の幹部の部屋を訪れたのは党の若手議員による組織・青年局の幹部です。面会したのは森山幹事長。ある文書を手渡したということです。そこに書かれているのは…

「選挙結果の総括を速やかにおこなった上で自ら責任をとることを求める」

執行部に対する事実上の退陣要求です。

自民党　中曽根康隆 青年局長
「一刻も早くご自身の決断において責任をとっていただきたい。（森山幹事長に）我々の声というのは、しっかり届いているものだというふうに認識しております」

党の公的な組織が公然と退陣を求めるのは異例のことです。この動きについて自身も青年局長を務めていた小泉大臣は。

小泉進次郎 農水大臣
「声をあげるべき時はあげる。そういった青年局魂みたいなものは、そのときの局長の判断で行動することはあるのだと思います」

“石破おろし”につながる動きはこれだけではありません。今、自民党の議員に配布されている文書が。

自民党　高木啓 衆院議員
「（Q.高木さんもこの署名にはサインされる？）もちろんです。はい」

「決議」と題された文書の中身は「両院議員総会」の開催を求めるためのもの。開催には国会議員3分の1以上の要求が必要で、署名活動がおこなわれているのです。

総理退陣につながる議案を決定することが出来る両院議員総会。それは、自民党にとって大変大きな重みをもっています。

今から30年以上前、当時、自民党は政治改革関連法案の扱いをめぐって大混乱に陥っていました。

執行部は総務会と呼ばれる党の意思決定機関で今後の方針を決定しましたが、これに若手議員らは猛反発。全ての議員が出席出来る両院議員総会で党の意思を決めるべきだと訴えたのです。

「両院総会開け！」

声をあげるのは、今の外務大臣・岩屋毅議員。若き日の石破総理も両院議員総会の開催を求めていました。

「両院議員総会を開き、そこで党内の意思を決めるべきである。物事の道理というのはね、総務会で決めるべきことじゃないの。両院議員総会で決める」

今回、3分の1以上の署名を集め、開催することになるのでしょうか。

自民党　高木啓 衆院議員
「石破総理1人ではなくてね。自民党執行部全体として、やはり責任をとられるべき」

署名のとりまとめに動いていた議員は先ほど…

自民党　笹川博義 衆院議員
「少なくとももう3分の1はクリアしましたので、過半数を目指して頑張っていきたい」

こうした党内のうねりに、中堅議員は危機感を示しています。

自民　中堅議員
「結局、元の派閥単位で権力闘争をしかけているだけだ。下手をすると党が分裂してしまう」

一方、石破総理はきょう、アメリカとの関税交渉が合意したことを受け、与野党党首会談に臨みました。

石破総理
「守るべきものは守った上で、日米両国の国益に一致する形での合意を実現することが出来ました」

総理周辺によりますと、総理は「合意の実施にまで責任を持たなければいけない」と述べ、早期退陣には否定的な考えを示しています。会談した野党の党首らは。

国民民主党　玉木雄一郎 代表
「きょう、（石破総理の）話を聞いていると続投への強い意欲を感じた内容でした」

共産党　田村智子 委員長
「（総理が会談の）最後に『辞めません』って、一言言ってましたけどね。（Q.それはどういった流れで）最後にです。最後もう終わるとき、席を立つときにですね」

総理の続投か退陣かで揺れ続ける自民党。来週28日に開かれる両院議員懇談会が大きな山場となります。