「定数削減」迫る時間切れで”成立困難”か 「企業・団体献金」も進まず…【サンデーモーニング】

高市政権が発足した2か月前、自民・維新が連立合意した際に、一丁目一番地と位置づけた衆議院の定数を1割削減する法案は、成立が困難な状況となっています。
【写真を見る】「こんな政治はまっぴらごめん」不満あらわにする維新・吉村代表
迫る会期末 時間切れで注目の法案はどうなる
2025年8月、企業‧団体献金をめぐって、自⺠と立憲のトップはこんなやりとりを交わしていました。
立憲民主党 野田佳彦 代表(8月4日 衆・予算委)
「企業‧団体献金の禁止か、公開かの論争を今やっているが、もう実務者だけに任せるのではなくて、私と総理で膝突き合わせて協議して合意をしていく、そういう作業をする気はないか」
石破茂 総理大臣(当時)
「そのようにさせていただきたいと思う」
「もう一度原点にかえって真摯な議論をするというのは、私の方からもお願いしたい」
4か月後、12月10日の国会では_
立憲民主党 奥田総一郎 議員
「この約束は生きているのか?」
高市早苗 総理大臣
「私は実はこの8月4日のやりとりの内容、確認するまで承知していませんでした。また引き継ぎも受けておりません」
「野田代表からも特に誘いもないので、もしまた呼びかけがあったらと」
引き継ぎがなかったという企業・団体献金の協議。献金の受け皿として問題視されているのが、自⺠党で7000を超えて存在する政党支部です。
高市総理が代表を務める政党支部に対し、上限を超える献金があったことも明らかになっていました。
高市早苗 総理大臣(9日 衆・予算委)
「判明後、直ちに(上限を超えた)250万円を返金しました。(政党)支部を代表する者として申し訳ない」
企業‧団体献金をめぐっては、政党支部での受け取りを規制し、党本部と47の都道府県連に限定する法案を野党側が提出しています。
維新・吉村代表 「結論出るまで会期延長を」
そうした中、自⺠と維新は5日、衆議院の議員定数を1割減らす法案を国会に提出。連立政権合意で交わした議員定数の削減を先に進めたい考えです。
一方、野党側は先に法案を出した企業‧団体献金の議論が優先だと主張しています。議員定数削減の議論を優先しないことの確認を求められた高市総理は…
立憲民主党 後藤祐一 議員(9日 衆・予算委)
「口出ししないって事でいいですね?国会で」
高市早苗 総理大臣
「内閣総理大臣、口出ししません」
立憲民主党 後藤祐一 議員
「自⺠党総裁としては口出しするってことですか?」
高市早苗 総理大臣
「自⺠党総裁としても議案の順番については口出ししません。国会で決めることだと考えている」
19日に会期末が迫る中、自⺠党からは法案成立について、「時間切れだ」という声が上がっています。
こうした状況に、維新の吉村代表は…
日本維新の会 吉村洋文 代表(12日)
「結論が出るまで会期延⻑するべき。結局、企業・団体献金に関しても、議員定数削減についても結論を出さずに終わる。こんな政治はまっぴらごめんだ」
しかし野党側は…
立憲民主党 斎藤嘉隆 参院国対委員⻑(12日)
「多少延⻑したとしても(議員定数削減は)100%無理。きちんと通したいのであれば、各党にも説明を尽くす必要があるし、顔を洗って出直された方がいいのではないか」
12日、自⺠と維新の国会対策委員⻑が会談。延⻑も視野に、審議入りを目指すことを確認したとしますが、定数削減法案の成立は困難だという見方が広がっています。