仲良しの猫たちが『急に険悪になった』のはなぜ?考えられる3つの原因と仲直りの方法

2025-09-12 17:00

仲の良かったはずの同居猫同士が、突然、「犬猿の仲」になると、飼い主さんは心配になってしまいます。今回は、飼い主さんの「なぜ?」を解消すべく、考えられる3つの原因を紹介します。本文の最後には、仲直りの方法も提示するので、ぜひチェックしてみてください。

1. 転嫁攻撃性行動(八つ当たり)

ケンカする猫たち

猫と暮らしていると、こういった場面が時々、あるかもしれません。

おうちの庭によその猫が侵入してきます。気づいた愛猫が警備体制に入るものの、窓があるため、簡単には追い払えません。愛猫の心中にはやり場のない感情が募ります。その憂さを晴らすべく、まわりにいる同居猫や飼い主さんを攻撃―。

専門用語では、上記の行動を「転嫁攻撃性行動」と呼んでいます。簡単に言うと、八つ当たりのようなものです。

八つ当たりされた当事者からすると、事情はともかく、ただ、攻撃されたことの不快感だけが残ります。

猫は負の出来事を関連づけて憶えている動物です。のちに、親しかったはずの同居猫が近くを通っただけで、襲われたイヤな記憶がよみがえり、警戒モードに切り替わります。

飼い主さんから見て険悪化した理由が見当たらない場合、もしかすると、過去の「転嫁攻撃性行動」がきっかけかもしれません。

2.成長による意識の変化

子猫の集合写真

子猫時代には仲良くじゃれ合って遊んでいたのに、成猫になると、争いごとが増えてくるケースもあります。

原因のひとつに挙げられるのは、成長によるお互いの意識の変化(自立心の芽生え、優劣関係、縄張り意識の高まり)です。

その結果、今まで共有していた食事スペースや寝床、トイレなどがテリトリー化し、他の猫が近寄ると威嚇したり、攻撃に出たりすることがあります。

縄張り意識の激しい猫や去勢・避妊手術が済んでいない猫ほど、その傾向がよりいっそう強くなると言われています。

もともと猫は単独行動主義者であり、個々のテリトリーのなかで暮らす動物です。成長するにつれて、お互いの個性(野生本能)が際立ってくると、同じ空間で暮らしていても、「合う、合わない」が出てきます。

人間でも、たとえば、子供の頃は兄弟(姉妹)と仲が良かったのに、大人になったら、なぜか疎遠になってしまうことがあります。それと似たようなものかもしれません。

猫の場合でも、成長過程における精神的な変化によって、「ちょっと苦手だな…」、「いけすかないやつだ…」などの距離感が生まれ、いざこざの要因になることもあります。

3.飼い主さんの関わり方が変わった

女性に撫でられる猫

3つ目の可能性は、飼い主さんとのコミュニケーションの問題です。

前項でも指摘した通り、成猫になると、性格傾向や行動パターンがだんだん明確になってきます。それに応じて、気づかないうちに、飼い主さんの愛猫との関わり方が変わってしまうパターンもあります。

たとえば、多頭飼いのおうちで、どんなに忙しくても、飼い主さんにかまってもらえる猫がいる一方で、クールな性格もあいまって、何となく後回しにされてしまう猫もいます。

後回しにされた猫も、表に表さないだけで、実は、思いっきり甘えたいのかもしれません。

平等に愛しているつもりでも、日々の忙しさや飼い主さんの無意識下の好みによって、愛猫たちの間で微妙な愛情格差が生まれてくるわけです。

猫は観察力の鋭い動物なので、飼い主さんの行動の違いをしっかり見分けています。

結果として、あまりかまってもらえない猫が、ストレスと不安を溜め、愛され体質の猫に対して、威嚇や攻撃などの行動に出ることもあります。それもまた、テリトリー内の限られた資源(飼い主さんの愛情)を巡る戦いのひとつと言えるかもしれません。

特に猫たちの中で決められた順位付けを飼い主さんが乱してしまうと、より攻撃が悪化することもあります。順位付けを是正するのではなく、隔離など上手な距離の取り方を工夫してあげるようにしましょう。

ある日を境に、愛猫たちの仲が悪くなったと感じたら、自分の関わり方に見直す点はないか、改めて立ち止まって考えてみてください。

飼い主さんの十分な愛情は、愛猫が健やかに暮らすうえで欠かせない条件です。言うまでもないことですが、猫によって受け取り方もそれぞれ違います。いちばん大切なのは、その子に合ったやり方で愛することです。

飼い主さんに愛されると、愛情不足の猫は精神的に安定し、争いごとを起こすこともなく、他の猫とも仲良く暮らせるようになります。

再び仲良くなるための方法とは?

アログルーミングするアビシニアンたち

では、最後に、仲たがいした猫同士の関係を修復させるためのステップを順に説明しておきましょう。

  • 物理的な距離を置く(別部屋、ケージなど)
  • お互いの匂いを交換し合う(タオルやブランケット、ブラシなどで)
  • お互いに目に入る場所でいっしょに過ごす(ケージ越し、離れた部屋など)
  • 慣れてきたらいっしょに遊ばせる(おもちゃを使って)

このプロセスで重要なのは、無理強いしないことはもちろん、飼い主さんの愛情やゴハン、休憩場所、寝床、トイレなど、それぞれの猫が満足できるように用意してあげることです。

かわいい我が子たちが争いごとに明け暮れる姿は、飼い主さんにとっては正視できない現実でしょう。かつての仲の良かった日々に戻れるように、上記のステップを慎重に進めていってください。

もし悩みや不安が出てきたら、信頼できる獣医師さんに相談するようにしましょう。

まとめ

頭上の猫に威嚇する猫

今まで無邪気に遊び合っていた愛猫たちが急に険悪になってしまったら、飼い主さんは悲しい思いに沈むはずです。

今回は、愛猫たちの変化の背景にある要因と、今後の仲直り法をあわせて紹介しました。

「転嫁攻撃性行動」が原因であれば、何がきっかけだったかを探ることから始めてください。

「成長による意識の変化」は、距離を置くなどの具体的な対策が不可欠です。

3つ目の「コミュニケーション問題」は、飼い主さんが普段から自覚したうえで、愛猫それぞれにふさわしい形で接することが何よりも重要になります。

取り返しのつかない溝ができる前に、愛猫同士のちょっとした異変を感じたら、すぐに適切なやり方で対処するようにしましょう。

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