犬が『鼻を鳴らす』理由5選 音のパターンごとの心理や注意すべき状態まで
「クンクン」「フンッ」……愛犬が鼻を鳴らす場面、よくありますよね。「かわいいな」と感じる反面、「もしかして具合が悪いの?」と不安になる飼い主さんも多いはず。この記事では、犬が鼻を鳴らす7つの理由と、音のパターン別に考えられる心理、そして注意が必要なケースについても詳しく解説します。
犬が『鼻を鳴らす』理由5選

愛犬が「フンッ」「クゥーン」と鼻を鳴らしていること、ありませんか?一見するとかわいい仕草に見えますが、実はそこには犬の“気持ち”や“体調”が表れているのです。
ここでは、犬が鼻を鳴らす代表的な理由を5つ紹介し、音の種類ごとにどんな心理や注意点があるのかを詳しく解説します。
1.「クゥーン」「キュンキュン」=甘え・寂しさのサイン
犬が飼い主を見ながら小さな声で「クゥーン」と鳴くとき、それは「構って」「そばにいて」という甘えの気持ち。特にお留守番前や、ドアの前でよく見られます。
- 子犬や甘えん坊の性格の子によく見られる
- 無視され続けるとストレスになることも
必要に応じて声かけやスキンシップで安心させてあげましょう。
2.「フンッ」「ブフッ」=不満や要求の表れ
鼻を鳴らすというより、鼻から強く息を吐くような音──。これは「まだ遊びたい!」「もっとちょうだい!」といった“自己主張”のサインです。
- 無視するとさらに鳴きがエスカレートすることも
- 要求にすぐ応えるとクセになる場合もあるので注意
落ち着いた声で話しかけながら、行動で教えてあげましょう。
3.「スンスン」=不安や緊張を感じている
狭い場所や病院、知らない人に囲まれたときに、「スンスン」と鼻を鳴らすことがあります。これは「怖いな」「どうしよう」といった不安な気持ちの表れです。
- 耳や尻尾の位置にも注目すると、より状況がわかりやすい
- 吠えるよりも軽度なSOSサインと考えると◎
優しくなでたり、環境を変えてあげるだけでも落ち着くことがあります。
4.「グフッ」「ズーズー」=鼻詰まりやアレルギーの可能性
一見かわいい鼻鳴らしですが、「寝ている時にブーブー音がする」「鼻が常にズーズー鳴っている」場合は、アレルギー性鼻炎や気道の異常が隠れていることも。
- 鼻のしわが深い短頭種に多い傾向(パグ・フレンチブルなど)
- 鼻水が出ている、息苦しそうなら早めの受診を
季節の変わり目や空気の乾燥でも症状が出ることがあります。
5.「キューン」と長く鳴く=痛みや体調不良のサインかも?
普段あまり鼻を鳴らさない子が、「キューン」と長く鳴く場合は要注意。どこかが痛い、具合が悪いなど、体調不良を訴えている可能性があります。
- 突然鳴くようになった、動きが鈍いなどの変化に注目
- とくに高齢犬は関節や内臓の不調が隠れていることも
いつもと違う鳴き方をしたら、なるべく早く動物病院での相談を検討しましょう。
逆くしゃみ(リバーススニーズ)との違いと原因

「フンッ」や「クーン」といった鼻鳴らしとは明らかに違う、“グググッ”“ズコズコ”と喉の奥で苦しそうな音…それは「逆くしゃみ(リバーススニーズ)」かもしれません。
逆くしゃみとは?
逆くしゃみとは、犬が鼻から急激に空気を吸い込む現象で、「ズーズー」「グッグッ」とまるで息が詰まったような音が出ます。
見た目は苦しそうですが、多くの場合は数十秒ほどでおさまり、命に関わるものではありません。
どんなときに起きるの?
- ホコリや花粉などの刺激を吸い込んだとき
- 興奮状態(来客や遊び中)
- 首輪がきつすぎる/リードを強く引いた
- 寒暖差や乾燥した空気による刺激
- 小型犬や短頭種に多い傾向あり
刺激が鼻や喉に加わると、反射的に起きるのが逆くしゃみです。
対処法と注意点
- 落ち着いて様子を見る(数十秒でおさまることが多い)
- 首輪をゆるめる/リードの引きを見直す
- 過度に起こるようなら獣医師に相談を
- 鼻水やくしゃみ、咳を併発している場合は気管支炎や鼻炎の可能性もあるため注意
逆くしゃみ自体は一過性のことが多いですが、頻度が増えてきた・苦しそうな時間が長い場合は病院へ。飼い主の冷静な観察が、愛犬の安心と健康につながります。
まとめ

犬の鼻を鳴らす音には、「甘えたい」「不安」「要求」「不快感」など、さまざまな感情や体調のサインが込められています。一見するとかわいい行動ですが、音の種類や出るタイミングによっては注意が必要なケースもあります。
さらに、「グググッ」「ズーズー」といった吸い込むような音は逆くしゃみ(リバーススニーズ)である可能性もあり、鼻鳴らしとは別の対処が必要になることも。
- 音のパターンと愛犬の様子をセットで観察する
- 頻繁に繰り返す/いつもと違う場合は早めに動物病院へ
- 不安や甘えからくる鳴き方には、安心できる環境づくりを
愛犬の出す“音”は、飼い主だけが気づける小さなSOSかもしれません。今日からぜひ、耳と心をすませて、愛犬の声なき声に寄り添ってあげましょう。
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