アルツハイマー病協会国際会議2025より:アルツハイマー病協会、血液ベースのバイオマーカー検査に関する初の臨床診療ガイドラインを発表

2025-07-30 04:00

主要ポイント

  • AAIC 2025において、アルツハイマー病協会はアルツハイマー病およびその他すべての認知症の診断、治療、ケアに関する臨床診療ガイドラインの第1弾を発表。
  • 同ガイドラインは、認知機能障害を有する人々におけるアルツハイマー病の病理レベルを評価するために、専門医が血液ベースのバイオマーカー検査を活用することに焦点を当てている。
  • アルツハイマー病協会は、臨床医が早期に疾患を特定し、患者が可能な限り迅速に適切な治療を受けられるよう、エビデンスに基づくリソースを提供。
  • これらのガイドラインおよび今後策定予定のガイドラインは、アルツハイマー病協会が認知症の専門家向けに提供するリソース、支援、情報を集約した中核的プラットフォーム「ALZPro」の一環である。

トロント、2025年8月1/PRNewswire/ --専門医療におけるアルツハイマー病の診断を変革するための画期的な一歩として、アルツハイマー病協会は本日、血液ベースのバイオマーカー(BBM)検査の使用に関する初の臨床診療ガイドライン(CPG)を発表しました。同ガイドラインは、トロントおよびオンラインで開催されているアルツハイマー病協会国際会議®2025AAIC®)で発表され、アルツハイマー病協会の学術誌Alzheimer's & Dementia®: The Journal of the Alzheimer's Associationに掲載されています。

CPGは、血液ベースのバイオマーカー検査を用いたアルツハイマー病の診断において、より正確かつ容易に実施可能な診断を支援するために、明確でエビデンスに基づいたブランド非依存の推奨事項を示しています。これらの推奨事項は、堅牢かつ透明性の高い手法による体系的レビューに基づいており、今後エビデンスの進展に応じて定期的に更新されます。

「これはアルツハイマー病ケアにおける重要な転換点です。」と、アルツハイマー病協会の主任科学責任者兼医療部門責任者であり、同ガイドラインの共同著者でもあるMaria C. Carrillo博士は述べています。「今回初めて、臨床医が血液バイオマーカー検査を自信を持って一貫して活用できるよう支援する、厳密なエビデンスに基づくガイドラインが整いました。これらの推奨事項を採用することで、より迅速で、よりアクセスしやすく、より正確な診断が可能となり、アルツハイマー病の影響を受ける個人やその家族にとって、より良い結果につながるでしょう。」

新たなCPGにおける推奨事項は、いずれも記憶障害の専門診療を受けている認知機能障害のある患者に限定して適用されます。

  • 感度90%以上かつ特異度75%以上のBBM検査は、トリアージ検査として使用可能であり、陰性結果が得られた場合、高い確率でアルツハイマー病の病理を除外できるとされています。陽性結果が出た場合には、脳脊髄液(CSF)検査やアミロイド陽電子放射断層撮影(PET)検査など、他の方法によって確認する必要があります。
  • 感度および特異度の両方が90%以上のBBM検査は、PETアミロイドイメージングやCSFによるアルツハイマー病バイオマーカー検査の代替手段として使用することができます。

同ガイドラインは、診断検査の精度には大きなばらつきがあり、市販されている多くのBBM検査はこれらの基準を満たしていないことに注意を促しています。

「すべてのBBM検査が同一の基準で検証されているわけではなく、またすべての患者集団や臨床環境で広く検証されているわけでもありませんが、患者や臨床医はこれらの検査が相互に代替可能であると誤解してしまう可能性があります。」と、アルツハイマー病協会の科学連携担当副会長であり、同ガイドラインの共同著者でもあるRebecca M. Edelmayer博士は述べています。「同ガイドラインは、臨床医がこれらの検査ツールを適切に活用し、過剰使用や不適切な使用を避けるとともに、患者が最新の科学的知見に基づく医療を受けられるよう支援します。」

標準的なPET画像やCSF検査と比較して、血液ベースのバイオマーカーは一般的にコストが低く、アクセスしやすく、患者にとっても受け入れやすい傾向があります。同ガイドラインは、BBM検査が医療専門職による包括的な臨床評価の代替にはならないことを強調しており、同検査は臨床ケアの文脈において、医療専門職が指示し、解釈すべきであるとしています。

これは、アルツハイマー病領域において初めて、推奨の評価・開発およびグレード化(GRADE)手法を用いて作成されたエビデンスに基づくガイドラインです。GRADE手法の採用により、エビデンスの確実性の評価および推奨事項の策定において、透明性が高く、体系的かつエビデンスに基づいたプロセスが確保されます。これにより、ガイドラインの信頼性と再現性が高まり、エビデンスと推奨事項との明確な関連付けが可能になります。

同ガイドラインの主な対象は、専門医療機関において認知機能障害の診断評価に携わる専門医です。専門医とは、通常は神経内科、精神科、または老年医学の領域に属し、認知機能障害または認知症を有する成人の診療にあたる医療提供者と定義されます。また、専門的な診療現場におけるプライマリ・ケア提供者、看護師プラクティショナー、医師助手にも適用されます。

アルツハイマー病協会が招集した11名の臨床専門家による委員会(臨床神経内科医、老年科医、ナース・プラクティショナー、医師助手、ならびに専門分野の有識者を含む)は、軽度認知障害(MCI)や認知症を含む、客観的な認知機能障害を有する個人に対する血液バイオマーカーの使用について、体系的なレビューを実施し、エビデンスに基づいた推奨事項を策定しました。最終的な推奨事項は、一般からの意見および初期段階のアルツハイマー病と共に生きる当事者を含むアルツハイマー病協会の全米アーリーステージアドバイザリーグループからの意見を反映して策定されました。

同ガイドラインの初版においては、対象とするBBMとして、リン酸化タウ(p-tau)およびアミロイドβ(Aβ)に関する血漿検査が含まれており、具体的な分析項目は、p-tau217p-tau217と非p-tau217の比率に100を乗じた値(%p-tau217)、p-tau181p-tau231、およびAβ42Aβ40の比率です。さまざまなBBM検査は、アルツハイマー病に関連する2つのバイオマーカーであるアミロイドβまたはタウタンパク質の異常な形態を測定します。49件の観察研究がレビューされ、31種類のBBM検査が評価されました。

委員会は、特定の検査を推奨するには時期尚早であると判断し、ブランドに依存しない性能重視のアプローチを採用しました。この方針に基づき、評価対象の検査について委員には情報を開示せず、バイアスを最小限に抑えるようにしました。この手法により、ガイドラインの信頼性、持続性、実行可能性が確保されています。委員会によると、次のとおりです。「現時点で特定の検査を格付けしたり推奨したりするのは時期尚早です。その代わりに、同ガイドラインに記載されている検査の精度データおよび精度に関する評価は、臨床医がどの検査を選択すべきか判断する際の参考資料として活用されることを目的としています。」

委員会は、専門医療機関で診察を受けている客観的な認知機能障害を有する患者の診断評価におけるBBM検査の活用について、2つの推奨事項と1つのグッド・プラクティス・ステートメントを策定しました。

  • 推奨事項1 専門的な記憶ケアを受ける客観的な認知機能障害を有する患者に対して、アルツハイマー病の診断評価におけるトリアージ検査として、高感度のBBM検査を使用することを委員会は推奨します。
  • 推奨事項2 専門的な記憶ケアを受ける客観的な認知機能障害を有する患者に対して、アルツハイマー病の診断評価における確定診断の手段として、高感度かつ高特異度のBBM検査を使用することを委員会は推奨します。
  • グッド・プラクティス・ステートメント BBM検査は、医療専門職による包括的な臨床評価を行う前に実施すべきではなく、検査結果は常に臨床的文脈の中で解釈されるべきです。委員会は、BBM検査の使用を検討する際には、各患者におけるアルツハイマー病の病理に関する検査前確率を臨床医が考慮するよう強く求めています。

CPGは、リスク低減、早期発見の促進、ケアの向上、すべてのコミュニティに対する公平なアクセスの拡大を目指し、あらゆる分野の医療専門職を支援するアルツハイマー病協会の包括的なリソースハブ「ALZPro™」の一部です。ALZProは、ケアに関するリソース、関連する科学的知見、臨床ガイドラインと洞察、生涯教育、および実践ツールをひとつのプラットフォームに集約しています。

今後発表予定の臨床診療ガイドラインでは、認知機能評価ツール(2025年秋)、病期分類および治療の臨床実装(2026年)、アルツハイマー病およびその他の認知症の予防(2027年)に関する内容が取り上げられる予定です。同臨床診療ガイドラインはアルツハイマー病協会によって招集・資金提供されましたが、同協会は臨床上の問いや推奨事項の策定には関与していません。

アルツハイマー病協会国際会議®AAIC®)について

アルツハイマー病協会国際会議(AAIC)は、アルツハイマー病やその他の認知症に焦点を当てた世界中の研究者が集まる世界最大の会議です。アルツハイマー病協会の研究プログラムの一環として、AAICは認知症に関する新たな知識を生み出し、活気に満ちた研究者コミュニティを育成する促進剤としての役割を果たしています。
AAIC 2025のホームページ:www.alz.org/aaic/
AAIC 2025のニュースルーム:www.alz.org/aaic/pressroom.asp
AAIC 2025のハッシュタグ: #AAIC25

アルツハイマー病協会®について

アルツハイマー病協会は、アルツハイマー病のケア、支援、研究に取り組む世界的な任意団体です。同協会の使命は、世界的な研究を加速させ、リスク軽減と早期発見を推進し、質の高いケアとサポートを最大化することで、アルツハイマー病をはじめとするすべての認知症を撲滅する道をリードすることです。同協会のビジョンは、アルツハイマー病をはじめとするすべての認知症®のない世界を実現することです。alz.orgをご覧いただくか、800.272.3900 までお電話ください。

セッション:血液バイオマーカーおよび認知機能検査を用いた認知機能障害の検出と診断に関するエビデンスに基づく臨床診療ガイドライン:アルツハイマー病協会による2つのガイドライン策定イニシアチブ

提案ID 108894

口頭発表:2025729日(火曜日)午後2時~330分(米国東部夏時間)(3-21-DEV

専門医療機関におけるアルツハイマー病の診断評価における血液バイオマーカーに関する臨床診療ガイドライン:アルツハイマー病協会による報告書

背景:近年、血液バイオマーカー(BBM)はアルツハイマー病(AD)の診断の在り方を大きく変革しており、一部の検査は臨床現場での実用化に近づいています。この進展は、初期症状を有するADに対する抗Aβ療法の利用可能性の拡大と、正確な早期診断の重要性の高まりに合致しており、より迅速かつ早期の診断能力の必要性を一層強調するものです。このニーズに対応するため、アルツハイマー病協会は、臨床専門家、分野別の専門家、およびガイドライン作成手法の専門家からなる学際的な委員会を招集し、ADの診断評価におけるBBMの使用に関する体系的レビューおよびエビデンスに基づく推奨事項の策定を行いました。同ガイドラインの対象範囲は、軽度認知障害(MCI)または認知症を有し、二次または三次医療機関において診断評価を受けている個人に焦点を当てています。

方法:委員会は、BBMがアミロイド病理を検出する際の診断精度について、トリアージ目的(感度90%以上、特異度75%以上)および確定診断目的(感度・特異度ともに90%以上)の観点から評価するため、体系的レビューを実施しました。対象となるBBMには、p-tau217%p-tau217p-tau181p-tau231、およびAβ42/Aβ40比の分析対象を測定する血漿中のp-tauおよびAβ検査が含まれます。参照標準としては、CSF検査、アミロイドPET検査、または神経病理学的検査が使用されました。委員会は、エビデンスの確実性を評価するためにGRADE手法を適用し、推奨事項を策定する際にはGRADEの意思決定のためのエビデンス・フレームワークを用いました。

結果:適格基準を満たした49件の観察研究において、31種類の異なるBBM検査が評価されました。委員会はあらかじめ定めた判断基準に基づき、各検査について以下のいずれに該当するかを判断しました。1) 陽性結果をPETまたはCSFによって確認する前提で、トリアージ検査として使用するのに十分な診断精度がある、2) PETまたはCSFの代替として確定診断に使用できるだけの診断精度がある、3) 現時点で臨床現場での使用を推奨するには診断精度が不十分である。いずれかのBBMが事前に設定された診断精度基準(DTA)を満たした場合には、推奨事項が提示されます。

まとめBBMは、ADの早期診断を促進し、疾患修飾療法へのアクセスを拡大する可能性があります。その活用を標準化するためには、エビデンスに基づくガイドラインが重要であり、新たなエビデンスや適応が明らかになり次第、随時更新されていく予定です。

ロゴ -https://mma.prnasia.com/media2/2689936/5436375/Alzheimers_Association_Logo.jpg?p=medium600

問い合わせ先:AAIC 2025プレスオフィス、+1 312.335.4078aaicmedia@alz.org、著者連絡先:Rebecca Edelmayer博士(アルツハイマー病協会科学連携担当副会長)、Maria C. Carrillo博士(アルツハイマー病協会主任科学責任者兼医療部門責任者)、media@alz.org

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